これから家を建てようと考えている方にとって、知名度も人気も高いパナソニックホームズ(旧パナホーム)が候補に上がることも多いでしょう。
「パナソニックホームズの坪単価はいくらくらいだろう?」
「パナソニックホームズの標準仕様はどんな特長があるんだろう?」
とネットで情報を集めるものの、「これを読めば完全に理解できる」という決定的な記事がなく、フラフラとネットをさまよっている方はたくさんいるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、パナソニックホームズを徹底解説と題して、公式サイトにも書かれていない濃い内容をお届けしていきます。
「家を作るなら〜家を建てるなら〜」って歌ってるCM=パナホームみたいな認識はあるから、たくさんCMやってる大きいハウスメーカーとしかわからないな。
たしかにCMの歌が有名ですが、具体的にどのような特長があるのかは知らない人が多いと思います。
今回もメーカーへの忖度抜きに中立的に解説しますよ。
パナソニックホームズとは
パナソニックホームズの特長をシンプルにいうと、
・地震に強い鉄骨構造の住宅がメイン
・家電に強いパナソニックが母体
となります。
ところで初歩的なことを教えてほしいんだけど、パナソニックが採用してる鉄骨と、他のハウスメーカーが採用してる木造の主な違いってなんなの?
鉄骨と木造の違いをざっくりとシンプルにまとめると次の表になります。
鉄骨 | 木造 | |
価格 | 高い | 安い |
耐久性 | ◎ | 〇 |
耐震性 | ◎ | 〇 |
断熱性 | △ | 〇 |
防火性 | 〇 | △ |
なるほどね。両方ちゃんとメリットとデメリットがあるのね。
そうなんです。なので基本仕様として、鉄骨と木造のどちらを選ぶかを先に決めて、そこからメーカーで比較していくことをオススメします。
なるほどね。鉄骨メインの住宅メーカー中でも、パナソニックホームズの強みはどういうところなの?
家づくりにおいてわりと重要な機能を持つ、キッチンやお風呂、トイレなどの電化製品において、パナソニック製が選べる点ですね。
パナソニックは、電化製品の分野では日本有数のブランドですから、愛用しているユーザーさんにとっては大きな決め手となりますよ。
パナソニックホームズの坪単価は55万円~130万円前後
パナソニックホームズの坪単価 | 55万円~130万円 |
パナソニックホームズが選ばれる理由 | ・地震に強い鉄骨構造を採用 ・業界大手の信頼と実績 ・汚れに強い外壁を実現する「キラテックタイル」 ・高断熱&省エネ&電力発電を兼ね備えたZEH対応可能 |
パナソニックホームズの商品ラインナップ | ・ビューノ ・カサート ・フォルティナ |
パナソニックホームズの良い口コミ・評判 | ・「目の前が公園だけど、子どもたちの声がほとんど聞こえないため、防音性が素晴らしい(カサートSの購入者)」 ・「自宅の目の前で工事をしているけど、音がほとんど聞こえないので、防音性がすごいです(カサートCの購入者)」 ・「間取りが業界最小の150mm単位で設計できるから、狭い土地でも大丈夫だった」 ・「外壁に採用した『キラテック』というタイルはお手入れなしで、3年経過しても新品同様に見えます」 |
パナソニックホームズの悪い口コミ・評判 | ・「冬が寒すぎて嫌になる」 ・「全館空調による電気代の増加が気になる」 ・「建設から2年で床におうとつができたけど、修理対応されなかった」 |
現時点の価格感はわかったんだけどさ、最近の日本だといろんなものが値上がりしてるじゃん。
やっぱり住宅関連の価格も値上がりは止まらないんだよね?
そのような予想をする方が大半ですよね。
家づくりの資材の多くは世界各地からの輸入品に頼っているので、円安が加速すると値上げせざるを得ませんからね。
あと、日本国内は慢性的な大工さん不足の影響で、人件費も高くなってるんですよね。
だよなあ。
前にウチの姉ちゃんに家づくりの相談したら「いずれ家を建てるなら情報収集だけでもとにかく急げ!」って、めちゃくちゃ説教されたんだよな(※実話)。
パナソニックホームズの標準仕様の一覧
続いて、パナソニックホームズ製の住宅における標準仕様の一覧を記載します。
標準仕様を理解しておくと他社メーカーとの比較する精度が高くなるので、最初は慣れない用語ばかり出てきますが、調べながら勉強していくことをオススメします。
なお、仕様は本記事に記載時点に取得した情報と異なるケースもありますので、あくまでも参考適度との認識でお願いします。
構造(構法) | ・重量鉄骨ラーメン構造(NS構法) ・制震鉄骨軸組構造(HS構法) ・大型パネル構造(F構法) |
断熱材 | ・外壁:ロックウール(75~170mm) ・天井:ロックウール(200mm) ・基礎:ポリスチレンフォーム(90mm) |
床 | ・木製床パネル ・鋼製大引き ・ALC板 ・パーティクルボード ・制振シート敷き敷き |
屋根 | ・軽量瓦(コロニアル・グラッサ) ・釉Cフラット |
窓 | ・アルミ樹脂複合サッシアルゴンガス封入Low-E複層ガラス |
外壁 | ・NTC外壁材 ・有機塗装(現場・工場) ・セラミックコート塗装・全面タイル貼り(キラテックタイル) |
全館空調 | ・全館空調「エアロハス」 |
キッチン | ・ラクシーナ(パナソニック製) |
浴室 | ・オフローラ(パナソニック製) |
トイレ | ・アラウーノ(パナソニック製) |
洗面台 | ・シーライン(パナソニック製) |
パナソニックホームズの主力商品ラインナップ
パナソニックホームズでは、現在は3つのブランドを主軸に商品ラインナップを取り揃えています。
・ビューノ
・カサート
・フィルティナ
実際には、これらのブランドの中にも種類があるのですが、まずはブランド別の特長を解説していきます。
ビューノ(Vieuno)
ビューノはパナソニックホームズブランドの中で最もハイクラスで、都市エリアに特化した多階層住宅モデル(最大9階まで)です。
コンセプトは「収益を得ながら、広くくらす」とあって、住宅だけでなく、賃貸・店舗経営をしたい家庭にピッタリの製品となっています。
詳しくは別記事「パナソニックホームズ ビューノの評判!後悔する前に読んでほしい記事」で徹底解説していますので、気になる方は要チェックです。
カサート(Casart)
カサートはパナソニックホームズイチオシのブランドとあって、4種類のラインナップがあります。
・カサート ブラック&ストーンモデル
・カサート プレミアム
・カサート アーバン
・カサートX 平屋LCCMモデル
カサートでは、「制震鉄骨軸組構造(HS構法)」と呼ばれる耐震性に優れた構法を採用しており、業界最小150mmの間取りを実現できるので、自由自在に家づくりができます。
詳細は別記事「パナソニックホームズ カサートとは?価格、標準仕様、評判を徹底解説」で解説していますので、ご参考まで。
フィルティナ(Fortina)
フォルティナは、大人気商品「カサートC」の後継商品としてリニューアルされたブランドです。従来は実現できなかった全館空調「エアロハス」が導入できる「大型パネル構造(F構法)」の注文住宅を建てることができます。
現カサートと比較しても、同レベルに地震に強く、工期も早く、施工品質も安定していて、お値段が安いので、高コスパの商品です。
詳しくは別記事「パナソニックホームズのフォルティナX/Sとは|価格(坪単価)・評判を徹底解説」で解説しておりますので、気になる方はチェックしてください。
パナソニックホームズの戸建て中古物件の坪単価を調べる方法
実は「ハウスメーカーの製品の中古市場での価値を調査する」というマニアックな方法があります。
この手法を心得ておくと、新築で家を買うのがそこまで怖くなくなります。
なぜなら、もし家を手放さなければならないときに、いくらで売れるのかを把握しているので、一定のリスクを計算したうえで購入を決断できるからです。
「備えあれば憂いなし」というやつだな。たしかに住宅購入は大借金をするわけだから、人生をかけたリスクでもあるもんね。
そうですね。売る前提で住宅を買う人は投資家の方以外ほとんどいませんが、この投資家目線を持っておくと、時として儲けにもつながるのでオススメですよ。
では、どのようにやるかというと、パナソニックホームズの場合、次の8ステップです。
1.製品名で検索する
2.SUUMOなどの販売情報を見る
3.所在地をメモする
4.「所在地」+「土地価格」で検索する
5.「価格相場」をメモする
6.(3)で取得した土地面積の坪数×価格相場を計算する
7.(3)で取得した販売価格−土地価格を計算する
8.(7)で計算した住宅価格÷家坪数を計算する
これで計算終了です。
この物件の場合、8年前の2015年に建築されたものですが、住宅価格で4200万円の価値があります。
新築時の住宅価格は推定になりますが、坪単価で90〜100万円前後かと思われます。
8年も経過して坪単価で70万円で販売できるならコスパとしては悪くない買い物かと思います。
いくつかの築年数でわけて調べた方が正しい結果になりそうだね。
しかしながら、あまりに古い物件だとブランド名が変わっていたり、当時のブランドが明記されないこともあるので、10年以内に販売する計画として参考にするのがよいでしょう。
パナソニックホームズの保証・アフターサービス
パナソニックホームズが掲げる「35年あんしん初期保証」は、住宅ローンの返済途中に発生する「住宅修復のための不要な出費」を抑える目的で作られた制度です。
また、パナソニックホームズには「最長60年の長期保証延長システム」があります。
たとえば35歳で家を建てたとしても、95歳までは安心して住める家としてサポートしてくれる体制を維持してくれるのです。
「家づくりは建てるのがゴール」ではなく、むしろ「住んでからがスタート」です。
生涯をかけて暮らしていく家だからこそ、保証やアフターサービスについては、パナソニックホームズ含め、他のハウスメーカーにも、念入りに比較検討されることをオススメします。
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