パナソニックのエアロハス全館空調は、家全体を一定の温度に保つことで家族全員が快適に過ごせるようにするための画期的な製品です。
しかしながら、実はエアロハス全館空調には一部デメリットがあるとも言われており、パナソニックホームズで家を建てる方の間では賛否両論あるようです。
これから決して安くない費用をかけて導入を検討している方は、
「実際に導入した人たちは、どんな風に感じてるんだろう……」
「予想してなかったデメリットや後悔がないか心配……」
とすこし不安な気持ちになっているかと思います。
そこで今回の記事では、パナソニックホームズへの忖度は一切なく、デメリットや電気代の実態、利用者のリアルな口コミ・評判をまとめてわかりやすく解説していきます。
エアロハス全館空調を導入するor導入しないを判断しやすくなるよう、中立的な立場で書いていきますので、参考になれば幸いです。
パナソニックホームズのエアロハス全館空調とは
パナソニックホームズのエアロハス全館空調とは、きれいな空気、快適な温度調整により、「全室快適」「省エネ空調」を実現するための全館空調システムです。
全館空調って他のハウスメーカーでも似たような製品あるけど、エアロハスはどんな特長なんだろう?
下記の表で特長をまとめてみました。
発売開始日 | 2017年4月 |
販売実績 | 4013棟 ※2022年3月末時点 |
価格 | 200万円〜 ※坪数や回数によって異なります |
どんな家族にオススメ | ・エアコンの風が苦手な人が家族にいる ・花粉症やハウスダストアレルギーでツライ人が家族にいる ・急激な温度変化で体調を崩す人が家族にいる ・エアコン操作が不要なので、熱中症が心配な人が家族にいる |
メリット | ・エアコンと空気清浄機が不要になる ・外からの花粉とホコリの侵入を防げる ・ペットを置いて外出しても一定の温度を保てるので安心 ・高齢者や幼児に多い、ヒートショックや熱中症を防げる ・梅雨の時期は湿度が下がる |
デメリット | ・極端な暑がりや寒がりだと、快適に過ごすことができない ・家族の生活リズムがバラバラだと、全室同じ空調環境にするのは無駄になる ・空調システムの大元に問題が起きると、全部屋で空調が使えなくなる ・専用装置を設置するためのスペースが広い ・冬の時期は乾燥しやすい |
全館空調のエアロハスって200万円以上の価格なのか。
10万円のエアコン20台分って考えると、悩む金額だな。
おっしゃる通り、大きな費用はかかりますが、「やっぱり全館空調はいいな」って感じる人も多いですよ。
特に高齢者の方が住んでいる場合は、健康や命を守るための投資なんです。
高齢者の健康や命を守る投資?
家康くんは、よく冬場に起きる「ヒートショック」って聞いたことあります?
あるよ。たとえば暖かい部屋から、寒いお風呂場に移動したときの気温差で急死することもある怖いやつでしょ?
そうです。少し前のデータですが、2011年の研究(※)によると、ヒートショックが原因で死亡した人の数は17000人もいると推定されています。
交通事故による死者数が年間4000人ほどですから、その4倍以上も死亡事故が起きている現実があるのです。
※東京都健康長寿医療センター研究所の研究による
なるほどね。全館空調なら気温差による事故は軽減できるもんな。
だから「命を守る投資」と言われているんですね。
命を守る投資と言われると、そんなに高くないように思えてきた。
それにここだけの話、ウチの姉ちゃんに教えてもらった値引き交渉術を使えば、200万くらいの費用ならなんとかできそう。
家康くんの姉さんの交渉術はあまり悪用しちゃいけませんからね!
次の章では、全館空調の代表的なメリットを解説しますね。
パナソニックホームズのエアロハス全館空調のメリット
まずはエアロハスを導入することによる5つのメリットをまとめました。
エアコンと空気清浄機が不要になる
エアロハスには、寒暖を調整するエアコン機能と空気を綺麗にするフィルター機能があります。
超高性能のエアコンと空気清浄機が一緒になったような製品ですから、エアロハスを導入しておけば、バックアップ用以外には他に買う必要はありません。
エアロハスが故障したらまずいから、バックアップ用は必要だね。
外からの花粉とホコリの侵入を防げる
ヒドイ花粉症やアレルギー性鼻炎をもっている人が家族にいたら、エアロハスは救世主になることでしょう。
全館空調システムに関する研究を行う慶應義塾大学 理工学部 伊香賀教授の2022年の調査結果(※1)によると、花粉症、アレルギー性鼻炎、手足の冷え、寝つき、眠りの質、寝起き、活動意欲等の改善率が高くなることがわかったのです。
※1 住宅の空調設備が健康症状と生活の質に及ぼす影響に関する調査で、高性能フィルター搭載の全館空調が有意な改善をもたらす結果を検証より一部引用
俺は花粉症がひどいから少しでも症状がマシになるなら本当に嬉しいな。
花粉やハウスダストなどの空気によるアレルギーは地味にきついですよね。
ペットを置いて外出しても一定の温度を保てるので安心
ペットは家族の一員です。
しかし、ペットが同席できないところに行く場合は、しばらく留守番を頼まなければならないこともあります。
そのときに心配になるのが部屋の温度管理です。
エアロハスなら常に一定の温度を保ってくれるので安心して出掛けられます。
高齢者に多いヒートショックや熱中症を防げる
ヒートショックは、寒暖差のある冬場の時期、特に高齢者が自宅で起こしやすい命の危険のある事故です。
例えば、暖かい部屋から、電気のついていないお風呂場に移動した際に、「さむ……」と感じることがあるのではないでしょうか。
「さむ……」という独り言ですめばよいのですが、そのまま亡くなってしまうこともある、恐ろしい事故なのです。
全館空調は、まさにこのような事故を防ぐために誕生したような製品で、全部屋同じ空調環境を維持できるので、自宅でヒートショックになる可能性を極限まで減らすことができます。
二世帯住宅で高齢者の両親と暮らす場合に検討されることが多いんだろうな。
命より大事なものはありませんからね。悲しい事故を減らすためにも、全館空調システムが世の中に普及してほしいところです。
梅雨の時期は湿度が下がる
高温多湿の日本において、特に不快な時期の代表格は「梅雨」でしょう。
ただでさえ曇りや雨の天気でテンションは下がりますし、さらに嫌なのがジメジメした空気。
夏を目前に控えているためジメジメしながら暑い状況もあり、あまりの寝苦しさや不快感に嫌気が差すことしきりです。
その点、全館空調システムのエアロハスは1時間に3リットルの除湿能力があるため、梅雨の時期こそ威力を発揮します。
梅雨の時期は外に洗濯物を干せずに、部屋干しで生乾きのにおいが充満しがちな家でも、快適に過ごせるとメーカーが謳っていますね。
パナソニックホームズのエアロハス全館空調のデメリット
次に、エアロハスの主なデメリットとされている5つのポイントをまとめてみました。
極端な暑がりや寒がりだと、快適に過ごすことができない
体感温度は人によって大きく差があります。
「暑がりさん」「寒がりさん」との特徴を持つ人がいるように、同じ温度でも快適な人と不快な人がいるのです。
エアロハスでは温度を±2まで調整できますが、それでは足らないと不満に感じる方もいます。
例えば筆者である私は超がつくほどの暑がり。とくに夏場は自分の寝室をクーラーでギンギンに冷やしたいので、全館空調の導入は難しいと考えています。
ところで全館空調って必ず全部屋に導入しなきゃいけないの?
いいえ、特定の部屋は導入せず、個別にクーラーを設置することはできます。
なので、暑がりさん、寒がりさんへの対処は、その人が長い時間いる部屋には個別にクーラーを設置することが推奨されています。
家族の生活リズムがバラバラだと、全室同じ空調環境にするのは無駄になる
全館空調は家族全員の生活リズムがそろっているときに絶大な効果を発揮します。
その一方、生活リズムがバラバラの場合、使っていない部屋は切電しておけますので、個別の空調環境のほうがよいでしょう。
導入を検討するときは、家族全員の一日の過ごし方(平日と休日の両方)を書いてみて、どこまでかぶっているか確かめたほうがいいかもなあ。
空調システムの大元に問題が起きると、全部屋で空調が使えなくなる
最もおそろしいのが、空調システムの大元のトラブルです。
文字通り全館空調とありますから、それがすべて停止してしまったときは地獄です。
パナソニック製ですから、故障率は優秀な空調設備のそれと同等クラスだと思いますが、必ず故障を防げる保証はありません。
もしトラブルが灼熱の真夏や、こごえる真冬にあったら……考えたくもないですね。
最近の家は断熱性能が高いから、真夏や真冬でもそこまで苦しむことはないだろうけど、備えとして、どこかの部屋だけはバックアップ用の空調設備を用意しておいたほうがよさそう。お金はかかるけど。
専用装置を設置するためのスペースが広い
全館空調の専用装置を設置するスペースは半畳ほどになります。
このスペースを収納用の空間にしておけばよかったと後悔する方もいるので、他の収納スペースとの兼ね合いも考慮しておくべきでしょう。
収納スペースはいくらあっても足りないと感じる人も多いから慎重に決めたいところ……。
冬の時期は乾燥しやすい
これは全館空調の家に限ったことではありませんが、冬の乾燥しやすい時期に、空気の抜けがいい構造である全館空調は乾燥に拍車をかけます。
部屋の湿度が下がりやすいため、加湿器は必ず備えておきたいところです。
パナソニックホームズのエアロハス全館空調を導入した電気代の実態は?
2023年1月のTwitterでの投稿で、ギョッとするようなツイートがありました。
電気代の値上がりを嘆くツイートの返信にて、エアロハスの電気代についての言及があったのです。
2023年1月分の電気代として「105,552円」の請求額になっているとのことです。
実際のところ、家全体の電気消費の割合が不明なため、エアロハスだけの問題かどうかはわかりませんが、ツイートの主の「エアロハス(全室空調24℃)ちっとも省エネじゃない」とのコメントが衝撃的です。
他にも、これは2022年2月のツイートですが、電気代の料金画像があります。このツイートの続きには、そのほかにも後悔している声があります。
また、これは2022年の夏のツイートですが、電気代が高い&対応が悪いツイートもあります。
パナソニックホームズのエアロハス全館空調の口コミ・評判・後悔まとめ
まずは導入してよかったとの口コミです。
このほかにも、冬になってからの家の中の暖かさを体感している方も多いです。
冬だけでなく、夏も快適だとのツイートもあります。
冬の乾燥だけは気になるけど、全般的には快適との声も。
では、次に不満を訴える方のツイートもご紹介します。
1階と2階で温度が違うらしく、部屋で30度は厳しい状況です。
次に、メーカー選びの時に「エアロハスの装置が爆音」だと感じた方の声です。
Twitter以外にも、「冬は寒く、騒音も大きい」と悲痛な思いをブログ(※外部リンクです)に記述している方もいらっしゃいます。
まだ家は建てるな!家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話
家づくりの記事を熱心に読んでくれてる人にだけ教えてあげたいことがあってさ。
なんでしょう?
2年前に注文住宅を買ったウチの姉ちゃんが「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」って言ってたんだよね(※実話です)。
500万円の損失は痛いですね。
平均的な年収で1年働かないと得られない金額ですからね。
たしかに家づくりってトータルで何千万円の買い物だから、実際に「高級車1台分の失敗もある」って聞くと恐ろしくてさ。
逆に言うと、「家づくりの正しい手順」と「家づくりに役立つ制度」の2つさえ押さえておけば、失敗確率はゼロに近づけられますからね。
熱心にこの記事を読んでくださってる方には、家づくりで失敗してほしくないですね。
ウチの姉ちゃんは、契約直前に失敗に気づいてイチからやり直せたからよかったけどさ、気づかなかったら……
一年分の収入を失ってましたよね。
僕もこれから読みますね。
お前、読んでなかったのかよ!
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