【注文住宅と建売の違い】価格差、どっちがいい?

0

「注文住宅と建売住宅の違いって何だろう?」
「価格差があるのはわかるけど、どっちがいいの?」

家づくりを検討している方において、どこかのタイミングで悩むのが、注文住宅と建売住宅のどちらにすべきかという決断です。

どちらにもメリットとデメリットがあるため、自分にとってどっちがいいかを決めるには、あらゆる角度から情報収集をするしかありません。

そこで今回の記事では、注文住宅と建売住宅の違いについて基礎知識からマニアックな知識まで徹底解説していきます。

注文住宅と建売の違い

最初に基礎的なテーマとしては「注文住宅と建売の違い」を解説します。

注文住宅とは

注文住宅とは、施工会社と建築工事請負契約を結び、イチから建ててもらう住宅のことです。

設計事務所や工務店、ハウスメーカーなどに設計と工事を依頼します。

予算や法令などの条件内であれば、住まいの間取りやデザイン、内外装、設備などを自由に設計できるのが魅力です。

すべての間取りや設計、デザインをオーダーメイドで作れる完全自由設計の注文住宅もあれば、ある程度決まった間取りやデザイン、仕様から選ぶ規格住宅(セミオーダー住宅)もあります。

土地と一緒に注文住宅を購入する場合には、土地によって建築条件なしと建築条件付きに分かれます。

建築条件無しの土地は自分の好きな施工会社に依頼できる一方、条件付きの場合は指定された施工会社にしか依頼ができません。

建売とは

建売とは、住宅の売主と売買契約を結んで購入する土地付きの住宅のことです。

住宅の売主はハウスメーカーや不動産会社が多くなっています。

一般的に建物がすべて完成してから売りに出されているため、間取りや仕様の変更はできません。

ただし、未完成で売られている建売は一部の間取りや仕様を変更できることがあります。

注文住宅のメリット

注文住宅のメリットは以下の通りです。

  • 希望通りの間取りが実現できる
  • デザインや内外装にこだわれる
  • 好きな場所に建てられる
  • 好きな施工会社を選べる
  • 将来のリフォームに備えられる
  • 建築工程を確認しやすい

それぞれのメリットについて解説します。

希望通りの間取りが実現できる

注文住宅は土地を購入してから住まいを建てます。

設計士がオーダーメイドで設計を行うため、希望通りの間取りを実現できるのがメリットです。

  • 家事や子育てがしやすい
  • 家族とコミュニケーションが取りたい
  • 二世帯で適度な距離を保ちたい

など暮らし方や重視したいポイントに合わせた間取り設計ができます。

デザインや内外装にこだわれる

注文住宅は、間取りのほか住まいのデザインや内装、外装にもこだわりを取り入れられます。

たとえば、和風にする、洋風にする、最新の設備を取り入れるなど、デザインや内外装も好みのものを導入できるのがメリットです。

逆に、「デザインはシンプルで良いので好きなメーカーの設備を取り入れたい」、「設備は最低限で良いので無垢材を導入したい」といったように削れるところは削り、こだわるところはこだわる、といった家づくりも実現できます。

好きな場所に建てられる

注文住宅は土地を選んで建てることが可能です。

親から相続した土地に建てることもできますし、住みたい地域やエリアの土地を購入し、建てることもできます。

好きな施工会社を選べる

注文住宅は、住まいの設計や建築を依頼する施工会社を自分で選べるのがメリットです。

大手のハウスメーカーから地域密着型の工務店まで、施工会社それぞれで特徴や強みが異なります。

信頼できるところや、理想の住まいが実現できる施工会社に依頼できるのは、注文住宅だからこそのメリットです。

将来のリフォームに備えられる

注文住宅は、設計段階から将来を考えた間取りを考えることも可能です。

たとえば子ども部屋を将来分割したいときは、あらかじめドアをふたつ付けておくこともできます。

ライフステージに適合したリフォームを踏まえた設計ができるのは、注文住宅の魅力です。

建築工程を確認しやすい

注文住宅は、住まいを建てる建築現場を実際に見ることができます。

基礎や構造躯体を自分の目で見て確認したり、現場監督に疑問点を質問したりといったことも可能です。

自分の目で工事の様子を見て安心できるほか、家が建つ工程を見ることで愛着も湧くでしょう。

注文住宅のデメリット

注文住宅には、以下のデメリットがあります。

  • 予算オーバーになる可能性がある
  • 手間や時間がかかる
  • 打ち合わせ回数が多くなる
  • 完成をイメージしにくい
  • 住宅ローンの仕組みが難しい

それぞれのデメリットを解説します。

予算オーバーになる可能性がある

注文住宅は間取りや設計、設備の選択の自由度が高い分予算が高くなりやすいのがデメリットです。

好みやこだわりを反映しすぎると、予算オーバーとなってしまうこともあります。

実現したいポイントに優先順位を付けて、予算とのバランスを考えながら住まいづくりを進めるのが重要です。

手間や時間がかかる

注文住宅は、土地探しや施工会社選び、間取り設計などに時間がかかります。

土地や施工会社も自分で納得のいくものを探さなければいけません。

施工会社選びから1年以上、住まいが完成するまで時間がかかるのも一般的です。

打ち合わせ回数が多くなる

間取りや設備を自由に決められる分、設計士やインテリアコーディネーターなどとの打ち合わせの回数が多くなります。

何回も打ち合わせを行うのに負担を感じることもあるかもしれません。

完成をイメージしにくい

注文住宅はイチから建物を建てるため、完成物をあらかじめ見ることができません。

実際に完成した家の使い勝手が悪い、思っていたよりも狭い、イメージと違う、という失敗をしてしまうこともあります。

仕上がりイメージに近い施工事例やモデルハウスを確認したり、パソコンのシミュレーターを見たりして、完成物とイメージとのギャップを埋める住まいづくりを進めることが重要です。

住宅ローンの仕組みが難しい

注文住宅は、土地と建物と別々で購入することがあるため、住宅ローンも別で組むことになります。

さらに着工までに手数料や頭金などを数回に分けて支払うため、住宅ローンの仕組みが分かりにくいかもしれません。

住宅ローンに関するフォローも受けられる施工会社を選ぶと安心です。

建売のメリット

建売のメリットは以下の通りです。

  • 入居までが早い
  • 手間がかからない
  • 費用を抑えやすい
  • あらかじめ実物を見てから購入できる
  • 住宅ローンの手続きが分かりやすい
  • 住まいが街並みと合っている

それぞれのメリットを解説します。

入居までが早い

建売はすでに建物が完成しているため、売買契約を結んで住宅ローンの審査が通れば、すぐに入居できるのがメリットです。

最短で契約から3ヶ月後には入居できます。

ライフステージに合わせて住まいを探しているなど、できるだけ早く家が欲しいときに向いています。

未完成の建売でも、工事のスケジュールがあらかじめ決まっているため注文住宅よりは早く入居が可能です。

手間がかからない

建売は間取りや仕様、設備があらかじめ決められているため売主との間の打ち合わせが少ないのが特徴です。

注文住宅のように、何度も売主のところへ足を運ぶといった手間や負担がありません。

費用を抑えやすい

建売はすでに完成している間取りや設備で、価格も公表されているのが特徴です。

未完成の建売や一部の設備を選べる建売の場合は変更やオプションの追加によって価格が変動することがありますが、予算内に抑えて住まいを取得しやすいメリットがあります。

限られた予算の中で価格を抑えつつ住まいを取得したいときには、建売も選択肢となります。

あらかじめ実物を見てから購入できる

すでに完成している建売の場合、外観や内装、外装、設備などを実際に目で見てから購入を決められます。

間取りの使いやすさや部屋、通路の広さも確認できるため、住んでからの失敗やギャップが少ないのがメリットです。

住宅ローンの手続きが分かりやすい

建売は建物と土地をセットで購入するため、同じ住宅ローンを組むことができます。

毎月の返済額を把握しやすく、手続きも分かりやすいのがメリットです。

建売と建物をまとめて住宅ローンを組むので、審査が通るまでが早いというメリットもあります。

住まいが街並みと合っている

数戸の建売や分譲住宅の場合、周辺の道路や敷地の境界も整備されています。

整然とした街並みが実現するため、自宅だけが街並みから浮いている、ということを防げます。

建売のデメリット

建売のデメリットは以下の通りです。

  • 住まいづくりの自由度が低い
  • 個性がない
  • リフォームできないことがある
  • 建築中の様子が見られない

それぞれのデメリットについて解説します。

住まいづくりの自由度が低い

建売はあらかじめ完成している住まいを購入するため、間取りや設計を自由に決めることはできません。

設備や建材などの仕様も決められています。

未完成の建売の中には、一部の間取りや仕様が変更できるものもありますが、注文住宅のような自由度の高さはありません。

理想の間取りや設計、デザインを実現したい人や、どうしても住まいにこだわりたいことがある人には向いていないと言えます。

個性がない

建売は分譲住宅のように、数戸をまとめて販売することが多いです。

同じ外観の家が立ち並ぶため、住まいの個性を出すのは難しいかもしれません。

特に大規模な分譲地の建売は、街並みは統一感があるものの自分の家が分かりにくいこともあります。

周辺の家と似ているのが嫌だと感じる人は、建売は向いていないかもしれません。

リフォームできないことがある

建売住宅は間取りや設計、基礎構造などによっては将来的にリフォームができないことがあります。

将来リフォームの可能性がある場合は、リフォームに対応できる工法や構造の建売物件を探す必要があります。

建築中の様子が見られない

すでに完成している建売住宅は、構造や壁の中などを確認することはできません。

施工を担当した職人さんと会う機会もないため、きちんと施工がされているか不安になることもあるでしょう。

建売でも工事の過程を撮影し、画像を確認させてくれる施工会社もあるので、不安な人はチェックしてみると良いでしょう。

注文住宅と建売の価格差はいくら?

住宅金融支援機構の実施した「2023年度フラット35利用者調査(※)」によると、

  • 土地付き注文住宅の平均価格は4903万円
  • 土地なし注文住宅の平均価格は3863万円
  • 建売住宅の平均価格は3603万円

でした。

注文住宅と建売で価格差が出る要因を順に解説します。

※出典:2023年度フラット35利用者調査
https://www.jhf.go.jp/files/400370694.pdf

商談時間の削減による価格差

注文住宅は間取りや設計、設備の仕様決めなどで何度も打ち合わせを行います。

間取りや設計、仕様が決まっている建売は、注文住宅ほど打ち合わせを行いません。

打ち合わせを行うたびに営業担当者や設計士、インテリアコーディネーターなどの人件費がかかるため、注文住宅のほうが価格が高くなります。

設計費削減による価格差

注文住宅は、設計士によって間取り設計を行うため設計費用が別途発生します。

建売はあらかじめ間取りが決まっている、またはすでに建物が完成しているため、設計費が発生しません。

工事による価格差

注文住宅は建てる住まいの間取りや設計、選んだ設備によって使用する建材の種類や素材などが異なります。

建材のサイズや形状も、建てる住まいに合わせて加工します。

建売はあらかじめ同じ規格やデザイン、設備を複数建てるため、同一の建材を大量に仕入れることでのコストカットが可能です。

施工も注文住宅が住まいに合わせて異なるのに対して、建売は同じ規格の住まいを複数建てるため、作業も効率化でき工期も短くできます。

設計費用や設備費用、工事にかかる費用が注文住宅の方が高くなるため、価格に反映されます。

土地による価格差

土地を取得していない状態で注文住宅を建てる場合、建物の本体価格とは別に土地の取得費用が発生します。

建売は建物に土地が含まれた価格のため、その分費用が抑えられます。

ランニングコストの価格差は?

ランニングコストとは、建物を維持するための修繕費用やメンテナンス費用、保険料、固定資産税などの税金が該当します。

30年間で発生するランニングコストの平均は、注文住宅が約350万円、建売住宅が約500万円と言われています。

注文住宅は建売住宅よりも初期費用が高い一方で、耐久性やメンテナンス性の高い外壁材や建材、素材などを選択できるため、ランニングコストを抑えられます。

建売は初期費用は抑えられるものの、採用されている建材や素材などの質は選べないため、耐久性やメンテナンス性もそれなりのものとなり、ランニングコストは注文住宅よりも高くなる傾向にあります。

使用している建材や部材、素材によってランニングコストは異なってくるため、注文住宅も建売も、耐久性やメンテナンス性も確認するのが良いでしょう。

注文住宅のほうが建売より安くなることもある?

以下のようなケースでは、注文住宅の方が建売よりも安くなることがあります。

  • 住まいを建てる土地をすでに持っている(土地取得費用がかからない)
  • 都市部ではなく地方に家を建てる
  • コンパクト・シンプルな住まいを建てる
  • 規格住宅を選ぶ
  • ローコスト住宅メーカーを選ぶ

注文住宅と建売はどっちがいい?

注文住宅と建売、どちらにもメリットとデメリットがあります。

注文住宅と建売どちらか迷っている人のために、それぞれに向いている人をまとめました。

注文住宅がオススメな人

注文住宅がオススメな人は以下の通りです。

  • 価格よりも間取りや設備の自由度を重視したい
  • 住まいづくりに時間や手間がかかっても問題ない
  • オーダーメイド、オリジナリティのある住まいを実現したい
  • 依頼したい施工会社が決まっている
  • イチから工事の様子を見ながら住まいづくりをしたい
  • 土地を持っている

建売がオススメな人

建売がオススメな人は以下の通りです。

  • 自由度よりも価格を抑えたい
  • できるだけ早く家が欲しい・入居したい
  • 土地を持っていない
  • 購入手続きはできるだけ簡単に済ませたい
  • 時間や手間をかけたくない
  • 間取りやデザインがある程度決まっている方が安心
  • 大規模分譲地で気になるところがある

注文住宅と建売の割合(比率)

住宅金融支援機構の実施した「2023年度フラット35利用者調査」によると、土地付き・土地なしを含めた注文住宅の割合は全体の44.2%、建売の割合は20.4%でした(残りは中古住宅)

新築物件では、建売よりも注文住宅を選ぶ人の割合が2倍以上であることがわかります。

出典:2023年度フラット35利用者調査
https://www.jhf.go.jp/files/400370694.pdf

「注文住宅なのに建売みたい」という印象を与えたくない方へのオススメアクション

注文住宅なのに建売のような外観や内装の住まいになってしまう原因は、以下のとおりです。

  • 理想の住まいのイメージがない
  • 予算がギリギリ

注文住宅を建てる際には、多くの打ち合わせを行います。

打ち合わせで外観や内装、間取りなどに具体的な理想やイメージが伝えられれば、オリジナリティのある住まいが実現できるでしょう。

ところが、建てたい家のイメージや信念などがあいまいで、どんな家を建てていいかわからない場合、住みやすさや利便性を重視して住まいづくりを進めることが多いです。

結局、万人受けする建材や設備を選んでしまうため、建売のような注文住宅となってしまいます。

予算がギリギリの場合、水廻りの設備や内外装などに注文住宅だからこそできるオプションを予算面で使用できないことが多くなります。

標準設備のままでマイホームを建てたところ、注文住宅であるものの普通の外観や設備になり、建売のようになってしまうでしょう。

注文住宅なのに建売のようにならないためには、住まいづくりにはっきりとした理想やイメージを持っておくことです。

自分の意見を営業担当者や設計士に打ち合わせでしっかり伝えるようにしましょう。

予算とオプションのバランスを考えることも重要です。

どうしても予算面で標準仕様の枠組みから出られない場合には、規格住宅や建売を選択する方法もあります。

タイトルとURLをコピーしました