「一条工務店の営業担当から『仮契約』をすすめられたんだけど、どうすればいいんだろう?」
一条工務店での住まいづくりを考えている方々において、「仮契約問題」は悩みの種のひとつでしょう。
そこで今回の記事では、一条工務店の仮契約についてあらゆるリスクを含め徹底解説します。
参考になると幸いです。
一条工務店の仮契約とは

一条工務店の仮契約は、正式な建築契約の前段階にあたる事前手続きです。
仮契約を交わすことで、建物の計画と土地探しを並行して進められるようになります。
ここでは、一条工務店における仮契約の役割や、本契約との違いについて整理してお伝えします。
仮契約はなぜ必要?
一条工務店の仮契約は、独自の建築手法に合わせたスムーズな建築プロセスの確立と、契約者・企業双方のリスクを抑えるために導入されています。
一般的なハウスメーカーでは、「土地が決まってから住宅設計に入る」のが通例です。
しかし、一条工務店では仮契約を結んだ時点で、土地探しと並行して間取り・設備の検討を進められる体制が整っています。
建築計画をより早く、効率的に進めるために、仮契約を推奨しているわけです。
同社にとっての仮契約はつまり、「本気で建築を検討している顧客を見極める指標」であり、営業リソースを効率的に活用するための手段なのでしょう。
仮契約と本契約の違いは?
本契約に進むと、建築士が設計協議に加わり、詳細な図面の作成や現地調査が本格的に進められます。
仮契約とは内容や進め方が異なるほか、解約時の対応にも違いがあります。
仮契約の段階では、解約すれば申込金は全額返金されるケースが多いようです。
一方、本契約を交わした後の解約では、自由に設計を変更できなくなるうえ、図面作成などにかかった実費が差し引かれて返金される仕組みとなっています。
一条工務店の仮契約金はいくら?
仮契約金は、基本的に100万円に設定されています。
一般的な住宅業界の仮契約金(申込金)の相場に比べると高めです。
なお、契約予定の商品によっては30万円になるケースもあるようです(例:HUGme/ハグミーの場合は30万円)。
また、一部では「仮契約金が10万円だった」という声もありますので、地域や諸事情によって変わることもあるようです。

金額ってわりとバラバラなんだな……
仮契約の有効期間は1年間
一条工務店の仮契約には12ヶ月の有効期限が設けられており、この期間内に正式契約へ進むか、解約するかの判断をすることになります。
やむを得ない事情がある場合、期限の延長について相談が可能ですが、あくまでも例外的な対応に過ぎません。
12ヶ月以内に正式契約に至らなかった場合、仮契約は自動的に終了し、納付済みの申込金については返金されます。
一条工務店の仮契約でどんなトラブルがあるの?

仮契約後に発生しやすいトラブルとして、物件決済の遅延、予算超過による契約終了、構造制約による間取り制限などがあります。
物件決済の遅延トラブル
一条工務店との仮契約後に報告されている事例の一つとして、物件決済に関する手続きの遅延があります。
具体的には、営業担当者からの連絡が滞り、解約を申し出たにもかかわらず、適切な対応をしてもらえないことがあるようです。
たとえば、解約手続きにおいて「土日祝日しか対応できない」と案内されたり、連絡が滞ったりするケースが報告されています。
こうした対応の遅れは、契約者にとって大きなストレスとなるだけでなく、他社との比較検討スケジュールにも影響をおよぼすでしょう。
必要書類や返金処理のトラブル
解約の必要書類や返金処理についての説明が不十分なまま時間が経過し、手続きが進まない状況も見受けられます。
仮契約金の返還には印鑑や資料の返却が必要となりますが、これらの手順について事前説明がなされていないこともあるようです。
予算超過による契約終了トラブル
仮契約時に提示された予算と、実際に提示される建築費用との間に大きな差が生じ、やむを得ず契約終了となるケースがあります。
オプション費用や諸経費に関する説明が不十分なまま進行し、最終的な見積もりが当初の予算を大幅に超えてしまうトラブルが報告されています。
構造制約による間取り制限トラブル
一条工務店の住宅は、構造上の技術的制約が多く、希望通りの間取りが実現できない場合があります。
実際、仮契約後の打ち合わせ段階で、耐震性や断熱性能を確保するための技術要件により、間取りに大幅な修正が必要となるケースがあるようです。
こうした変更に対して納得がいかず、契約を見直す選択をする契約者は少なくありません。
また、打ち合わせが長引くと工事スケジュールに影響が出る可能性もあるため、限られた期間の中で妥協点を見つける必要があります。

一条ルールっていう制約があるのは有名だよね。

どうしても妥協できないところがあるのは当然ですから、そんなときのためにほかの候補を確保しておくべきだとも言えますね。
一条工務店の仮契約の断り方は?

解約を申し出るときは、率直かつ明確な理由を伝えましょう。
営業担当者から継続をすすめられた際も、決断に至った経緯を丁寧に説明すると、理解を得やすくなります。
ここでは、仮契約を上手に断るコツをご紹介します。
冷静で丁寧な対応を心がける
仮契約の解約を申し出る際は、感情的にならず、冷静で丁寧な対応を心がけましょう。
まず、解約の意思が固まっていることを明確に伝えることが大切です。
「検討します」「一度考えます」といった曖昧な表現は、担当者に期待を持たせ、さらなる提案を受ける原因となります。
また、相手への敬意を忘れずに「決定に至った理由」と「これ以上の変更はないこと」をはっきり伝えることで、話が長引かずに済むでしょう。
具体的な断り文句の例
断りの際には、以下のような表現を使うと効果的です。
- 「家族で十分に話し合った結果、今回は見送ることに決めました」
- 「他社と比較検討したうえで、別の選択肢を選ぶことになりました」
- 「資金計画を再確認した結果、現状では難しいと判断しました」
- 「住宅に求める条件を見直したところ、方向性が変わってきました」
いずれも最終判断であること・家族協議や再検討を経た客観的な理由があることが含まれており、営業担当者も受け入れやすくなります。
営業担当者の引き止めへの対処法
仮契約の解約を申し出ると、営業担当者から「条件の見直し」や「特別提案」などの形で引き止めが入ることがあります。
その際は以下のように、礼儀を保ちつつ明確に断ることが重要です。
- 「ご提案ありがとうございます。ただ、決定は変わりません」
- 「十分に検討済みですので、これ以上お時間をいただいても結論は変わりません」
- 「申し訳ありませんが、今回はお断りさせていただきます」
また、「今までの打ち合わせが無駄になります」「ほかのお客様にも迷惑です」といった感情的な訴えには動じず、冷静に対応しましょう。
一条工務店の仮契約金は解約・解除後にどうなるの?

一条工務店の仮契約を解約または解除した場合、支払い済みの仮契約金は原則として全額返金されます。
ここでは、仮契約の解除方法や返金タイミングについてお伝えします。
解約・解除の手続き方法
仮契約の解約を希望する場合は、まず営業担当者に電話またはメールでその旨を伝えましょう。
その後、手続きを進めるために以下が必要です。
- 契約書への押印用の印鑑
- 貸与されたタブレット端末(一条タブレット)
- 間取り図や見積書などの資料
- 返金先の口座情報
手続きをスムーズに進めるために、これらを事前に準備しておきましょう。
解約・解除後の返金はいつ?
解約手続き完了から1~2週間ほどで、仮契約金が指定口座に振り込まれます。
なお、設計業務が進行している場合には、その実費分が仮契約金から差し引かれる可能性があるため注意してください。
一条工務店の仮契約のメリット

一条工務店で仮契約を結ぶと、住まいづくりに関する多角的なサポートが受けられます。
その内容について、一つひとつ見ていきましょう。
坪単価の価格を抑えられる
一条工務店では建築単価を定期的に見直していますが、仮契約を結ぶことで、契約時の単価が1年間保証されます。
たとえば、1坪あたり5,000円の値上がりがあった場合でも、35坪の住宅であれば約20万円のコスト増加を防げます。
専用タブレットが貸与される
一条工務店との契約後には、専用端末「i-tab(一条タブレット)」が貸与されます。
このタブレットは建築計画を具体化する便利なツールであり、初回の打ち合わせでは「i-tab」を活用しながら担当者と計画を進めていきます。
端末内には、3,000件を超える実例プランや参考間取りが収録されているため、間取り・仕様の検討で役立つでしょう。
土地探しのプロサポートが受けられる
仮契約後は、専門の担当者がつき、希望条件や予算に応じて最適な土地を提案してくれます。
さらに、非公開情報を含む専用アプリ「ランディ」を利用でき、一般公開前の有望な土地を優先的にチェックできます。
あわせて地盤調査も実施されるため、地盤改良工事の必要性を早期に把握でき、将来的な費用や施工リスクの見通しにも役立ちます。
キャンペーン特典が適用される
仮契約を結ぶと、その時点で実施されているキャンペーン特典が適用されます。
仮契約時のキャンペーン内容が固定されるため、仮契約後に新たに始まったキャンペーンについては適用条件が異なる場合があることを覚えておきましょう。
■参考記事:一条工務店キャンペーン最新情報まとめ【2026年】クオカード
一条工務店の仮契約のデメリット

仮契約には多くのメリットがありますが、一方で契約前に把握しておくべき注意点も存在します。
ここでは、一条工務店の仮契約のデメリットをご紹介します。
一時的に出費が必要
仮契約時には、100万円という高額な費用を現金で支払う必要があります。
このほかにも、土地購入の手付金や住宅ローン関連の諸経費、引越し費用、家具・家電の購入資金など、さまざまな出費が重なるため、数百万円単位の現金を準備しなければならないケースが少なくありません。
全額戻らないこともある
仮契約を解約した場合でも、支払った金額が必ずしも全額返金されないこともあるようです。
設計業務が進んでいる段階での解約では、設計費や現地調査費といった実費が差し引かれることがあり、返金額は業務の進行状況によって変動します。
他社検討が心理的に難しくなる
あらかじめ高額な費用を支払うことで、心理的に「他へ乗り換えにくい」という状態に陥ることがあります。
これは「サンクコスト効果」と呼ばれるもので、すでに支払ったお金を無駄にしたくないという気持ちが、冷静な判断を妨げます。
一条工務店の仮契約で気になるQ&Aまとめ

最後に、一条工務店の仮契約に関するよくある疑問や不安をQ&A形式でわかりやすくまとめました。
一条工務店の仮契約期間中にできることは?
仮契約期間中には、以下のような建築準備が進められます。
- 間取りや設備仕様の検討(専用端末「i-tab」でのシミュレーション含む)
- 土地の探索と検討
- 住宅ローンの事前審査(複数の金融機関で並行して実施可能)
これらの準備を進めておけば、本契約や着工後のスケジュールがスムーズになります。
一条工務店の仮契約はノルマ?
一条工務店の営業担当者には、ほかのハウスメーカーと同様にノルマが存在し、半年ごとに必要最低棟数の契約が求められています。
担当者によっては契約を急かすような対応をするケースもあるため、焦らずに自分たちのスケジュールや予算に照らし合わせて判断しましょう。
ただし、仮契約には、坪単価の固定や建築スケジュールの優先確保など、施主にとって実質的なメリットが多数あるため、検討の余地は十分にあります。
一条工務店の仮契約で二重契約になる?
結論から言うと、土地がすでにある場合、同じ土地に対して複数の建築会社と建築工事請負の契約をすると二重契約となる可能性があります。
一方、土地がまだない場合は、すぐには権利が重ならないため、二重契約のリスクは低くなります。
一条工務店との仮契約において、土地の有無や契約における請負の範囲が他社と重複する場合、法的にややこしいことになるため注意が必要です。
一条工務店の仮契約は土地ありとなしで何か違うの?
土地の有無により、仮契約後の進行プロセスが異なります。
すでに土地がある場合、仮契約後すぐに間取りの詳細設計や地盤調査、建築確認申請の準備に進むことができます。
一方で土地が未定の場合は、物件探索からスタートするため、着工までに1年程度かかる可能性があります。
一条工務店の仮契約金は住宅ローンに組み込める?
仮契約金は、住宅ローンに組み込むことはできません。
住宅ローンは原則として建物の建築費用を対象とした融資であり、仮契約時に必要となる初期費用は対象外とされています。
そのため、仮契約金100万円は全額自己資金で準備しなければなりません。
仮契約後に工事着手承認後の変更はできる?
基本的には難しいですが、構造に関わらない範囲であれば対応可能な場合もあります。
たとえば、床材や壁紙の色、照明器具の種類、キッチンや洗面台のカラーなどの仕様変更は認められるかもしれません。
ただし、間取りや構造に関わる変更は原則不可です。
これは、一条工務店が多くの部材を工場で事前加工しているため、変更が工期遅延や追加費用の発生につながるためとされます。
変更希望がある場合は、なるべく早めに担当者に相談しましょう。


