「2階にトイレを設置しないと後悔するって本当?」
家づくりを考えている方において、2階にトイレを置くかどうかを悩んでいるケースはままあることでしょう。
実は、筆者が18年間暮らしてきた家は2階にトイレがあり、その後建て替えを経て、10年暮らした家の2階にはトイレがありませんでした。
そのため2階のトイレが必要かどうかは身に染みてわかっているつもりです。
そこで今回の記事では、2階トイレの問題について当事者の意見として徹底解説していきます。
2階にトイレがなくて後悔するケースは多い

「2階にトイレは必要ない」という声もありますが、実際には設置しなかったことで後悔するケースも少なくありません。
ここでは、2階にトイレを置くメリットと、後からリフォームで増設する場合の費用などを解説します。
- トイレのために階段で移動するのが大変
- 2階のトイレ(手洗い)の増設は大変
- 2階にトイレを増設するときの費用はいくら?
トイレのために階段で移動するのが大変
2階にトイレを置く最大のメリットは、移動が楽になることです。
とくに2階に寝室がある家では、夜中に寝ぼけたまま階段を降りる際、足を踏み外して転倒・落下する危険性が高くなります。
また、2階の居室で過ごしているときに、階段を降りるのが面倒だからといってトイレに行くのを我慢してしまうと体に良くありません。
トイレへの移動のストレスをなくし、安全かつ快適に過ごせるため、2階のトイレはあった方が良いでしょう。
2階のトイレ(手洗い)の増設は大変
2階にトイレを後から取り付けるには、新築時に設置するよりも多くのコストや時間がかかります。
2階に給水管や排水管が通っていない場合、1階から配管を延ばす必要があるからです。
配管の延長は、建物の構造や間取りによっては大掛かりな工事になるケースもあり、壁を壊したり床に穴を開けたりと、家全体に影響が出る可能性もあります。
また、トイレ本体が置けたとしても、別途取り付ける手洗い場の排水工事がネックになることも。
配管に無理があると、水圧が弱まったり水の流れが悪くなったりと後からトラブルに発展しがちです。
設計上無理がないか、施工実績が豊富な業者にきちんと確認してもらってから、2階トイレの増設工事を進めましょう。
2階にトイレを増設するときの費用はいくら?
2階にトイレを追加するには、工事内容や家のつくりによって異なるものの、一般的に50万円〜120万円ほどかかると言われています。
工事費用の内訳は以下の通りです。
- トイレ本体:10万円〜30万円(機種により変動)
- 配管工事(給排水・電気):20万円〜50万円
- 内装工事(壁紙・床材など):10万円〜30万円
- 設計・施工管理費:10万円前後
トイレの設置費用は、トイレ本体のグレードと、既存の給排水管への繋ぎやすさによって大きく変動します。
たとえば、1階トイレの真上に設置する場合は、既存の給排水管を上に延ばすだけでいいため、配管工事のコストを抑えられます。
工事内容と費用を正確に見積もってもらうためにも、まずは施工業者に現場調査を依頼しましょう。
2階トイレでよくあるトラブルや疑問と解決策

ここでは、2階のトイレでよくあるトラブルや疑問点を取り上げ、それぞれの解決策を解説していきます。
- 位置はどこがおすすめ?
- 間取りで気を付けることは?
- ゴボゴボ音が鳴る
- 流れが悪い・つまる(詰まりやすい)
- 2階のトイレを流すと1階のトイレが逆流する
- 配管のニオイが気になる
- 2階のトイレの水がなくなる
- 2階のトイレは暑い?
- 2階トイレの撤去費用は
位置はどこがおすすめ?
2階のトイレは居室の真横ではなく、廊下や階段といった共用スペースに近い場所に配置するのがベストです。
生活スペースに近すぎると、トイレを使用する音や水が流れる音が気になるケースが多いためです。
たとえば、寝室の真横に配置すると夜中にトイレを使った際、思ったより水音が反響してしまうこともあります。
また、1階トイレの真上に置けば、配管工事の手間がかからず費用を抑えられるなど、位置によって工事内容が変わります。
そのため、設計段階で業者に相談しながら、音・配管・動線のバランスが取れる設置場所を見つけましょう。
間取りで気を付けることは?
2階のトイレは利用率が低いため、1階より狭い空間に仕上げることがほとんどです。
少ないスペースを有効活用するために、間取りを工夫しましょう。
たとえば、トイレのドアを選ぶ際は開閉スペースに注意が必要です。
内開きのドアはトイレ内に広さが必要で、外開きのドアは入口前にスペースが要ります。
そのため、開閉に十分なスペースが取れない場合は、引き戸が最も省スペースで使いやすいでしょう。
また、トイレを広く見せるには、奥行きや高さのコンパクトな便器を選ぶことや「ニッチ」などの壁面収納を取り入れる工夫がおすすめです。
ゴボゴボ音が鳴る
2階トイレでよくあるトラブルのひとつが「ゴボゴボ」といった排水音が階下に響いてしまうことです。
排水管の設計ミスや、通気管の詰まり・劣化などの不具合が原因であることが多く、放置すると配管トラブルの元になります。
とくに、トイレを流したときに「ゴボゴボ」と音がする場合は、通気がうまく機能しておらず、配管内に空気がこもって水の流れが悪くなっている可能性があります。
そのため、排水時の音が気になる場合は、排水・通気がうまく機能しているか業者にチェックしてもらいましょう。
流れが悪い・つまる(詰まりやすい)
2階トイレでは「水の流れが悪い」「すぐに詰まる」といった排水トラブルが起きがちです。
2階トイレは、配管の設計や水圧、勾配などに注意が必要で、1階よりも詰まりやすい条件が揃いやすいためです。
具体的なトラブルの例としては、
- 排水に時間がかかる
- 1度に多く流すと逆流する
- 度々スッポン(ラバーカップ)で対応が必要
といったものがあります。
以上のような症状が出た場合、まずは使用量や節水機能の設定を見直しましょう。
それでも解決しないときは業者に相談して、配管勾配や内径など、根本的な原因が施工不良にないかの確認が必要です。
2階のトイレを流すと1階のトイレが逆流する
上下階で排水管を共有していると、メインの排水管が詰まった際、2階のトイレを流すと1階に逆流することがあります。
配管が詰まっていると下水が流れる速度は遅くなりますが、トイレを洗浄する水は通常のスピードで出てくるため、排水が間に合わず1階のトイレが逆流してしまうのです。
配管の詰まりを防ぐためにも、トイレットペーパーの流しすぎや、紙以外のものを流すのは控えましょう。
また、通気管の不備や排水管の内径が細すぎるなどの施工ミスが原因で、1階トイレに逆流が起こることもあります。
1階トイレの水が毎回ポコポコと音を立てる場合は、通気管不足や配管詰まりが疑われるので、早めに業者に相談しましょう。
配管のニオイが気になる
2階トイレの配管から下水っぽいニオイが発生するのはよくあるトラブルです。
ニオイの原因は以下3つが考えられます。
- 便器内に溜まっている封水が蒸発して下水のニオイが上がってくる
- 配管の接続部に隙間がある(施工不良)
- 通気管の不備で空気が上手く入らず、封水が抜けてニオイが逆流する
簡単な対策としては、定期的に2階トイレで水を流し、便器内の封水の量を保ちましょう。
封水があるのにニオイが強い場合は、配管の隙間や通気管の不具合が原因の可能性があるため、専門業者に点検を依頼しましょう。
2階のトイレの水がなくなる
便器の中に溜まっている水(封水)がなくなってしまう原因は、長期間トイレを使用せず水が蒸発してしまうことです。
便器内の水がなくなると、下水の臭いや虫が発生しやすくなります。
そのため、トイレの使用頻度が低い場合でも、定期的に水を流して便器内の水位を保つことが大切です。
封水が足りないと、排水がスムーズにできなくなるおそれもあるため、水位が保たれているか定期的にチェックしましょう。
2階のトイレは暑い?
トイレに限らず、夏場2階の空間は暑くなりがちです。
2階は天井や屋根の断熱が不十分な場合、外気温の影響を受けやすいためです。
さらに、トイレの空間は1帖ほどと狭く、熱がこもって体感温度が上がりやすい傾向にあります。
2階トイレの暑さ対策としては、
- 北側や直射日光が入りにくい場所に配置する
- 小窓や換気扇を設けて空気を循環させる
- 天井に断熱材をしっかり入れる
- 簡易的な冷房器具(小型の冷風ファン)を導入する
などが効果的です。
設計段階で暑さ対策を考慮すれば、使いやすく快適な空間をつくれます。
2階トイレの撤去費用は
2階のトイレを撤去して、物置きや書斎など別の空間に変えるには、20万円〜45万円ほどかかります。
撤去費用の内訳は以下の通りです。
- トイレ本体の取り外し・廃棄:3万〜5万円
- 給排水管の閉鎖・処理工事:5万〜15万円
- 床や壁の補修:5万〜10万円
- 収納などに変えるリフォーム:5万〜15万円
トイレ本体の取り外し自体は、それほど高額な工事ではありません。
ただし、2階という高さゆえに配管処理が難しくなったり、廃材の搬出に手間がかかったりと、追加費用が発生しやすい点には注意が必要です。
また、撤去後に収納など別の用途で使う場合は、ニオイや汚れが残らないよう「配管の後処理」と「内装の張り替え」はしっかりと行いましょう。
2階トイレの撤去を検討する際は、工事費用がかさむことも踏まえて、トイレを撤去する価値があるかどうかを慎重に検討しましょう。


