「注文住宅の間取りの決め方ってどうすればいいのだろう?」
「間取りの成功例や失敗例を知って、後悔したくない!」
初めて注文住宅を建てる方にとって、最大の悩みとも言えるのが「間取り」です。
間取りの失敗=暮らしにくさに直結してしまい、毎日のストレスの種にもなりかねませんから絶対に失敗したくないと思うのは必然と言えるでしょう。
そこで今回の記事では、注文住宅の間取りについて後悔しないための全知識を詰め込んで解説していきます。
ぜひご参考ください。
注文住宅の間取りに成功例はある?

これから注文住宅づくりを計画しているときに、間取りで悩む人も多いかもしれません。
注文住宅の間取りを決める考え方や、成功例、失敗例について解説します。
結論:成功例ではなく、失敗例を学んでおこう
結論から言えば、間取りは成功例ではなく失敗例を知ることが重要です。
暮らし方やライフスタイル、家づくりで重視したいこと、家族構成は、その家に住む人によって異なります。
ある人にとっては成功例だった間取りも、ある人にとっては失敗例となることも多いです。
一方で間取りの失敗例はさまざまな暮らし方や家族構成の人でも、共通して使いづらい間取りとなることが多くなっています。
注文住宅の間取りを決める際には、失敗例をしっかり学んでおきましょう。
次に、間取りのパターン別に失敗例を紹介します。
使い勝手が悪い間取りの事例
使い勝手が悪い間取りの事例を以下にまとめました。
- 部屋の大きさと使う家具の大きさが合わず移動がしにくい
- 壁や部屋がなくリビングが丸見え
- 子ども部屋の壁面に勉強机を固定したら移動できず使いにくい
- 浴室とリビングが隣のため入浴後移動しにくい
- 浴室を2階にしたら外出後すぐに入浴できない
- 浴室が外に声が漏れやすい場所
- キッチンの壁や仕切りがないのでニオイが広がったりリビングから丸見えになったりする
- キッチンの生ゴミを都度持って行くのに廊下が汚れる
- 収納がデザイン性を重視しすぎて使いにくい
- 収納に奥行きがなくて布団がしまえない
- トイレが生活動線を考えず設置したので使いにくい
- トイレを外からの視線を考えず設置してしまった
- 寝室と水廻りを隣り合わせにしたら音が気になる
- ベッドを置いたら狭くなった
- 子ども部屋を作ったが使わなかった
- 窓の位置が悪く家具が置けない
- 子ども部屋を仕切りのみにしたら音漏れが気になる
- 玄関の換気口を付けなかったらニオイや湿気がたまるようになった
- 玄関収納を付けなかったらものが散らかるようになった
- 玄関ポーチの広さが狭かった
- 玄関の位置が外からの視線が気になる場所だった
- リビング階段にしたらニオイが二階へ広がるようになった
- 家族の動線を考えない間取りで、コミュニケーションが取りにくい、またはプライバシーが確保しにくい
- 階段が急で上り下りの安全面が心配
- バルコニーやベランダに洗濯物すべてを干すスペースがない
- バルコニーやベランダに置くものを考慮していなかった
- バルコニーやベランダに水道を配置しなかった
- コンセントの場所が家電の配置場所と合わなかった
- コンセントの数が足りなかった
- 家事動線とコンセントの場所が合わなかった
- 照明のスイッチを使いづらい場所にしてしまった
- 用途別に複数の照明スイッチを作らなかった
- 取り付けた窓が大きすぎて視線が気になる
- 建具同士がぶつかってしまう
断熱効率の悪い間取りの事例
間取りを間違えてしまうと、断熱や冷暖房効率が悪くなってしまうことがあります。
断熱効率の悪い間取りの事例を以下にまとめました。
- リビング階段にしたら寒くなった
- 吹き抜けを作ったら冷暖房が効きづらくなった
- LDKを広くしすぎて寒い
- 床暖房を設置する場所を間違えた
- 西側に窓を設けたら暑い
- 北側に部屋を設けたら寒い
太陽の光量調整の悪い間取りの事例
間取りは採光を調整するうえでも重要です。
窓や部屋の位置を間違えることで、太陽の光量調整ができなくなることがあります。
- 採光や風を取りにくい場所に窓を設置してしまった
- 日当たりが良すぎて暑くなった
- 日当たりが悪く寒い

ところで、、、最近の日本だといろんなものが値上がりしてるじゃん。
やっぱり住宅関連の価格も値上がりは止まらないんだよね?

そのような予想をする方が大半ですよね。
家づくりの資材の多くは世界各地からの輸入品に頼っているので、円安が加速すると値上げせざるを得ませんからね。
あと、日本国内は慢性的な大工さん不足の影響で、人件費も高くなってるんですよね。

だよなあ。
前にウチの姉ちゃんに家づくりの相談したら「いずれ家を建てるなら情報収集だけでもとにかく急げ!」って、めちゃくちゃ説教されたんだよな(※実話)。


注文住宅の間取りの決め方【おすすめの方法】

注文住宅は間取りや収納などを自由に決められるメリットがある一方、間取りを間違えてしまうと暮らしにくい、使いにくいといった失敗をしてしまうことも多いです。
これから注文住宅の間取りを決める方のために、失敗しない注文住宅の間取りの決め方や、おすすめの方法を紹介します。
複数の設計士さんから提案を受ける
注文住宅の間取りは、複数の設計士から提案を受けることがオススメです。
現在提案を受けている設計士の間取りがイメージと違う、良い間取りが分からない、希望を伝えているのに設計士が希望を取り入れてくれない、といったときには、間取り設計の「セカンドオピニオン」を検討しましょう。
セカンドオピニオンとは、間取り設計について複数人の意見を聞くことです。
間取り設計には正解がないため、ほかの設計士の提案や意見を聞くと、まったく違った間取り設計が出てくる可能性もあります。
複数の設計士からの提案もぜひ検討し、もっとも良い間取り設計につなげましょう。
提案された間取りを比較する
複数の間取り設計の提案を受けた場合、提案された間取りを比較してみてみましょう。
要望が間取り設計にどう反映されているかは、設計士の考え方や技術によって異なります。
ひとつの提案だけでなく、複数の間取りを比較することで、もっとも良い間取りを選べたり、異なる視点からの間取り設計を発見できたりします。
良さそうな間取りに近い家を見学・体験する
間取り設計は図面上では良いように見えても、実際に住んでみると狭い、使いづらいといったことがあります。
気になる間取りがあれば近い家を実際に見学したり、体験したりするのがおすすめです。
展示場のモデルハウスへ足を運んだり、ハウスメーカーで実施しているオーナー見学会に参加したり、宿泊体験をしてみたりといった方法があります。
見学、体験することで実際に住んでみたときのイメージを持てるようになるでしょう。
LDK、水回り、プライベートルームの3つの部屋の間取りを先に決める
間取りをどこから決めて良いか分からないときには、先にLDKと水回り、プライベートルームの3つの間取りを決めておくことで失敗が少なくなります。
さらにLDKを先に決めてから、水回り、プライベートルームの配置を決めていくのがおすすめです。
LDKは家具や家電の配置を優先する
LDKは住まいの中でもっとも大きなスペースです。
まず1階と2階どちらに作るか決めてから、過ごし方や広さなどを考えていきます。
次に家具や家電の配置を優先するのがおすすめです。
設置する家具や家電を置いた間取り図面を書いてから、LDKの中での移動やコンセントや窓の位置、広さなどを考慮すると良いでしょう。
家具と家電と広さのバランスを整えることで、LDKの間取りがスムーズに決められるようになります。
水回りは実用性を優先する
キッチン、風呂、洗面所、脱衣所、トイレなどの水回りは、実用性を最優先で決めましょう。
毎日使う場所なので、デザイン性を重視したいという人もいるかもしれません。
しかしながらデザインを最優先にしてしまうと、使い勝手が悪くなってしまう可能性が高くなります。
まず水回りの設備を使う人の目線から、実用性で配置や設備を決めます。
次に水回りの掃除動線や、周辺からの目線、使いやすい場所に収納の配置などを検討していきましょう。
水回りは実用性を優先することで、使いやすさはもちろん、掃除や整理整頓のしやすさにもつながります。
プライベートルームは水回りと隣接しないようにする
プライベートルームは、必要な部屋数と広さを決めてから間取りを検討します。
優先して考えるのが、可能な限り水回りとプライベートルームが隣接しないようにすることです。
どうしても水回りとプライベートルームが隣り合ってしまうときには、入口は別の方向に設置する、壁に収納や家具を置いて音を遮断する、といった工夫をしましょう。
プライベートルームは、家族構成やライフスタイルの変化に応じて、使い方も変化する部屋です。
将来も考えて、可変性を持たせるなども検討しましょう。
たとえば子どもが複数いるときには、将来的に間仕切りや動く収納などで2人分に仕切られるようにする、といったようにといった対策です。
家族の生活スタイルに合わせる
間取りで失敗しないためには、家族の要望をハウスメーカーにしっかり伝えましょう。
家族の要望だけでなく、今の住まいに対する不満を家族からピックアップしておき、合わせて伝えるのもおすすめです。
たとえば、「収納にコートがかけられない」「照明のスイッチがドアに隠れてしまう」といった不満をハウスメーカーに伝えることで、新しい家の間取りに取り入れて設計ができます。
人気の間取りはデメリットも考える
ロフトや吹き抜け、リビング階段、ウォークインクローゼットなど人気の間取りは、メリットだけでなくデメリットもあります。
たとえばロフトは上がり下りが大変、重いものの収納には向かない、吹き抜けは冷暖房効率が悪くなる、ニオイや音が上に行きやすい、といったデメリットです。
ライフスタイルや家族の過ごし方などを踏まえて、人気の間取りを検討するようにしましょう。
土地に合わせた間取りを検討する
間取りは土地の影響を大きく受けます。
前面道路の方角や間口・奥行、風の通りや日の当たり方のほか、隣家との距離、交通量、騒音や景観、高低差などの土地の要素を考慮して間取りを決めましょう。
まだ土地が決まっていない場合、候補となる土地を見つけてから可能な間取り設計をハウスメーカーに確認してもらうのがおすすめです。
スケジュールに余裕を持つ
間取り設計は時間がない中で慌てて決めてしまうと、失敗や後悔につながります。
入居したい時期から逆算し、スケジュールに余裕を持って計画的にプランニングをするようにしましょう。
特に、注文住宅づくりはハウスメーカーを決めた後打ち合わせ回数がかなり多くなります。
ハウスメーカー探しに時間をかけすぎてしまうと、その後の打ち合わせにかけられる時間が減ってしまうかもしれません。
注文住宅づくりを決めたら、スケジュールに余裕を持って動くようにしましょう。
注文住宅の間取りシミュレーションは素人はやらないほうがいい?

ハウスメーカーが公開しているシミュレーターや、間取りシミュレーションアプリなどを使うと、注文住宅の間取りシミュレーションが可能です。
自分で間取りを作っていった方が良いのか気になる人のために、間取りシミュレーションをやるべきか、やらないべきか解説します。
結論:設計士さんにベストな提案をしてほしいなら、自分で間取りを作らないほうがよい
結論から言えば、設計士さんにベストな提案をしてほしい場合は自分で間取りシミュレーションするのはやめておきましょう。
手持ちの間取り設計がない状態で、家への要望や現在の家の不満をまとめてしっかり伝えるのをおすすめします。
お客様の持ってきた間取りを否定しにくいから
自分で間取り設計を作って設計士さんに出すこともできますが、お客様の持ってきた間取りに問題があっても、設計士さんは正面から否定することはできません。
住まいづくりを依頼してくれたお客様であり、無下に扱うことができないためです。
自分で作った間取り設計に問題があっても、設計士さんは否定できず、ベストな提案を妨げてしまう可能性があります。
自分ですべて決めたい方ならシミュレーションアプリがオススメ
逆に、自分で間取り設計をすべて決めたいときにはシミュレーションアプリを活用し、間取り設計を提示するがおすすめです。
ただし、実際に住んでみるまで使い勝手や住み心地は分かりません。
「設計士ではなくどうしても自分で間取りをデザインしたい」というときには、シミュレーションアプリも検討してみましょう。
注文住宅の間取りで後悔しがちなこと

最後に、注文住宅の間取りで後悔しがちなポイントをまとめました。
間取り設計の参考にしてください。
窓の大きさ・位置
窓の大きさや位置は、採光や通風、プライバシーの確保の面で重要な要素です。
以下のような失敗があることを覚えておきましょう。
- 隣家の駐車場の位置に窓を付けてしまった
- 隣家のリビングと自分の家のトイレの窓が向かい合っている
- 窓が大きすぎて外からの視線が気になる
- 窓が大きすぎて家具の置き場所が少なくなった
- 窓が大きすぎて防犯面で心配
- 風の流れを無視して窓を配置してしまった
窓は、隣家の駐車場やリビングからの位置を考えて配置するようにしましょう。
大きな窓は採光が取りやすい、開放感がある一方で視線が入りやすくなったり、家具が置けなくなったりするデメリットもあります。
採光目的の窓は高い位置にする、配置する家具とのバランスを考えるのが重要です。
風の流れを考えずに窓を設置すると、湿気がたまる、室内干しが乾かない、暑いといった問題が発生します。
風の動きに合わせて対面する窓を設置するなどの工夫をしましょう。
吹き抜け
吹き抜けは開放感が出るなどのメリットがある一方で、以下のような失敗をしがちです。
- 冷暖房が効きにくくなる
- 1階の話し声が2階まで聞こえてしまう
- 2階の床面積が狭くなる
冷暖房効率を上げるには、シーリングファンを設置する、床暖房や全館空調システムを検討する方法があります。
プライベートルームと吹き抜けの場所を離す、2階の面積を確保してから吹き抜けを検討する、といったことも覚えておきましょう。
収納スペース
生活に必要となる収納ですが、以下のような失敗をしがちです。
- 玄関まわりの収納が足りない
- クローゼットが使いにくい
- リビングの収納が足りない
- キッチンパントリーが使いにくい
- 収納が足りない
- 収納を設置したが使わない
玄関まわりは靴のほか、傘や鍵などのものが散乱しがちです。
家族構成や趣味によっては、ベビーカーやスポーツ用品、外遊びグッズ、アウトドアグッズなどを収納したいという人もいるでしょう。
収納したいものに合わせて、シューズクローゼットや土間収納などを検討するのがおすすめです。
外出先から帽子やコートをかけたいときには、ハンガー掛けを設置するのも忘れないようにしましょう。
クローゼットの中に背の高い洋服が入らない、奥行きが足りない、洋服の出し入れがしにくいなど使い勝手が悪いことがあります。
洋服の数やサイズに合わせて、クローゼットの広さやハンガーパイプの高さなどを検討しましょう。
リビングは家族が集まるスペースのため、家族全員のものが集まってしまいます。
収納家具を後から買い足すと、リビングの広さを圧迫してしまうことにもなるでしょう。
あらかじめ壁面収納やAVラックなどを設置しておくと良いでしょう。
キッチンパントリーはまとめ買いや備蓄に便利な収納です。
ただし、店の高さや奥行き、設置場所などによっては使いづらくなってしまうこともあるでしょう。
パントリーの用途とともに、キッチンではどこに何をしまうのかを検討するのがおすすめです。
収納の量と位置によっては、足りなくなったり、結局使わなかったりといったことがあります。
収納を検討するときには、量と位置に気をつけましょう。
収納したいものの大きさや量に合わせて収納スペースの大きさを検討するのもおすすめです。
収納の設置場所が悪いと、使わなくなることがあります。
ものを出し入れするタイミングも検討して位置を決めると良いでしょう。
トイレの場所
トイレの場所を間違えてしまうと、以下のような失敗をしてしまいます。
- 生活動線から使いにくい
- 玄関の来客からトイレが見える
- リビングからトイレが見える
- 寝室でトイレの音がうるさい
生活動線で使いにくい場所にトイレを設置してしまうことがあります。
たとえばトイレを1階にしか設置しなかったら、2階の子ども部屋や寝室からトイレまでが遠いということもあるでしょう。
家族の人数によってはトイレがひとつでは足りないため、1階と2階両方にトイレを設置するのも良いでしょう。
- 玄関からトイレが見えて来客から見えてしまう
- リビングからトイレの出入りが見えてしまう
ということもあります。
玄関やリビングなどから見えない位置にするか、トイレの方向に部屋の入口を設置しないようにしましょう。
寝室や子ども部屋など、静かにしたい頻度のある部屋の近くにトイレを設置してしまうと、水の音が気になることがあります。
プライベートルームとトイレは離して設置するのがおすすめです。
広すぎる部屋
部屋が広すぎることで、以下のような失敗をしてしまうこともあるでしょう。
- 床面積が広いので費用が高くなった
- 掃除が大変
- 冷暖房効率が悪くなった
- 部屋が余った
広ければ広いというわけではありません。
費用感や暮らし方を踏まえて、間取りの広さを考えましょう。
部屋が広すぎたり、多すぎたりすると、子どもが独立したときに余ってしまうこともあります。
状況に応じて部屋を仕切られるようにする、などの工夫や将来性も踏まえて、最適な広さを考えましょう。
まだ家は建てるな!家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話

家づくりの記事を熱心に読んでくれてる人にだけ教えてあげたいことがあってさ。

なんでしょう?

2年前に注文住宅を買ったウチの姉ちゃんが「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」って言ってたんだよね(※実話です)。

500万円の損失は痛いですね。
平均的な年収で1年働かないと得られない金額ですからね。

たしかに家づくりってトータルで何千万円の買い物だから、実際に「高級車1台分の失敗もある」って聞くと恐ろしくてさ。

逆に言うと、「家づくりの正しい手順」と「家づくりに役立つ制度」の2つさえ押さえておけば、失敗確率はゼロに近づけられますからね。
熱心にこの記事を読んでくださってる方には、家づくりで失敗してほしくないですね。

ウチの姉ちゃんは、契約直前に失敗に気づいてイチからやり直せたからよかったけどさ、気づかなかったら……

一年分の収入を失ってましたよね。


僕もこれから読みますね。

お前、読んでなかったのかよ!
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