「2階にお風呂があるとデメリットだらけで後悔するって意見を見たけど、本当なのかな?」
これから家づくりを検討している方において、2階にお風呂を設置するかどうか悩んでいる方は多いでしょう。
水漏れの問題、水圧が弱い問題など、さまざまなデメリットがささやかれる中で実態はどうなのでしょうか。
本記事では、実際に2階にお風呂がある家で18年以上過ごした筆者が忖度なくデメリット(メリットも含め)解説していきます。
2階のお風呂は後悔ばかり?デメリットを挙げてみた

2階のお風呂は、「1階のリビングを広くしたい」「お風呂を広くしたい」といった間取りの希望や、「洗濯してそのまま2階に干したい」といった動線の利便性を叶えたい人に選ばれています。
一方で、実際に住み始めてから「こんなはずじゃなかった」と後悔する声も多いことから、慎重な判断が必要な間取りといえるでしょう。
ここでは、2階のお風呂にまつわる代表的なデメリットをご紹介します。
水漏れで1階が大惨事に
2階にお風呂を設けた場合の最大のリスクは、水漏れによる1階への被害です。
お風呂の配管トラブルはめったに起こるものではありませんが、ひとたび水漏れが発生すると、1階の天井や壁から水が染み出し、階下の部屋に大きな被害が及びます。
最悪の場合は床が水浸しになったり、大切な家具や家電がダメージを受ける可能性があります。
また、高気密・高断熱の住宅では漏水による湿気がこもりやすく、濡れた柱や梁、断熱材などが乾きにくいため、カビの発生や腐食によって建物の耐久性が低下する恐れもあります。
そのため、新築やリフォームで2階のお風呂を検討する場合は、計画段階でリスクへの対策を講じることが大切です。
移動がめんどうくさい(老後も子育て中も)
2階にお風呂があると、日々の移動が大きな負担となる場合があります。
若い世代はあまり気にならないかもしれませんが、将来、高齢になって足腰が弱ると階段の昇り降りが大きな負担となり、入浴そのものが億劫になりがちです。
また、冬場は階段や廊下との温度差によって湯冷めしたり、ヒートショックを引き起こしたりするリスクも高まります。
子育て世帯では、小さな子どもが毎日素直に2階に移動し、入浴してくれるとは限りません。
特に、イヤイヤ期ややんちゃ盛り、兄弟が多い場合などは、往復だけでも一苦労です。
さらに、乳幼児がいる家庭では、お風呂とリビングが階をまたぐと掃除や準備中に目が行き届きにくくなり、安全面での不安も生じます。
昇降機やエレベーターを後付けする方法もありますが、費用やスペースの問題を考えると、設計段階でライフスタイルや家族構成の変化を見据えた対策を講じておくのが望ましいでしょう。
子どもが騒ぐとうるさい
2階のお風呂は天井や壁を伝う給排水管から水音が漏れやすいことに加え、壁や天井で音が反響するため、扉や蓋の開閉音、シャワー音や人の声もよく響く場所です。
特に、小さな子どもは声や力を加減するのが難しく、椅子をひきずったり高い声ではしゃいだりすると、思った以上に階下の部屋に響き渡ります。
そのため、受験生や静かに過ごしたい高齢者がいる家庭では、小さな子どもの入浴中は想定以上にうるさかったと後悔するケースも見られます。
また、夜勤などで生活時間帯が異なる家族がいる場合は、2階から響く子どもの声や水音が睡眠を妨げてしまうこともあるでしょう。
子育て世帯の場合は、設計段階で主要な生活スペースとお風呂の位置関係を見直し、防音対策を念入りに考えておくことをおすすめします。
家族が歌の練習をしはじめるとやっぱりうるさい
お風呂で歌いたくなる気持ちもよくわかりますが、2階のお風呂で歌を練習すると、階下によく響くため注意が必要です。
特に、広めのお風呂場ではエコーがかかってよく響くため、本人が自覚している以上に歌声が漏れます。
「戸建てだから集合住宅と違って音漏れしにくい」と安心していたら、家の中だけでなく、隣家まで歌声が届いていた…というケースもあります。
階下の家族に対してはもちろんのこと、住宅密集地に住む場合は特に、隣家にも配慮が必要です。
水圧が弱くなることも
2階のお風呂は、1階に設置するよりも配管が長く、水を高く押し上げる力が必要なため、水圧が弱くなる可能性があります。
特に、高台や住宅の密集地など、もともと水圧が低い地域では、シャワーの勢いが不十分に感じられることもあるため、注意が必要です。
水圧が弱いと体や浴槽を洗い流すのに時間がかかるなど、毎日のことだけに不満が募りやすくなります。
水圧の問題は、設備選びや給水方式の工夫で軽減できるため、設計段階で住宅会社と相談しておくのがおすすめです。
2階のお風呂のメリットはある?

ここまでデメリットを紹介してきましたが、もちろん、2階のお風呂にもメリットは多くあります。
ここでは、2階にお風呂を設置してよかったという声や、実際に住んでみて感じたメリットをご紹介します。
路上からのぞかれる心配はなかった
2階のお風呂は、1階にある場合よりも外からの視線を気にせずに済む安心感があります。
1階のお風呂には視線対策が欠かせませんが、2階であればフェンスやブラインドに頼ることなく、自然光や外気を取り込んで開放的に過ごせます。
特に道路や隣家からの距離が近い都市部では、防犯やプライバシー保護の観点からも、お風呂を2階にするメリットが感じられやすいでしょう。
1階のお風呂は、照明やシャワーの音で外にいる人にも入浴中であると気づかれやすいですが、2階ではリラックスして入浴できるという声も多く聞かれます。
窓から景色を楽しめる間取りにすることが可能
2階にお風呂を配置することで、眺望を活かした設計が可能になります。
浴室にホテルライクな非日常感やリラックス感を求める人にとって、2階のお風呂は理想を叶えられる間取りとなるでしょう。
高台や郊外の住宅地では、お風呂の窓から空や緑、街並みを眺められるような開放的なレイアウトも実現可能です。
夜景や朝日を眺めながらのバスタイムは、多忙な日常の中で心身ともにリフレッシュできる貴重なひとときを提供してくれます。
慣れればデメリットも気にならなくなる
2階のお風呂は、最初は移動の手間や音の響きが気になるかもしれませんが、多くの人が住むうちに自然と慣れていくようです。
中には、「2階の寝室や子供部屋の近くにお風呂があることで、入浴後すぐに就寝できて便利」といったように、メリットによってデメリットが薄れるケースもあります。
また、デメリットの多くは工夫や対策によって軽減することも可能なため、事前に把握して心の準備を整えておくと、後悔も生じにくくなるでしょう。
2階にお風呂を設置するときに気を付けておくこと

2階にお風呂を設ける場合、メリットとデメリットを理解したうえで、設計時に以下のような対策を講じておくと、住み始めてから後悔することを防げます。
お風呂の下や配管の水漏れで電化製品がダメにならないように間取りを配慮
2階にお風呂を設ける場合は、水漏れで家電製品やインテリアがダメージを受けにくい間取りを工夫しましょう。
まず、お風呂の真下にリビングや家具・家電の多い個室を配置するのは避けるのが基本です。
浴室直下を収納や廊下にしておけば、万が一、水漏れが起こった場合も被害を最小限に抑えられます。
また、浴槽パンや防水シートの設置、断熱材の施工なども、漏水から生活空間や家財道具を守る対策として有効です。
さらに、階下の部屋の天井に点検口を設けておくと、もしもの場合に目視で原因を確認できるため、有効な対策によって住宅に被害が及ぶのを防げます。
お風呂の音が響く位置にある部屋の間取りを配慮
音の問題を軽減するためには、お風呂とリビングや寝室、勉強部屋の配置を工夫することが大切です。
例えば、お風呂の階下や両隣を収納や廊下にすると、「緩衝帯」の役目を果たして音が伝わりにくくなります。
さらに、壁や床に吸音材を使用することも、お風呂の防音対策に有効です。
音の伝わり具合は住みはじめて気づくことが多いからこそ、計画段階で念入りに対策を講じておきましょう。
水圧が弱くならないよう対策
2階のお風呂で快適にシャワーを使うためには、水圧対策が不可欠です。
具体的には、高圧タイプの給湯器や加圧ポンプ(ブースターポンプ)を設置することで、2階でも安定した水量と水圧を確保しやすくなります。
また、日々の暮らしの中で、洗濯や炊事といった水を多く使う時間帯を分散させることも、水圧の低下を防ぐ有効な手段となります。


