今回の記事は、ユニバーサルホームの標準仕様（標準装備）を調査している方向けに、最新カタログや公式サイトなどの情報をもとに最新の仕様をまとめました。
「ハウスメーカー選び＝仕様選び」ですから、これからハウスメーカーを選ぶ方にとって参考になると嬉しいです。
ユニバーサルホームの標準仕様を解説する際の前提条件
ユニバーサルホームは商品ラインナップが豊富なハウスメーカーです。
選んだ商品によって標準仕様は異なる場合があります。
フランチャイズシステムを採用しているユニバーサルホームは、エリア限定や店舗限定の商品も取り扱っています。
今回は多くの商品に共通している標準仕様を紹介しますので、実際の標準仕様については選んだ商品によって変わる可能性があることを覚えておきましょう。
ユニバーサルホームの標準仕様リスト
ユニバーサルホームの標準仕様を以下のリスト一覧にまとめました。
| 構造 | ハイパーフレーム構法 |
| 基礎 | SRC基礎 |
| 外壁 | 高性能外壁材ALC |
| 床材 | YKKAP「タフテクトN」 ウッドワン「無垢ピノアース」 |
| 壁紙（内装） | リリカラ「BASE」 |
| 断熱材 | 発泡ウレタンフォーム |
| 屋根 | ケイミュー「コロニアルクァッド」 |
| 窓 | YKK AP「Low-E複層ガラス」「樹脂サッシ」 |
| 玄関 | YKK AP「ヴェナート・ヴェナートS」 |
| 室内ドア | ウッドワン「ドレタス」 |
| キッチン | クリナップ「rakuera（ラクエラ）」 |
| 洗面台 | LIXIL「オクターブ」 TOTO「ピアラ」 トクラス「EJ」 |
| トイレ | TOTO「ピュアレスト」 LIXIL「アメージュZA」 |
| お風呂・浴槽 | TOTO「サザナ」 LIXIL「アライズ」 |
| 換気システム | 第一種換気システム |
| 全館空調 | なし |
構造
ユニバーサルホームの住まいの構造は、「ハイパーフレーム構法」です。
ハイパーフレーム構法は、さまざまな技術を組み合わせることで在来工法の軸組み構法の約2倍の接合強度を発揮しています。
ハイパーフレーム構法に取り入れられている技術や工夫は以下の通りです。
- 構造用集成材（エンジニアリングウッド）
- 金物工法
- 剛性床
構造用集成材
構造用集成材（エンジニアリングウッド）とは、小さく切った木材を張り合わせて1枚の板にした建材のことです。
構造用集成材は、一般的な木材と比較すると約1.5倍の強度を発揮します。
ユニバーサルホームの住まいは、柱や梁といった住まいの主要な構造部分に構造用集成材を採用しています。
金物工法
ハイパーフレーム構法では、柱と梁をつなぎ合わせる部分に金物を使用しています。
金物を使用することで、従来の木造軸組工法の弱点である接合部分の強度を高めているのが特徴です。
地震の大きな揺れの力が接合部分に集中しても、揺れへの強さを発揮します。
また、従来構法よりも柱と梁に入れる切れ込みを最小限におさえられるため、木材そのものの強度も高めています。
剛性床
ハイパーフレーム構法では、地震や台風への強さを発揮する剛性床を採用しています。
28mmの剛性床を取り入れることで、外部から大きな力がかかっても、建物のねじれや変形を防ぎます。
基礎
ユニバーサルホームの住まいの基礎は、独自の「SRC基礎」です。
SRC基礎とは、ほかのハウスメーカーが採用している布基礎やベタ基礎とは異なり、特許も取得しているもの。
基礎の外周を立ち上げて地面全体を覆った上から、床下を砂利とコンクリートで完全密閉した基礎です。
独自の基礎構造により、振動や水害、シロアリへの強さを発揮しています。
振動への強さ
SRC基礎には砂利が使われています。
砂利同士が振動を分散させることで、地震による振動や衝撃を吸収し、住まいにエネルギーが伝わるのを防いでくれます。
コンクリートのみで構成されている基礎よりも振動や衝撃に強く、外部からの大型車両による衝撃も吸収できるほどの強さを発揮します。
水害への強さ
SRC基礎は、基礎部分が完全密閉されています。
基礎そのものが壊れない限りは床下へ浸水することはありません。
津波をはじめ、豪雨や洪水と言った水害への強さを発揮します。
東日本大震災の3m級の津波が発生したときにも、ほぼ無傷で残ったユニバーサルホームの住宅も存在しました。
シロアリへの強さ
SRC構造は基礎部分が完全密閉されているため、シロアリの侵入を防げます。
シロアリは湿気を含んだ木材を食べてしまいますが、SRC構造は湿気そのものも入れません。
木造住宅の不安材料であるシロアリにも強さを発揮します。
外壁
ユニバーサルホームの外壁は、「高性能外壁材ALC」が採用されています。
高性能外壁材ALCは厚さ37mmの外壁材で、耐火性や断熱性、遮音性、耐久性にすぐれています。
耐火性
高性能外壁材ALCは耐火構造部材として、国土交通大臣の認定を受けています。
万が一の火災発生時も、延焼や隣家からのもらい火を防ぐことが可能です。
また、素材自体が完全無機質のため、燃えても有毒ガスが発生しません。
断熱性
高性能外壁材ALCは37mmの厚みと、無数の気泡を持っているのが特徴です。
厚みに加えて、気泡による空気層を作ることで、外壁材自体の熱伝導性を低くしています。
外気からの熱や冷気を伝えにくいため、ほかの外壁材よりも高い断熱性能を発揮しています。
セメントを使った窯業系サイディングやモルタルといった外壁材と比べると、高性能外壁材ALCは、3倍以上の断熱性能を持っています。
遮音性
高性能外壁材ALCの内部にある無数の小さな気泡は、音の振動を吸収する性質を持っています。
外壁を介して内部の生活音や外部の騒音を小さくしてくれるのが特徴です。
すぐれた遮音性から、高性能外壁材ALCは上野駅の新幹線ホームをはじめ、防音壁としても採用されています。
耐久性
高性能外壁材ALCは、三重塗装により耐久性を高めています。
サイディング外壁のように高性能外壁材ALCも塗替えなどのメンテナンスは必要ですが、ほかの外壁材と比較するとメンテナンス性は高めです。
60年近くは素材自体の劣化は少ないと言われているため、メンテナンスコストや手間も抑えてくれるでしょう。
床材
ユニバーサルホームの標準仕様の床材は、以下の2種類から選べます。
- YKKAPの「タフテクトN」（フローリング材）
- ウッドワン「無垢ピノアース」（無垢材）
ほかのハウスメーカーでは無垢材はオプションの場合が多いですが、ユニバーサルホームでは標準仕様として無垢材の床を選択可能です。
ただし、2階部分の無垢材床はオプションとなります。
ユニバーサルホームの住まいには、標準仕様で地熱床システムと床暖房を融合させた「地熱床暖房」が搭載されています。
無垢材は床暖房で使用できないものも多いですが、ユニバーサルホームでは地熱床専用の無垢材をオリジナルで開発しています。
一年を通じて足元から快適な室内環境を実現できる床暖房と、木材そのもののやわらかな風合いが楽しめる無垢材の床が両立できるのは、ユニバーサルホームならではの強みと言えるでしょう。
壁紙（内装）
ユニバーサルホームの標準仕様の壁紙は、リリカラの「BASE」です。
およそ70種類の中から好みのデザインを選択できます。
オプションで、サンゲツの「リザーブ1000」も選択可能です。
リザーブ1000は名前の通り約1000種類と豊富なデザインがそろっています。
子ども向けのキャラクターの壁紙や、ユニークな壁紙デザインなども取り扱いがあります。
断熱材
ユニバーサルホームの住まいの断熱材には「発泡ウレタンフォーム」が採用されています。
発泡ウレタンフォームは、熱伝導性が低く、内部に空気が閉じ込められているのが特徴です。
空気の層が保温力を高めることで、一般的な断熱材のグラスウールの約1.4倍の断熱性能を発揮します。
発泡ウレタンフォームは「現場吹き付け発泡」による施工がおこなわれています。
発泡ウレタンフォームの持つ自己接着力に加えて、住宅全体を覆うように隙間なく充填することで、より高い気密性や断熱性能の持つ住まいが完成します。
発泡ウレタンフォームは、断熱性以外にもすぐれた機能性を持つ断熱材です。
まず300〜400℃の高温になっても液化せず、万が一の火災のときにも燃え広がりにくくなっています。
国土交通省の防火構造（30分）、準耐火構造（45分）の認定や、工業規格の燃焼JISA9526にも適合した、確かな耐火性を発揮します。
遮音性や吸音性も高いため、内部の生活音や外からの騒音も軽減してくれるのも魅力です。
ホルムアルデヒドも発生しないため、健康面にも配慮した住まいづくりも実現できます。
屋根
ユニバーサルホームの屋根の標準仕様は、ケイミューの「コロニアルクァッド」です。
スレート屋根で、色は12種類から選べます。
ほかのハウスメーカーでも多く採用されている、一般的なデザインと機能性を持つ屋根です。
窓
ユニバーサルホームの窓は、YKK APの「Low-E複層ガラス」と「樹脂サッシ」が標準仕様です。
Low-E複層ガラス
Low-E複層ガラスとは、2枚のガラスを合わせたガラスです。
ガラスの間にできた空気の層が熱を室内に閉じ込めるため、高い断熱性能をほこります。
また、ガラスの表面には特殊な金属コーティングを採用。
コーティングが太陽の熱や夏の熱気を遮断するため、窓から熱が伝わるのを防げます。
樹脂サッシ
樹脂サッシは、一般的なアルミサッシの3倍以上の断熱性を持つサッシです。
熱伝導性の低い樹脂を使用することで、窓の断熱性を高め結露の発生も防止します。
いやな結露やカビの発生もおさえてくれるため、窓まわりのお手入れもしやすいです。
玄関
ユニバーサルホームの玄関ドアは、YKK APの「ヴェナート・ヴェナートS」です。
10種類のデザインに加えて、色や取っ手などの仕様も調整できます。
ユニバーサルホームの曲線を重視した「Rコンセプト」の玄関にマッチする、デザイン性の高い玄関ドアです。
オプションとして、以下のドア機能の追加や変更ができます。
- 断熱ドア
- 親子ドア
- ピタットキー
- ポケットキー
室内ドア
ユニバーサルホームの室内ドアは、ウッドワンの「ドレタス」シリーズです。
標準仕様では24種類のデザイン、9種類のカラー、合計216通りから好みのドアを選べます。
取っ手はシルバー、ブラック、ゴールドなどから選択可能です。
スタンダードなドアのほか、光を通すガラスタイプや引き戸なども用意されています。
希望により寝室の簡易錠や、脱衣所の表示錠なども設置できます。
洗面台
ユニバーサルホームの洗面台は、標準仕様で以下の3つから選べます。
- TOTO「オクターブ」
- LIXIL「ピアラ」
- トクラス「EJ」
また、以下の仕様は3メーカーとも共通です。
- サイズ900mm
- 片手引き出しタイプ収納
- 壁掛け水栓
- ハンドシャワー
- 裏収納付き三面鏡
- 蛍光灯
それぞれのメーカー別の洗面台の特徴を解説します。
TOTO「オクターブ」
TOTOの「オクターブ」の特徴は以下の通りです。
- 豊富な収納
- お手入れしやすい構造のボウル
- スキンケア商品などを置くのに便利な「ちょい置きカウンター」
機能性は高いもののスタイリッシュなデザインも魅力です。
LIXIL「ピアラ」
LIXILの「ピアラ」の特徴は以下の通りです。
- コンパクトな「スリム収納」
- 広々かつ深めのボウル
- 頭を洗える「シャワーヘッド」
全体的に収納がスリムなデザインのため、圧迫感がありません。
トクラス「EJ」
トクラス「EJ」の特徴は以下の通りです。
- お手入れしやすい「ハイバッグガード」
- 濡れたものを置ける網棚収納
- ホース式で伸ばせるシャワー
ほかのメーカーの洗面台と比較すると、シンプルかつコンパクトなデザインとなっています。
洗面所や脱衣所のスペースを洗面台で圧迫したくないときに、選択肢となるでしょう。
キッチン
ユニバーサルホームのキッチンは、クリナップの「rakuera（ラクエラ）」です。
ラクエラの特徴を以下にまとめました。
- サイズ180〜255cmまで選択可能
- シンク・ワークトップはステンレスまたは天然大理石を選択可能
- IH対応のグリルレスコンロ搭載
- 食洗機搭載
- 背面収納設置
- 収納扉は30種類から選択可能
- 取っ手は5種類から選択可能
シンクやワークトップに選べるステンレスや天然大理石は、いずれも熱や汚れ、傷、サビに強くお手入れがしやすいのが魅力。
天然大理石のワークトップの方がサイズが大きいため、キッチンの通路の広さと作業スペースのバランスを考えて、どちらの素材が良いかを選びましょう。
トイレ
ユニバーサルホームのトイレは、以下の2種類から選べます。
- TOTO「ピュアレスト」
- LIXIL「アメージュZA」
それぞれの特徴を解説します。
TOTO「ピュアレスト」
TOTO「ピュアレスト」の特徴を以下にまとめました。
- お手入れしやすいフチレスタイプ
- 汚れを残さない「トルネード洗浄」
- ワンプッシュでウォシュレット前方が持ち上がる「お掃除リフト」
- 手洗い設置可能な「深めボウル」
お手入れや掃除がしやすい工夫がほどこされており、デザインもシンプルとなっています。
LIXIL「アメージュZA」
LIXIL「アメージュZA」の特徴は以下の通りです。
- お手入れしやすいフチレスタイプ
- 汚れを残さない「キレイ機能」
- 節水しながら使える「エコ機能」
- 手洗い付きのボウル
お手入れのしやすさとデザイン性を両立させた、フチレスのフォルムが特徴的なトイレです。
いずれのトイレも、標準仕様で1階部分に枕棚が付属しています。
トイレの床はアイコットリョーワの「磁器タイル」です。
2階トイレを追加した場合、床はCF（クッションフロア）シートになります。
2階トイレの追加やタンクレストイレへの変更、2階の枕棚追加はオプションです。
お風呂・浴槽
ユニバーサルホームのお風呂は、以下の2メーカーから選択可能です。
- TOTO「サザナ」
- LIXIL「アライズ」
それぞれの特徴を解説します。
TOTO「サザナ」
TOTO「サザナ」には以下の特徴があります。
- リラックス姿勢で湯船に浸かれる「ゆるリラ浴槽」
- 高さや角度を変えられるシャワー
- 冷めにくく乾きやすい「ほっカラリ床」
ほっカラリ床はやわらかい素材のため足当たりが良く、物を落としても響きにくいのも特徴です。
LIXIL「アライズ」
LIXIL「アライズ」には以下の特徴があります。
- 楕円形で保温効果のある「ミモナ浴槽」
- お手入れしやすい人工大理石製
- 節水機能もある「エコアクアシャワー」
- 真上からシャワーが降ってくる「フルオールシャワー」
- 取り外し可能なカウンター
人工大理石の肌触りの良さと、スタイリッシュなデザインが魅力のお風呂です。
換気システム
ユニバーサルホームの住まいには、標準仕様で第一種換気システムが搭載されています。
オプションでユニバーサルホームオリジナルの「C2空調」も設置可能です。
C2空調は高断熱性能に加えて、全熱交換型換気システムと空気循環システムを組み合わせた換気・空気循環システムとなっています。
花粉やPM2.5などの有害物質を遮断するフィルターを搭載し、いつでも室内をきれいな空気で満たします。
室内の快適な温度を保ったまま換気を行う全熱交換型換気システムのため、省エネが実現します。
全館空調
ユニバーサルホームは、全館空調は標準仕様では付属していません。
オプションでエアコン型の全館空調「ループエアー」を設置できます。
ただし、ユニバーサルホームは標準仕様で「地熱床システム」が搭載されているため、全館空調がなくても足元から快適な住環境が整えられると言えるでしょう。
地熱床システムと合わせて全館空調を導入したいときのみ、オプションを考えてみるのがおすすめです。
ユニバーサルホームの標準仕様が書かれたカタログ入手方法
ユニバーサルホームの標準仕様について記載されたカタログは、ユニバーサルホームの店舗やモデルハウスで配布しています。
公式サイトの郵送にて請求できるカタログは「家づくりの教科書」のみです。
標準仕様のカタログを入手したいときには、店舗やモデルハウスに足を運びましょう。
まずは幅広く情報収集をしている方には、カタログの一括請求サイトを利用するのがオススメです。
いろんなメーカーのカタログをひとつひとつ個人情報入力して取り寄せるのめんどくさいから、カタログの一括請求サイト使ってみたらめちゃめちゃ楽だったな。
ですね。家づくりの情報収集は広く色んなメーカーを見回ったほうがよいので、隠れた優良工務店を発見するためにも、カタログの一括請求サイトはオススメですね。
まだ家は建てるな！家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話
家づくりの記事を熱心に読んでくれてる人にだけ教えてあげたいことがあってさ。
なんでしょう？
2年前に注文住宅を買ったウチの姉ちゃんが「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」って言ってたんだよね（※実話です）。
500万円の損失は痛いですね。
平均的な年収で1年働かないと得られない金額ですからね。
たしかに家づくりってトータルで何千万円の買い物だから、実際に「高級車1台分の失敗もある」って聞くと恐ろしくてさ。
逆に言うと、「家づくりの正しい手順」と「家づくりに役立つ制度」の2つさえ押さえておけば、失敗確率はゼロに近づけられますからね。
熱心にこの記事を読んでくださってる方には、家づくりで失敗してほしくないですね。
ウチの姉ちゃんは、契約直前に失敗に気づいてイチからやり直せたからよかったけどさ、気づかなかったら……
一年分の収入を失ってましたよね。
僕もこれから読みますね。
お前、読んでなかったのかよ！
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