タマホームで自由に選択できる標準仕様(標準装備)を知りたい方向けに、タマホーム(大安心の家)の最新カタログや公式サイトをもとに最新の仕様をまとめました。
「ハウスメーカー選び=仕様選び」といっても過言ではないですから、これからハウスメーカーを選ぶ方にとって参考になれば幸いです。
タマホームの標準仕様はブランドによって異なる
タマホームの注文住宅には各種ブランドがあります。
たとえばクルマにもブランドごとに仕様が変わるように、注文住宅もブランドによって標準仕様が異なります。
タマホームでは、注文住宅ブランドとして、
- 大安心の家
- 木麗な家
- 大地の家
- シフクノいえ
などがありますが、今回の記事では主力商品である「大安心の家」の標準仕様を中心に解説していきます。
タマホームの標準仕様リスト
構造 | ・木造軸組在来工法 |
基礎 | ・ベタ基礎 |
外壁 | ・ニチハ ・ケイミュー |
床材 | ・DAIKEN ・EIDAI ・LIXIL |
室内ドア | ・DAIKEN ・EIDAI ・LIXIL |
壁紙 | ・サンゲツ ・シンコール ・リリカラ |
断熱材 | ・グラスウール ・ポリスチレンフォーム ・フェノールフォーム |
屋根 | ・陶器瓦 ・ガルバリウム鋼板 ・コロニアルグラッサ |
窓 | ・アルミ樹脂複合サッシ ・Low-E ペアガラス |
玄関 | ・YKK AP ・LIXIL |
キッチン | ・LIXIL ・EIDAI ・タカラスタンダード |
洗面台 | ・LIXIL ・パナソニック ・TOTO |
トイレ | ・TOTO ・LIXIL |
お風呂・浴槽 | ・LIXIL ・TOTO ・タカラスタンダード ・パナソニック |
換気システム | ・パナソニック |
全館空調 | ・なし |
構造の標準仕様
タマホームの構造の標準仕様は「木造軸組在来工法」。日本の木造住宅業界において、最もポピュラーな工法です。
地震が多いことから耐震性を高めるべく独自の進化を遂げた日本の建築業界で、実績も多く信頼性の高い工法とされています。
基礎の標準仕様
タマホームの基礎の標準仕様は「ベタ基礎」です。ベタ基礎は阪神淡路大震災以降に全国に普及した技術で、耐震性を高めやすくなるのが特長のひとつ。
また、床下の地面をすべて厚いコンクリートで覆うため、土台に使用する木材が湿気にくくなり、シロアリの被害を軽減する効果もあります。
なお、家を建てる地域によっては「布基礎」と呼ばれる基礎技術のほうがコスト面でメリットが高くなる場合もあります。
たとえば冬に気温が0度以下になる寒冷地では、地面が凍結して膨張し、基礎を押し上げてしまう恐れがあるため、地面の深い位置に基礎を設置しなければなりません。
深い位置に基礎を設置するには、大量の土を掘らなくてはならず、掘った土の量に応じて処理費用が多くかかります。
ベタ基礎と布基礎を比べると、ベタ基礎のほうが土を掘る量が多くなるため、処理費用のコスト面で布基礎が有利になることがあるのです。
外壁の標準仕様
タマホームの外壁の標準仕様は「窯業系サイディング」です。日本の住宅で採用されている外壁材のおよそ70%が、この窯業系サイディング。機能性、デザイン性も優れ、コストも安く、工場生産で安定した品質を誇るのが特長です。
また、他の外壁材より施工も簡単なので、工期が短く、施工にかかる人件費を抑えることもできるのです。
タマホームの大安心の家の外壁材として標準仕様で選べるメーカーは、
- ニチハ
- ケイミュー
です。
外壁材メーカー:ニチハ
ニチハは住宅用窯業系外壁材の販売数量が2014年から2022年まで18年連続No1の国内トップクラスのシェアを誇るメーカーです。「プラチナコート」「マイクロガード」と呼ばれる独自の開発技術によって、塗膜の変色を15年以上目立たなくし、外壁に付着した汚れを雨で洗い落とすセルフクリーニング機能を実現させたことで、多くの人から選ばれています。
外壁材メーカー:ケイミュー
ケイミューは「光触媒コート」と呼ばれる汚れに強いコーティング剤を塗布した「光セラ」という外壁が支持されているメーカーです。光触媒は25年から最大で40年も効果が持続するため、塗り替えることなく長年にわたって新築のような美しさが保てる面が優れています。
ちなみに、大安心の家の標準仕様ではありませんが、大安心の家プレミアムのオプションとして、「シーリングレスサイディング」「塗り壁(モルタル)」「タイル」からも、外壁材を選ぶことができます。
床材(フローリング)の標準仕様
タマホームの床材の標準仕様は「複合フローリング」。無垢フローリングと比較すると、木の質感が出なくて安っぽい印象を持たれるケースもありますが、汚れに強い点やコストが安い点などの優位性もあります。
タマホームの大安心の家の床材として標準仕様で選べるメーカーは、
- DAIKEN(大建)
- EIDAI(永大)
- LIXIL(リクシル)
です。
床材メーカー:DAIKEN(大建)
DAIKEN(大建)の床材は「ハピアフロア」という商品。一般的な床材に比べると硬く、傷がつきにくいとのこと。ワックス不要でお手入れ簡単。しかしながら、品質が高いなりに高めの価格帯です。
床材メーカー:EIDAI(永大)
EIDAI(永大)の床材の商品シリーズ名は「スキスムシリーズ」と「アトムシリーズ」。いずれもワックスフリーで傷や凹みに強い素材。
床材メーカー:LIXIL(リクシル)
LIXIL(リクシル)の床材の主なブランド名は「Lasissa(ラシッサ)」。豊富なカラーバリエーションが特長で、質感へのこだわりを覚える一品。
フローリングって各メーカーを比較しても、よくわかんないイメージなんだけど。みんなどうやって選んでるの?
サンプルの展示品を触ったり比較して、気に入ったものを選ぶのが一番です。正直、価格や素材が似たり寄ったりだと、品質にはそこまでの差が出ないので、あとは感覚で決めるしかないものだったりしますね。
室内ドアの標準仕様
室内ドアの標準仕様は、原則、床材と同じメーカーから選択することになります。
つまり、
- DAIKEN(大建)
- EIDAI(永大)
- LIXIL(リクシル)
のいずれかとなります。床材と合わせて検討する必要があります。
壁紙(クロス)の標準仕様
タマホームの壁紙の標準仕様は、壁紙メーカー3社のカタログ(タマホーム専用)内から選ぶことができます。
メーカーは「サンゲツ」「シンコール」「リリカラ」の3社。いずれも大手メーカーですから、実際にカタログを手に取ると、どれがよいのか悩むことでしょう。
なお、カタログの全種類を紹介していくと数が多すぎるため、ここでは割愛します。その代わり、壁紙の選び方のコツをお伝えします。
壁紙の選び方のコツはシンプルで、実際の部屋を見て参考にすればよいのです。
Instagram、Pinterest、RoomClipなどで「おっ!」と思った部屋のインテリアをスクショして、
「こんなイメージの部屋にしようとすると、どの壁紙がよいですか?」
とプロに質問していくと、あなたの正解に近づいていきます。
断熱材の標準仕様
タマホーム「大安心の家」の断熱材として、標準仕様で採用されているのは下記のとおりです。
天井・壁 | ・(壁内)グラスウール ・(壁外)ポリスチレンフォーム |
床下 | ・フェノールフォーム ・ポリスチレンフォーム |
なお、同じ大安心の家でも地域によって断熱材の厚さや仕様が変更されているため、ここでは各断熱材の特徴をお伝えします。
断熱材:グラスウールとは
グラスウールは住宅用断熱材として幅広く使用されています。断熱性能に対してのコストが安く、コスパの優れた断熱性能として多くの支持を集めています。不燃材のため防火性に優れており、火災の際に有害な煙やガスを発生させません。
音を吸収する効果もあり、音楽スタジオや病室など防音性が求められる施設の防音壁にも採用されています。
断熱材:ポリスチレンフォームとは
ポリスチレンフォームは、発泡プラスチック系の素材で、厚さに対する耐熱性能が優れています。防湿性が高く、他の断熱材に比べて結露防止効果に優れています。なお、火災によって燃えにくくするための難燃剤が含まれていますが、燃えやすい素材です。また、他の断熱材と比べると高価なのも難点です。
断熱材:フェノールフォームとは
フェノールフォームは、発泡プラスチック系の素材で、「フェノール樹脂」と呼ばれる樹脂に発泡剤と硬化剤を混ぜて作られた断熱材。非常に断熱性能が優れており、ZEH・HEAT20に対応するための家づくりに使用されることが多いです。デメリットは物理的な衝撃に弱いことと、シロアリに弱い点です。
屋根の標準仕様
タマホームの屋根の標準仕様は「陶器瓦」「ガルバニウム鋼板」「コロニアルグラッサ」の3つから選べるようになっています。
屋根材:陶器瓦
陶器瓦は日本古来からある粘土瓦。耐久年数は100年以上ともされており、他の屋根材よりも耐久性に優れた屋根材。金属製の屋根材と比較すると、断熱性能も優れていて、雨音も気にならないため、機能性に優れています。しかしながら、お値段が高いのがタマにキズです。
屋根材:ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、金属素材の屋根材。価格が安く、耐久性も高いため、支持する人も多いです。ただし、最大のデメリットは金属なので雨が当たると音が反響し、雨音が大きくなります。音に神経質な方はやめておくのが無難かもしれません。
屋根材:コロニアルグラッサ
コロニアルグラッサはケイミュー株式会社が製造している屋根材。耐久性が高く、重量は一般的な屋根瓦の約半分なため地震にも強く、カラーの種類も豊富なため、人気の屋根材です。
窓の標準仕様
タマホームの窓の標準仕様は、サッシは「アルミ樹脂複合サッシ」、ガラスは「Low-E ペアガラス」となっています。窓は家の断熱性に大きく影響しますが、標準仕様だときわめて平均的な断熱性です。
サッシ:アルミ樹脂複合サッシ
アルミと樹脂(プラスチック)の組み合わせで作られた窓サッシ。アルミ樹脂複合サッシは、樹脂サッシや木製サッシに比べると、結露しやすく窓付近の不具合の原因となる可能性があります。
ガラス:Low-E ペアガラス
ペアガラスとは、別名「複層ガラス」とも呼ばれており、普及率の高い製品です。また、「Low-E膜」という特殊なコーティングをされているのが「Low-E ペアガラス」で、遮熱効果やUVカット効果があります。
玄関の標準仕様
タマホームで標準仕様の玄関ドアとして選べるメーカーは、「YKK AP」「LIXIL」の2社です。
いずれのメーカーも超一流ですし、価格帯や品質も似たり寄ったりなので、迷う方も多いことでしょう。
ただし、メーカーによっては特別なキャンペーン中の場合、お得になる特典があることもあるので、タイミング次第で意思決定が変わるかと思います。
キッチンの標準仕様
タマホームのキッチンの標準仕様では、「LIXIL」「EIDAI」「タカラスタンダード」の3つのメーカーから選べます。
全メーカーで共通する標準仕様は
- ビルトイン浄水器
- ハンドシャワー水栓
- リビング収納
- 床下収納
です。
いずれも大手の一流メーカーですが、それぞれの特徴を解説します。
キッチン:LIXIL
LIXILのキッチンは次の2つがオススメポイント。
- 包丁、まな板の収納力と使いやすさがポイントの「アシストポケット&シェルフ」
- 大理石を模した高級感のある「キレイシンク」
キッチン:EIDAI
EIDAIのキッチンは次の3つがオススメポイント。
- 調味料などを収納し、ときには取り出せる「ラック」
- 一時的にキッチンを拡張できる「引き出し式カウンター」
- まな板やフライパンをスムーズに取り出せる「仕切りバー」
キッチン:タカラスタンダード
タカラスタンダードのキッチンは次の3つがオススメポイント。
- 水回りをきれいな状態で長く使うための「高品位ホーロー」
- しつこい油汚れ、熱による変色に強い「キッチンパネル」
- レンジフードの整流板をホーローにすることで吸引力を強化「ホーロー整流板」
洗面台の標準仕様
タマホームの標準仕様の洗面台は、「LIXIL」「パナソニック」「TOTO」の超一流メーカーから選べます。
洗面台は
- 収納
- デザイン
- メンテナンス
の3つの観点で選ばれますが、いずれのメーカーも品質が高く、価格帯も似たり寄ったり。
ですので、最終的にはデザインで選ばれるケースが大半です。
トイレの標準仕様
タマホームの標準仕様のトイレは、「TOTO」「LIXIL」から選べます。この2社から選べるなら「文句ナシ」といった超一流トイレメーカーです。
トイレ:TOTO
言わずと知れた日本が誇るトイレメーカーNo1。国内シェアは驚異の60%超えで、世界的にも有名なブランドです。
トイレ:LIXIL
国内ではTOTOの次にシェアを持っているのがLIXIL(旧INAX)。LIXILは2011年にINAX、トステム、サンウェーブ、新日軽、東洋エクステリアが統合して作られた会社で、日本有数のモノづくり技術が結集されています。
お風呂・浴槽の標準仕様
タマホームの標準仕様のお風呂は、LIXIL、TOTO、タカラスタンダード、パナソニックの4大メーカーから選択することができます。
各メーカーともに標準装備のレベルが非常に高く、下記は共通の標準仕様です。
- 保湿性能付の浴槽
- 換気暖房乾燥機
- 浴槽サイズの選択可
- 出入口段差なし
- 腰掛スペースあり
換気システムの標準仕様
タマホーム(大安心の家)の換気システムの標準仕様は「エアテクト」というパナソニックの24時間換気システムです。
熱交換器システム:パナソニック「エアテクト」
室内の空気を排気し、室外の新鮮な空気を取り入れ、空気を循環させるシステム。室外から取り込む空気にはPM2.5や花粉などの汚染物質が混ざっていますが、フィルターによって汚染物質を除去し、綺麗な空気だけを家中に届けることが可能です。
全館空調の標準仕様
2023年5月時点では、タマホームでは全館空調システムはありません。
詳細は別記事「タマホームに全館空調はないのか?全館空調は電気代が心配?」をご参照ください。
タマホームの最新カタログを手に入れる方法
タマホームの標準仕様について本当は画像付きで解説したかったのですが、著作権の都合により文章を主体とした解説になりました(さすがに法律に触れることはできません。ごめんなさい)。
「でも、やっぱり画像付きで標準仕様を見ないと参考にならないよ…」
という方向けに、タマホームの標準仕様が画像付きで分かる最新カタログを入手する方法をお伝えします。
※上記のパンフレットの掲載許可は得ております
最新カタログを取り寄せる手順(時間:約5分)
1.LIFULL HOME’Sで「無料カタログをお取り寄せ」ボタンを押す
まず公式サイトにアクセスしましょう。
ちなみに「LIFULL HOME’S」をご紹介する理由は、ハウスメーカー掲載社数が国内No1だからです。
2.建設予定地(家を建てる可能性のあるエリア)を選ぶ
選んだ地域によっては、ハウスメーカーを選択する画面で「タマホーム」が出ないこともあります。その場合は、「別のエリア(家を建てる可能性のある)」を選択してください。
3.ハウスメーカーを選択する画面で「タマホーム」を選ぶ
選択画面では、各ハウスメーカーの坪単価や参考本体価格も書いてあります。タマホームと価格帯の近いハウスメーカーのカタログも同時に取り寄せるとハウスメーカー選びの参考になりますよ。
まだ家は建てるな!家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話
家づくりの記事を熱心に読んでくれてる人にだけ教えてあげたいことがあってさ。
なんでしょう?
2年前に注文住宅を買ったウチの姉ちゃんが「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」って言ってたんだよね(※実話です)。
500万円の損失は痛いですね。
平均的な年収で1年働かないと得られない金額ですからね。
たしかに家づくりってトータルで何千万円の買い物だから、実際に「高級車1台分の失敗もある」って聞くと恐ろしくてさ。
逆に言うと、「家づくりの正しい手順」と「家づくりに役立つ制度」の2つさえ押さえておけば、失敗確率はゼロに近づけられますからね。
熱心にこの記事を読んでくださってる方には、家づくりで失敗してほしくないですね。
ウチの姉ちゃんは、契約直前に失敗に気づいてイチからやり直せたからよかったけどさ、気づかなかったら……
一年分の収入を失ってましたよね。
僕もこれから読みますね。
お前、読んでなかったのかよ!
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