「狭小住宅って制約条件が多いから、ひとつでも選択を間違えると後悔しそう…」
狭小住宅には共通する後悔のパターンがあります。
失敗の事例を事前に知り、それを回避するだけで、これから先、何十年をともにする自宅を快適に過ごせるかどうかが決まってしまうと考えると、とても恐ろしいものです。
今回の記事では、狭小住宅で後悔しないコツと題して、失敗を防ぐためにやっておきたいことをまとめました。
狭小住宅で後悔しやすい11のこと

順位 | 内容 | 後悔度 | 解決コスト |
1位 | 広々とした部屋が作りにくい | ★★★★★ | 高 |
2位 | 収納が少なくて部屋が散らかる | ★★★★☆ | 中 |
3位 | 家族との距離が近くケンカが増える | ★★★★☆ | 中 |
4位 | 大きな家具・家電が置けない | ★★★☆☆ | 低 |
5位 | 階段の移動が大変 | ★★★☆☆ | 高 |
6位 | 防音対策が必須 | ★★★☆☆ | 中 |
7位 | 採光や風通し設計の難易度が高い | ★★★☆☆ | 高 |
8位 | 隣家との窓の位置問題 | ★★☆☆☆ | 中 |
9位 | ニオイの問題 | ★★☆☆☆ | 低 |
10位 | 来客の宿泊スペース問題 | ★★☆☆☆ | 低 |
11位 | 駐車・駐輪スペース問題 | ★☆☆☆☆ | 中 |
狭小住宅を建てたあとに、「もっとこうしておけばよかった」と感じる方は少なくありません。
こうした後悔は、住み始めてから気づくことが多く、事前に想定していないと大きな不満へとつながります。
では、具体的にどのような点で後悔しているのでしょうか。
ここでは、実際に狭小住宅を建てた施主へのアンケート調査をもとに、後悔の多かったポイントをランキング形式でまとめました。
1位から順に、その詳細を見ていきましょう。
広々とした部屋が作りにくい
狭小住宅では、限られた床面積のなかで必要な部屋数を確保しなければならず、どうしても各部屋の広さに制約が生じます。
たとえば、リビングダイニングを広くすると個室が6畳未満になったり、個室を優先すると家族の共有スペースが10畳以下になってしまったりなど、トレードオフの関係が生まれやすくなります。
可動式の間仕切りを導入し、将来的に部屋の広さを柔軟に調整する方法もありますが、これには一定のコストがかかるものです。
この点については、狭小住宅ならではの課題といえるでしょう。
収納が少なくて部屋が散らかる
狭小住宅では、居住スペースを優先するあまり、収納面積が全体の8〜10%程度にとどまるケースが少なくありません。
その結果、季節用品や来客用の布団など、大型のアイテムを収納する場所が足りず、子どもの学用品や衣類の増加にスペースが追いつかなくなります。
収納不足を防ぐには、設計段階から工夫することが重要です。
階段下や床下などのデッドスペースを活用し、収納専用の空間をできるだけ多く確保するようにしましょう。
家族との距離が近くケンカが増える
家族同士の物理的な距離が非常に近くなるため、プライバシーの確保が難しくなります。
たとえば、隣の部屋の会話やテレビの音が筒抜けになったり、勉強や仕事に集中したいときに雑音が気になったりする場面が増えることでしょう。
こうしたストレスを避けるには、寝室を最上階に配置して距離を取るほか、防音性の高い間仕切りを取り入れると効果的です。
大きな家具・家電が置けない
部屋の広さが6〜8畳程度に限られる狭小住宅では、大型家具・家電を設置するのが難しくなります。
具体的には、3人掛けのソファが搬入できなかったり、500L以上の大型冷蔵庫を置くスペースが確保できなかったりするでしょう。
これについては、設計段階で使用予定の家具・家電のサイズを具体的に決めておき、間取りに反映させることが大切です。
階段の移動が大変
狭小住宅では、床面積を確保するために3階建てを選ぶケースが多く、1日に何度も階段を上り下りする場面が生じます。
洗濯物を運ぶだけで5〜10回ほど昇降することになり、掃除機を持って各階を移動する作業も重労働になりがちです。
家事などの負担を軽減するため、水回りを同じ階にまとめたり、各階に最低限の収納を設けたりするといいでしょう。
防音対策が必須
狭小住宅は隣家との距離が非常に近く、生活音が外に漏れやすいため、防音対策が必須です。
隣家からのテレビの音や話し声が聞こえるなど、互いの音が気になることもあります。
壁・床に遮音性能の高い建材を採用しつつ、隣家に面する壁には極力開口部を設けないなど、いくつかの工夫が必要となります。
採光や風通し設計の難易度が高い
狭小住宅では、周囲を他の建物に囲まれることが多く、自然光や風を十分に取り入れるのが難しくなりがちです。
そのため、1階のリビングが日中でも薄暗かったり、風の通り道が限られて室内の空気がこもったりといった問題が生じます。
こうした課題には、天窓や高窓を使った採光の工夫に加え、中庭やライトコート(光庭)を取り入れる設計が効果的です。
隣家との窓の位置問題
隣家との距離が近いことから、窓の配置によってはプライバシーの確保が難しくなります。
たとえば、隣家の窓から室内が見えてしまったり、視線を遮るためにカーテンを常に閉めておく必要が生じたりします。
この問題を防ぐには、隣家側への開口部の設置は避け、道路側や中庭側といった開放的な方向に窓を配置するのが有効です。
ニオイの問題
キッチンと他の部屋との距離が近いため、料理のニオイが家全体に広がりやすくなります。
たとえば魚や肉を焼いた際のニオイが上階に広がりやすく、強い香りの料理の場合は長時間室内に残りやすいなど、ニオイ関連の問題に注意が必要です。
来客の宿泊スペース問題
狭小住宅では、限られた間取りのなかで客間を確保するのが難しく、親族や友人が宿泊する際にスペース不足で悩むケースが少なくありません。
実際、「来客用の布団を収納する場所がない」「リビングで寝られると朝の支度がしにくい」など、暮らしに支障を感じる場面が出てきます。
こうした状況には、ソファベッドの導入や、可動式の間仕切りで一時的に個室空間をつくるといいでしょう。
駐車・駐輪スペース問題
建物の床面積を優先するあまり、駐車場や駐輪場の確保が後回しになることがあります。
住宅の計画段階で車両のサイズや台数を考慮するとともに、必要に応じて機械式駐車場の導入を検討してください。
狭小住宅に強い優良住宅メーカーを探すための正しい手順


いえ、読んでないです。

一緒にこのブログで解説者の仲なんだから読めよ!

僕は自分が出演してる記事以外は読まないので。

なんか冷めてるな!
まあいいけど…姉ちゃんが「有名なハウスメーカーばかりの情報収集をするのは間違いだ」って言ってたんだよね。

どういうことですか?

姉ちゃんは家を建てるとき、とにかく知ってるハウスメーカーだけを調べて展示場を回ってたらしいんだけど、、、それは間違った家づくりの順番なんだって。
正しい家づくりの手順を踏めば、隠れ優良会社を見つける確率が高くなるんだってさ。

ほうほう。
たしかに優良会社は、地元の一部の人にしか知られていないことも多いですからね。

姉ちゃんは、展示会に行ったことのあるハウスメーカーと商談して、仮契約の一歩手前で踏みとどまったからよかったものの、、、
あやうく500万円も損するところだったらしいのよ。

500万の損失は大きいですね!
しかし、経験者が語ると説得力ありますね。

そうなのよ。だから、この記事を読んでる方にも姉ちゃんの話を知ってもらったら役に立つと思うのよ。

そこまで言うなら読みますよ。
なんてタイトルの記事でしたっけ?

これ実話をもとにしてるから恥ずかしいけど、「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話」ね。

わかりました。読みますよ。
たぶん。きっと。おそらく。

絶対に読まねーだろ!
狭小住宅で失敗しないためにやっておきたい5つのこと

狭小住宅の建築を成功させるには、事前の準備と情報収集が欠かせません。
ここでは、狭小住宅で失敗しないための5つのポイントをご紹介します。
狭小住宅の間取りについて本で勉強しておく
狭小住宅の設計には、一般的な住宅とは異なる知識が求められます。
書籍で事前に学習しておくことで、空間を効率的に使う設計や、縦の空間を活かすテクニックが理解しやすくなります。
とりわけ狭小住宅の専門書には、スキップフロアや吹き抜けの効果的な配置方法、収納スペースの確保術などが詳しく紹介されており、家づくりの参考になるでしょう。
建築基準法や都市計画法など、法律面の知識もあわせて押さえておくことが大切です。
狭小住宅のモデルハウスや展示場に通って体感する
実際の空間を体感することで、図面や数値だけでは見えてこない狭小住宅ならではの「住み心地」がわかります。
たとえば、天井高2.4メートルと2.7メートルの違いや、6畳と8畳の部屋の広さの印象、階段の勾配などは、実際に歩いてみることで初めて気づく点です。
同じ坪数でも、設計によって空間の使い方は大きく変わるため、少なくとも5社以上の展示場を見て比較するといいでしょう。
狭小住宅の実際のお家見学で気になる点をメモする
実際に人が暮らしている住まいでは、家具の配置や生活用品の収納方法など、リアルな生活感に触れられます。
特に1日あたりの階段昇降、隣家との距離感、プライバシーの確保、日照条件などは、お家見学でしか確かめられない情報です。
見学時はこうした点を意識してチェックし、気づいたことをメモしておきましょう。
狭小住宅に強いハウスメーカーや工務店を探す
ハウスメーカー・工務店における施工実績とはいわば、「家づくりの経験値」です。
狭小地での建築実績が豊富な業者であれば、土地の特性を活かした設計提案や、施工中のトラブルへの対応力に期待できるでしょう。
また、都市部の狭小地では、近隣住民への配慮や工事車両の駐車スペース確保など、地域ならではの課題が多くあります。
こうした事情を踏まえると、施工実績が豊富で、なおかつ該当地域での経験がある業者を優先的に選びたいところです。
狭小住宅のオーナー(施主)に話を聞きに行く
実際に狭小住宅で暮らしている人の声は、書籍や見学会では得られない情報を知る手がかりになります。
住み始めてから気づいた課題や、「事前にこうしておけばよかった」と感じた点など、リアルな声を聞くことで、同じような失敗を防ぎやすくなるでしょう。
特に家族構成の変化による住まい方の変化、年間のメンテナンス費用といった長期的な視点は、事前に知っておきたいポイントです。
【失敗・後悔】狭小住宅のよくある質問(Q&A)

ここでは、狭小住宅におけるよくある質問と回答をご紹介します。
Q:何坪から狭小住宅と呼ばれるのでしょうか?
一般的には15坪(約50㎡)以下の土地に建てられた住宅を指すことが多いです。
都市部では20坪以下の土地でも、狭小住宅として扱われるケースがあります。
ただし、基準は地域や建築会社によって異なるため、具体的な坪数にこだわるよりも「限られた敷地を最大限に活かす住宅」と理解しておくとよいでしょう。
Q:狭小住宅の建築費用はどのくらいかかりますか?
狭小住宅の坪単価は、一般的な住宅よりやや高めで、80万円〜120万円ほどが相場です。
これは、3階建てなど構造が複雑になりやすく、設計・施工に高い専門性が求められるためです。
たとえば、15坪の敷地に建てる場合、建物本体の価格はおおよそ1,200万〜1,800万円程度を見込んでおくとよいでしょう。
土地代を含めた総額では、一般的な住宅よりも抑えられることが多く、都心部でも比較的手の届きやすい価格帯で建てられることがあります。
ただし、デザインや設備に注力するほど費用は大きくなるため、あらかじめ優先順位を決めて、バランスよく予算を配分することが大切です。
Q:狭小住宅の資産価値はどうですか?
一般的な住宅と比べると、狭小住宅の資産価値はおおむね20〜30%ほど低くなる傾向があります。
理由は複数ありますが、土地面積が小さいこと、そして建物の仕様が特殊なため、購入希望者が限定されやすいことが挙げられます。
ただし、駅から徒歩10分以内といった立地条件が良い場合は、資産価値の下落を抑えやすくなります。
長く住み続ける予定であれば、資産価値よりも住み心地や利便性を重視した方が、納得感のある選択になるでしょう。
Q:狭小住宅で子育てはできますか?
工夫次第で子育ては十分に可能です。
特に子どもが2人までであれば、それぞれの個室を確保することも現実的になります。
ただし、子ども部屋を広く取りすぎると、リビングなどの共有スペースが圧迫される可能性もあるため、全体のバランスが重要です。
家族全員が快適に暮らせるように、10年後・15年後を見据えた間取り計画を立てましょう。
まだ家は建てるな!家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話

家づくりの記事を熱心に読んでくれてる人にだけ教えてあげたいことがあってさ。

なんでしょう?

2年前に注文住宅を買ったウチの姉ちゃんが「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」って言ってたんだよね(※実話です)。

500万円の損失は痛いですね。
平均的な年収で1年働かないと得られない金額ですからね。

たしかに家づくりってトータルで何千万円の買い物だから、実際に「高級車1台分の失敗もある」って聞くと恐ろしくてさ。

逆に言うと、「家づくりの正しい手順」と「家づくりに役立つ制度」の2つさえ押さえておけば、失敗確率はゼロに近づけられますからね。
熱心にこの記事を読んでくださってる方には、家づくりで失敗してほしくないですね。

ウチの姉ちゃんは、契約直前に失敗に気づいてイチからやり直せたからよかったけどさ、気づかなかったら……

一年分の収入を失ってましたよね。


僕もこれから読みますね。

お前、読んでなかったのかよ!
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