「積水ハウスのシャーウッドで後悔してる人っているのかしら?」
積水ハウスの木造住宅ブランド「シャーウッド」。国内トップクラスの大手ハウスメーカーが激推しするブランドだけあって、知名度も人気もケタ違いです。
しかしながら、積水ハウスのシャーウッドは数ある住宅ブランドの中でも超高級品。
良いものが高いのは当たり前ですが、だからこそ本気で購入を検討している方は「絶対に後悔したくない!」と強く願っていることでしょう。

シャーウッドを選んで家を建てた人は何人か知ってるけど、後悔してる声は聞いたことないな。

まあ、正直に言って、後悔する人は超少数派だと思います。
なぜならシャーウッドで家を建てた方が実際に良し悪しを判断できるのは、
・メンテナンス/リフォームのタイミング
・大地震などでの被害を受けたタイミング
といった場面がメインだからです。

たしかにね。住み始めてからそれなりの時間が経たないとわからないよな。

ただし、ゼロではなく、中には後悔している人がいると思うので、今回は後悔しがちなポイントを解説していきましょうか。
積水ハウスのシャーウッドを選んで後悔しないために知っておきたいこと

積水ハウスのシャーウッドを選ぶうえで、必ず知っておきたい2つのことがあります。
それは
- 型式適合認定(型式認定)
- 基礎
の話です。
この2つのキーワードについて詳しく知っている人は、次の章まで読み飛ばしても大丈夫です。「正直よくわかってない」と思った方はぜひご覧ください。
型式適合認定を選んで後悔しない?
シャーウッドで採用されている木造軸組工法(木造の家を建てるときの組み上げ方)は、「型式適合認定(型式認定)」と呼ばれる独自のもの。
型式適合認定(型式認定)とは、独自の木造軸組工法に必要な材料、設備、工法について、国土交通省から認定を受けたもののことです。
私たちの身近なところで例を挙げると、ホームセンターなどで購入する組み立て式の棚(タナ)を想像するとわかりやすいです。
組み立て式の棚には、すでに加工された材料と工具、手順書が付属してきますよね。こういう統一化されたものを規格品と呼びます。
もし規格品がなければ、私たちはひとつひとつの材料を加工して棚を作っていかなくてはなりません。すると作業が大変になることは想像できると思います。
家づくりにおいても、ハウスメーカーは独自の規格品を開発するわけです。
しかしながら、ハウスメーカーが独自開発した規格品に問題があり倒壊などを引き起こすと、大惨事になりかねません。
そこで国土交通省が定めた検査機関で、ハウスメーカーの独自開発した規格品を検査して問題がないか確認しています。
検査の結果、問題がないことが認められると、型式適合認定がもらえるのです。
まとめると、
1.ハウスメーカーが材料、設備、工法を独自開発する
2.独自開発した材料、設備、工法を検査機関が調査する
3.調査して問題なければ国土交通省の型式適合認定がもらえる
という一連の流れになっているのです。
型式適合認定を受けると、ハウスメーカーには次のようなメリットがあります。
- 材料の品質を一定にできる(粗悪な部材を極力減らせる)
- 手順も統一化できる(職人による建築技量の差を減らせる)
- 申請や検査を省略化できる(申請や検査をスキップし、時短になる)
全国でたくさんの家を建てるハウスメーカーにとっては、家の品質を維持しながら大幅なコストカットを実現できるのです。

前にシャーウッドの説明を受けたときに「国からの認定を受けているようなもの」と言ってたんだけど、そういうことだったのね。
じゃあ、型式認定を受けてない工法は、国からの認定は受けてないってことなの?

決してそんなことはありません。
型式認定ではない住宅は、建築基準法に基づく建築確認申請を行います。型式認定じゃない住宅のほうがスタンダードですので、ご安心くださいね。

なるほどね。
もうひとつ気になったんだけど、型式認定でメーカーにメリットがあるのは理解できたのよ。
でも、それが価格に反映されてないように見えるんだけど、どう思う?

良いツッコミですね。あとで僕の忖度なしの見解を言いますので、楽しみにしてくださいね。
基礎ダイレクトジョイント構法を選んで後悔しない?
シャーウッドを語るうえで欠かせないのが建物の土台となる「基礎」です。
シャーウッドで採用されている基礎は、積水ハウスオリジナルの「基礎ダイレクトジョイント構法」です。
「また何か小難しいカタカナが出てきたけど、何がすごいの?」
と思われた方も多いことでしょう。
簡単に言うと、基礎ダイレクトジョイント構法の耐震性を裏付ける実績がすごいです。
これまで発生した大地震において「地盤移動」や「津波」による被害を除き、全壊や半壊の件数はゼロ(※1)。
また、耐震性だけでなく、デザイン性にもメリットがあり、在来木造工法よりも大きな開口(窓)を設けることも可能なのです。

何か大きなデメリットがあるんじゃないかと思って聞いてるけど、今のところ致命的なところはなさそうだな。

いえいえ、完全無欠なものはありませんからね。
次の章からシャーウッドを選んで後悔するかもしれないポイントも解説しますよ。
積水ハウスのシャーウッドで後悔するかもしれないポイント
積水ハウスのシャーウッドを選んで後悔するかもしれないポイントは2つです。
- 価格が高い
- 他社でのメンテナンスやリフォームができない
それぞれ詳しく解説します。
シャーウッドは価格が高いから後悔

住宅は生活の基盤。家族全員の人生に強く影響するものですから、安かろう悪かろうの家を建てたら一生の後悔になります。
その一方、背伸びして身の丈に合わない価格の家を建てると、次は住宅ローンに苦しむケースもあります。
「背伸びはよくない!堅実な予算で家を建てよう!」
「住宅に妥協したら今後の生活すべてが台無しになるわ!」
と自分の頭にいる堅実派と理想派が大喧嘩を始めてしまう方も多いかと思います。
そんな中で、ふと気づくことがあるかもしれません。
「ちょっと待って。そもそもなんでシャーウッドは高いの?型式認定を受けたってことは大幅にコストカットも実現できているはずなのに、それが価格に反映されている気がしないのはなぜ?」
この疑問について正しく向き合わなければ、後悔してもしきれない人も多いことでしょう。

やっと本題にきたね。
建太郎はどう考えてるの?

結論から言うと、シャーウッドが高いのは「積水ハウスが儲けるために決まってるじゃないですか!」と声を大にして言いたいです。

いきなりやべーこと言い出したけど大丈夫なのか?

おっと失礼。では、まず僕の立場を明らかにする必要がありますね。
僕はハウスメーカーは適正に儲けるべきだと思ってます。

適正にね。

逆にハウスメーカーが痩せ我慢で利益を削って安売り競争を続けることに反対しています。
なのでシャーウッドのような高額なブランドがあることも、それを選んで購入する方も応援したいと考えています。

ほうほう。

なぜなら企業は利益がないと、いつか滅んでしまうからです。
利益がなければ優れた商品開発もできない、優秀な方の採用や教育もできない、誠実な営業や家づくりもできない……こんな状態が続いたらどうなりますか?

終わるね。

ですよね?
これは積水ハウスだけでなく、ほかのハウスメーカーも同じです。
適正な利益を出すには適正な値決めをしないとダメなんです。

言わんとしてることはわかる。
でも、消費者のための値下げは企業努力なんじゃないの?

値下げをして適正な利益が出るならOKです。
ただ、問題は瘦せ我慢の安売り競争です。すべての企業が競争に乗っかってしまったら終わりの始まりですよ。
みんな利益が出なくなって業界ごと滅んでいきますから、不幸のスパイラルにしかならないんです。

なるほどね。そんな意見を聞くのは珍しいな。

こんなのはハウスメーカーの担当者が言っても説得力がないですからね。

たしかに。
「高く売りたいからそんなこと言ってるんでしょ?」
と思っちゃうかも。

でも、僕は原理原則として、企業は全力で利益を出すべきだと思うんです。
利益が企業のエネルギーで、すべては利益から動き始めるので、むしろたくさん集めなきゃいけないんです。
だから正しく利益を出しているハウスメーカーを選んだほうがよいとすら思ってます。永くお付き合いができますからね。

そういうことね。
だから、品質の高い家を建ててくれる積水ハウスを応援したいと思ったら、後悔せずにシャーウッドを選べと。

そういうことです。結局はどこを信じるか、応援したいかで決めたら後悔はなくなりますよ。
シャーウッドは他社でのメンテナンスやリフォームができないから後悔

型式認定のシャーウッドの最大の欠点は、他社でのメンテナンスやリフォームができないということです。
シャーウッドの技術は積水ハウス独自のもので、他のハウスメーカーや工務店は対応できない技術だからです。
つまりシャーウッドを選んだが最後、家を建てるところから潰すところまで、積水ハウスと添い遂げなければなりません。
ですから、万が一、トラブルになったとしても、
「あとで他の会社さんを見つけてお願いすればいいや」
ということはできません。
家を建て替えるまでは、ずっと別れられないパートナーという形になるわけです。

怖い言い方をすると、家を人質に取られてるみたいなもんか。

それは言い過ぎですが、まあ、あながち間違ってはいませんね。
でも、先にも述べましたが、後悔しないかどうかという精神論は、結局は積水ハウスを信じられるか、応援したいかの話です。

ここでつながってくるか。
家を建てるって結婚みたいなもんなんだな。

3回はやり直さないと完璧な家は建たないと言われてますからね。結婚も同じく……。

嫌な比喩を持ち出して結婚をディスるなよ!
家づくりで後悔しないためのステップ

家づくりで後悔するかしないかの成功の鍵を握っているのは、契約前のアクションが9割です。
シャーウッドを選ぶ、選ばないにしても、後悔を減らすために次の2ステップには全力を注ぐことをオススメします。
- ひとつのハウスメーカーに惚れ込まない
- 実際に家を建てたオーナーの話を聞く
後悔を防ぐ①:ひとつのハウスメーカーに惚れ込まない
ここまで読んでくださっている方は勉強家で優秀な方だと思いますが、人は感情の生き物ですから、盲目的に惚れ込んでしまうと正しい判断ができなくなります。
「シャーウッドが気に入りすぎていてやばい…」
と自己認識をしていたら、まずは深呼吸をして、心を落ち着けましょう。
そして次にやるのは、あえて他のハウスメーカーに目を向けることです。
具体的にやってほしいアクションは2つ。
まずは、お目当て以外のハウスメーカーのカタログを取り寄せてください。
そして、すこしでも気になるところが見つかったら、そのハウスメーカーの展示会に行ってみることです。
「ここもいいじゃん」
と心が揺れるライバルとなるハウスメーカーが最低でも1つは欲しいです。
なぜなら人生最大の買い物において、選択肢が1社しかないと、商談相手の言いなりになってしまうからです。
どれだけ不利な条件の商談になっていても、「はい」か「YES」しか選択できないのでは、あまりに理不尽な結末になります。

「他にも候補を作ろう」っていうのは簡単だけどさ、いろんなハウスメーカーを品定めするのって超大変じゃん?

そうですね。
展示会の見学や何度かの打ち合わせが必要で割と労力が必要です。

ウチの姉ちゃんが「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話」で相見積もりをラクにする方法教えてくれたから、みんなにも知ってほしいよ。
後悔を防ぐ②:実際に家を建てたオーナーの話を聞く
後悔しないためにやりたいことの2つ目は、実際に家を建てたオーナーの話を聞くことです。
これは最も大変かもしれませんが、最も信頼に足る情報を集めることができます。
友人や知人に積水ハウスオーナーがいないか聞いて回ることは必ずやったほうがよいです。
また、人によっては「やりたくない」と思うかもしれませんが、基礎に「SHAWOOD(シャーウッド)」と書かれたエンブレムを見つけたら、そのお宅に直接聞き込みにいくこともひとつの方法です。
手土産や謝礼金を持って、1軒1軒頭を下げて周りに行くので、まるで飛び込み営業マンのような過酷さがあります。
しかしながら、得られる情報はケタ違いです。
- どのような工事業者さんだったのか
- 住んでいるエリアにおいての快適さはどうか
- アフターサポートはどうだったのか
といったリアルで役に立つ情報は、聞き込み調査でしか得られないと言っても過言ではないでしょう。

そういえばウチの姉ちゃんが家を建てる時に、「父さんが聞き込み調査を勝手にやってくれたわ」って言ってたな。
何してんの?と思ってたけど、めちゃくちゃ大事だったのか。

家康くんのお父さんのことをこういっちゃなんですが、突撃訪問が苦じゃない鈍感力&コミュ力がないと難しいアクションなので、やり切れる人は限られると思います。
しかし、「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」と考えると、ここでかいておく恥は一生の財産になりますね。
まだ家は建てるな!家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話

家づくりの記事を熱心に読んでくれてる人にだけ教えてあげたいことがあってさ。

なんでしょう?

2年前に注文住宅を買ったウチの姉ちゃんが「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」って言ってたんだよね(※実話です)。

500万円の損失は痛いですね。
平均的な年収で1年働かないと得られない金額ですからね。

たしかに家づくりってトータルで何千万円の買い物だから、実際に「高級車1台分の失敗もある」って聞くと恐ろしくてさ。

逆に言うと、「家づくりの正しい手順」と「家づくりに役立つ制度」の2つさえ押さえておけば、失敗確率はゼロに近づけられますからね。
熱心にこの記事を読んでくださってる方には、家づくりで失敗してほしくないですね。

ウチの姉ちゃんは、契約直前に失敗に気づいてイチからやり直せたからよかったけどさ、気づかなかったら……

一年分の収入を失ってましたよね。


僕もこれから読みますね。

お前、読んでなかったのかよ!
■参照元:
※1 【積水ハウス】木造住宅の耐震性向上を実現する業界初の共同建築事業「SI事業」を9月開始
コメント