「建売の新築戸建ては値引きできない?!」
「建売の値引きの相場は500万円から1000万円もありえる?!」
新築戸建ての建売住宅を購入したい人にとって、知恵袋やブログなどの匿名者が発信しているウワサは、どれを信頼すればよいか迷ってしまうことでしょう。
間違った情報を信じてしまうと、人生最大の買い物で間違った選択をしてしまい、100万円単位の大損をしてしまうことも。
特に建売住宅の値引きは、総額で国産の新車が買えるレベルになることもありますので、「絶対に間違えたくない!」と強く思っている人も多いことでしょう。
そこで今回の記事では、建売の新築戸建ての値引きについて、大損をしないための全知識を徹底解説します。
またあらかじめ筆者の立場について宣言しておきますと、読者の皆様に向けて「建売の新築戸建てを買わせよう」という狙いは一切ありません。
中立的な立場を意識して記事を書いていきますので、参考になると幸いです。
建売(新築戸建て)の値引きの相場(値引き率や値引き額)はどれくらい?

新築戸建ての建売の値引き率は2~3%前後と言われています。
建売住宅は2000万円~4000万円が平均的な価格帯ですから、値引き相場は40万円~120万円ほどという計算になります。
が、実際には建築状況によって金額が大きく変動します。
建売の建築状況別の値引き相場の目安は次の通りです。
完成前(建つ前) | 10~30万円前後(値引き率:0.5~2%前後)例:早割キャンペーン |
完成後1〜3ヶ月 | 基本的に値引きなし |
完成後4〜5ヶ月 | 50~200万円前後(値引き率:1~5%前後)例:決算期などを理由にした値引きキャンペーン |
完成後6~12ヶ月 | 100~500万円前後(値引き率:5%~10%)例:新築→未入居中古扱いを回避するための大幅な値引き |
完成後12ヶ月以降 | 100~1000万円前後(値引き率:5%~20%)例:未入居中古扱いとなり、大幅な値引き |
ご覧の通り、基本的に建売は、新築に近い状況ほど値引き幅は少なく、完成後から日が経つほど値引き幅は大きくなっていきます。
建売の値引きは500万円が限界?
建売の値引きについて情報収集していると、
「建売で500万円の値引きされてる物件があった」
という書き込みを見かけることがありました。
この書き込みが事実かどうかで言うと、可能性としてはあります。
たとえば販売価格が1億円近いものであれば5%の値引き率で500万円の値引きになりますから、そこまで非現実な数字ではありません。
また、数千万円代の建売住宅でも、思うように売れずに苦戦している場合、新築後に半年から1年以上経過している場合は500万円以上の値引きになることもあります。
が、基本的に新築直後の人気の建売で500万円の値引きは滅多にありませんので、疑う人がいるのも仕方がないことでしょう。
建売の値引きで1000万円はありえるの?

建売で500万円の値引きがありえることはわかったんだけどさ。
前に1000万円の値引きがあるって見かけたことがあるんだけど、それって本当なの?

ありますね。
特に新築から1年以上経過した未入居中古扱いの建売になると、1000万円超えの値引きになることもあります。
事実、建売の値引きで1000万円超えは存在します。
が、1年以上ものあいだ売れ残ってしまい、新築扱いできなくなったようなものですので、いくら安くても買うのは勇気がいることでしょう。
値段に見合ったものはすぐに売れますが、そうではないと本当に売れないので、そのような物件をあえて買いに行くのはギャンブルとも言えます。
建売は建つ前(完成前)に購入すると値引きがあるの?
建売は建つ前(完成前)の「早割キャンペーン」という値引きをしている場合もあります。
建売は人気のところから順に売れていくため、とにかく条件面を重視するなら、早割を狙っていくのがセオリーです。
建築前に購入を検討する際は、「早割の値引きキャンペーンみたいなのはないですか?」としれっと聞いてみるのも手です。
早割キャンペーンはなくとも、特別な値引き交渉のきっかけを作ることができるので、切り出してみる一手として覚えておくと良いでしょう。
建売は売れ残りで値引きされたものが狙い目?
そうとも限らないのが、建売住宅の購入において難しいところです。
なぜなら基本的には良い条件の建売住宅から売れていくので、売れ残りは多くの人にとって悪い条件のものが中心になります。
ただ、自分にとって好条件の建売住宅なら、売れ残りこそ狙い目になります。

でも、基本的に人の生活スタイルや好みは似通うから、売れ残りは選ばれない理由があるってことだよな。

ですね。
だからこそ値引きが適用されるわけですので、むやみに値引きだけで購入するのはオススメできませんね。
建売で1年~2年経過した家が大幅値引きされていたけど、買っても大丈夫?
自分にとって好条件な家なら大丈夫です。
が、条件面で悩むならもう少し考えたほうが良いでしょう。
建売で新築後1年以上が経過したものは、大幅な値引きが適用されていることがあります。
そのあまりの値引き額に思わず「これは買いだ!」と、ときめいてしまうこともありますが、基本的に売れ残りは慎重になってください。
なぜなら1年以上の売れ残りは、かなりの不人気な物件だからです。
新築でも不人気ということは、万が一、中古として売るときにも大苦戦するのは火を見るより明らかです。
仮に安く買えたとしても、さらに安く売らざるを得ない可能性も高いわけですから、資産価値という観点ではオススメできないのです。
ただし、自分にとって好条件で、絶対に手放さないとの覚悟があるのであれば、購入もよいでしょう。
建売で値引き交渉をするタイミングはいつが良いの?

建売の場合、建築後の半年から1年の間が値引き交渉に適したタイミングです。
特に、まもなく建築後から1年が経過してしまうものについては、「未入居中古扱い」にならないうちに販売してしまいたいという販売者の意図もあるので、交渉のタイミングとしてはベストです。
ちなみに、新築直後が最も難しく、新築後1ヶ月から3ヶ月までは値引き交渉の難易度が高いです。
なお、販売者側の事情として、決算期は値引き交渉がしやすくなるケースもあります。詳しくは次章で解説します。
建売は決算のタイミングで値引き交渉しやすくなるの?
決算の前になると、値引き交渉に成功する確率が高くなります。
なぜなら決算期の前は販売者の営業ノルマを達成するために、特別値引きが適用されやすいからです。
なので、値引き交渉は決算の前を狙うことをオススメします。
建売の仲介手数料を値引きしてもらうことはできるの?
可能です。
が、そのことを仲介会社から申し出ることは「ほぼない」ので、あくまで交渉カードの一つとなります。
仲介手数料は仲介会社の貴重な収益源ですので、それを値引くことは、どこかにしわ寄せがあるはずです。
なので、仲介手数料を削ってでも売りたい事情がなければならないので、交渉が難しいことも事実です。
建売は契約申込後に値引き交渉できる?

基本的に契約申込後の値引き交渉はできません。
ただし、販売者側の不備により、契約時に取り決めていたことが実現できなかった場合、値引きも含めて落とし所を見つけていくこともあります。
新築の建売で施工ミスが発覚したら値引きできる?
建売の引き渡し時に、施工ミスが発覚することがあります。
販売者側の問題による施工ミスの場合、引き渡しを遅らせたとしても施工をやり直して契約通りにするか、値引き交渉でお互いの落としどころを見つける、といった選択肢になります。
どうしてもこだわっていたところをミスされて譲れない場合は、やり直しの一点張りを主張して有利な立ち位置を作っておきましょう。
最悪、値引きで解決しなくてはならなくなったとしても、交渉を有利に進めることができますので、こちらから値引き交渉を持ちかけるのはオススメできません。
建売で値引き交渉をしている際に「注文住宅」の検討も始めた友人の体験談

この前、俺の友だちが注文住宅を建てたらしいんだけどさ。
もともと建売で検討してたんだけど、値引き交渉中に気が変わって「注文住宅もありかも」って思ったんだってさ。

どういうことですか?

その友だちはコスパ至上主義でさ。
「建売のほうが注文住宅よりも安くて楽ちんだろう」みたいな感じで建売を探してたんだけどね。

あー、そういう方いますよね。

でも、ふと、似たような間取りで金額でしか選んでない自分に気が付いて、「あれ、こんなんでマイホームを選ぶのって良いんだっけ?」って契約の直前で我に返ったんだって。

そういうことですか。

それで、その友だちが俺に相談してきたから、ウチの姉ちゃんの「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話」の話をしてあげたらさ。
「注文住宅もありかも」ってなって、ついにそっちを選んだんだって。

家康くんのお姉さんの話は家づくりを検討してるすべての人の参考になりますからね。

わざわざこんな長い記事を読んでる人も家を建てる参考にはなるから、ぜひ「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話」は読んでほしいなって思うよ。
コメント