「2000万円台で注文住宅を建てるときの間取りってどんな感じだろう?」
「2000万円台で家が建つハウスメーカーでオススメはどこだろう?」
注文住宅での家づくりを検討している方におかれましては、2000万円台でコストパフォーマンスの高い家を目指して情報収集されていることでしょう。
そこで今回の記事では「2000万円台での注文住宅」をテーマに、基礎知識からマニアックな知識まで徹底解説していきます。
注文住宅で2000万円台は高い?安い?
国土交通省発表の「令和5年度住宅市場動向調査報告書(※)」によれば、注文住宅の住宅建築資金(土地購入資金を除く)は全国平均で4,319 万円でした。
全国平均と比較すると、2,000万円は予算としてはやや少ないことになります。
次に、住宅保証機構株式会社の公開している住宅ローン返済額のシミュレーション(元利均等、固定金利、当初金利0.8)から、2000万円台の注文住宅の月額支払の目安を算出して紹介します。
※出典:令和5年度住宅市場動向調査報告書
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001767858.pdf
2000万円で35年ローンの月額支払い目安
2000万円で35年ローンの月額支払い目安は、約55,000円でした。
2500万円で35年ローンの月額支払い目安
2500万円で35年ローンの月額支払い目安は、約68000円でした。
2800万円で35年ローンの月額支払い目安
2800万円で35年ローンの月額支払い目安は、約76000円でした。
2000万円台の予算は現実的なの?
2,000万円台の住まいは全国平均と比較すると安いですが、実現は可能です。
完全自由設計の注文住宅ではなく、間取りや規格が定められているセミオーダー住宅(規格住宅)にしたり、ローコスト住宅メーカーを選んだり、延床面積を調整したりといった方法で、住まいづくりの予算を抑えることはできます。
なお、住まいで発生する費用は建物本体価格だけでなく、付帯工事やその他の費用もあります。
土地や建物、その他の費用も含めた総額で2000万円の予算にするか、建物本体価格のみで2000万円にするかだけでも、建てられる住まいは異なってきます。
2000万円台なら木造と鉄骨どっちがオススメ?
2000万円台なら、木造住宅がおすすめです。
なぜなら木造住宅は鉄骨住宅よりもコストが抑えられるメリットがあるからです。
実のところ、木は断熱効果・調湿効果が高いため、熱や冷気を通しやすい鉄骨よりも断熱性が確保されます。
また、鉄骨よりも壁や柱の数が多くなる分、気密性や遮音性も高くなり、一年を通じて快適な室内環境で過ごせる住まいづくりにつなげられるでしょう。
なお、ハウスメーカーによっては、鉄骨住宅でも2000万円台で建てられる可能性があります。
土地が狭い中で3階建て以上住宅を検討しているときや、省令で防火対策が必要なときなど、特別な理由があって鉄骨住宅を検討しているときには、2000万円台で鉄骨住宅が実現できるハウスメーカーを選びましょう。
土地込みで2000万円台は厳しい?
結論から言うと、土地代込みで、2,000万円台の家を建築できます。
ただし、土地代込みで2000万円の予算の場合、土地の代金のほか、土地を購入するために発生する諸費用についても考慮しなければいけません。
諸費用とは、たとえば仲介手数料や登記費用などです。
土地代、土地の諸費用、そして建物の総費用で2000万円の予算として収めなければいけません。
土地込みで2000万円台で注文住宅を建てる場合、土地と建物の費用のバランスを考えることが重要です。
土地探しと建築プランはどっちが先?
土地探しを先に行い、土地を決めてから間取りや設計を行うと、土地の状態や形状に合わせて建築プランを作ることになります。
土地が先に決まっている場合は、自分の希望の間取りや広さ、設備のグレードなどに制限がかかってしまうことがあるため、注意が必要です。
そこでまずは建物の設計や間取り、外観デザインのプランから建築で発生する総額の目安を把握します。
その後、総予算内で建物のプランが実現する土地を探すことで、希望を取り入れた2000万円台の住まいづくりが実現できます。
土地探しが予算や条件的に難しいときには、都市部ではなく地方で探す、建物の広さを狭くするなどの工夫をしましょう。
建物と土地の予算はどちらを重視する?
建物と土地どちらに予算を重視して使うかを考えておくことも重要です。
ハウスメーカーの中には、土地探しも並行して行ってくれるところもあります。
予算内で土地と理想の住まいを実現したいときには、土地探しも依頼できるハウスメーカーを選ぶのも良いでしょう。
注文住宅の2000万円台で実現可能な間取りは?
2000万円台の注文住宅は、予算が限られるため理想の間取りが可能かどうか気になる人も多いかもしれません。
注文住宅の2000万円台で実現可能な、具体的な間取りを紹介します。
3LDK~5LDKは可能?
2000万円台で3LDK〜5LDKは可能です。
3LDKの場合は、1階がLDKと和室または洋室1部屋、2階が主寝室+子ども部屋という間取りが可能です。
4LDKの場合は、1階にLDKと和室または洋室1部屋、2階に主寝室+洋間2つという間取りになります。
5LDKの場合、1階にLDKと和室または洋室1部屋、2階に主寝室+洋間2つ+書斎という間取りの事例があります。
いずれの間取りもLDKに吹き抜けを設けてリビング階段にしたり、住まいの形を正方形や長方形にして凹凸をなくしたりといった工夫で予算を抑えています。
ウォークインクローゼットやパントリーなどのこだわりの収納を設置することも可能です。
平屋は可能?
2000万円台で平屋の住まいも可能です。
平屋の場合、36坪の4LDKの住まいの事例があります。
LDKに3つの洋間、1つの和室を設けています。
住まいの中心にLDKを設けることで家族が集まりやすく、家事の動線も取りやすい住まいとなっています。
3階建ては可能?
2000万円台で3階建ての住まいも建てられますが、3階建ての最低ラインの予算となります。
坪数は30坪前後で、比較的コンパクトな3階建て住宅になります。
3階建ては2階建てよりも1.5倍程度の費用がかかるため、家を建てる地域や土地の広さなどを考慮し、2000万円台の予算に収めることが重要です。
何坪くらいが目安?
2000万円台で注文住宅を建てる場合、30〜40坪が目安です。
都市部で建てる場合は30坪前後となりますが、地方に建てる場合は40坪以上でも2000万円台で建てられる可能性があります。
住まいの広さと地域、環境など重視したいポイントに合わせて、予算とのバランスを考えて土地やハウスメーカーを選びましょう。
ところで、、、最近の日本だといろんなものが値上がりしてるじゃん。
やっぱり住宅関連の価格も値上がりは止まらないんだよね?
そのような予想をする方が大半ですよね。
家づくりの資材の多くは世界各地からの輸入品に頼っているので、円安が加速すると値上げせざるを得ませんからね。
あと、日本国内は慢性的な大工さん不足の影響で、人件費も高くなってるんですよね。
だよなあ。
前にウチの姉ちゃんに家づくりの相談したら「いずれ家を建てるなら情報収集だけでもとにかく急げ!」って、めちゃくちゃ説教されたんだよな(※実話)。
2000万円台の注文住宅でオススメのハウスメーカーは?
2000万円台で注文住宅を建てる場合、ローコスト住宅メーカー〜中堅ハウスメーカーを選ぶことになります。
2000万円台で注文住宅が実現できる、オススメのハウスメーカーを順に解説します。
一条工務店
「一条工務店」は、標準仕様で高断熱、高気密、高い耐震性や耐久性とすぐれた住宅性能を持つ住まいづくりが実現できるハウスメーカーです。
広告出稿をなくしたり、住まいの設備を自社生産したりといった工夫で、コストを抑えながらも高品質の住まいづくりを手掛けています。
床暖房や全館空調システムなど、快適に暮らせる設備の導入も可能です。
一条工務店の住まいの坪単価は50〜110万円、建築価格の目安は1500〜5000万円です。
アイ工務店
「アイ工務店」は、コストを抑えつつも長期優良住宅やZEHに対応した、高い住宅性能を持つ住まいを手掛けるハウスメーカーです。
間取りも1cm単位から設計でき、外観のバリエーションも豊富にあります。
ハウスメーカーとしての歴史はまだ新しく知名度も低めですが、コストパフォーマンスの良い住まいを建てたい人に向いています。
アイ工務店の住まいの坪単価は50〜85万円、建築価格の目安は1500〜4000万円です。
アキュラホーム
「アキュラホーム」は、元大工の経歴を活かした高い技術力と、デザイン性の高い設計を用いて住まいづくりを行うハウスメーカーです。
人件費と材料費のコントロール、独自のホームビルダーネットワークによる中間マージンの排除などの工夫により、コストを削減。
適正価格で、住宅性能やデザイン性の高い住まいづくりを実現しています。
アキュラホームの住まいの坪単価は50〜100万円、建築価格の目安は1500〜4500万円です。
住友林業
「住友林業」は、木材商社の強みを活かして、国内外の無垢材を使用した木造住宅づくりを手掛けるハウスメーカーです。
床や柱、建具とお気に入りの木種を選んだトータルコーディネートが実現します。
間取りの自由度と耐震性能の高さを両立した、「ビッグフレーム構法」を採用しているのも魅力です。
住友林業の住まいの坪単価は60〜110万円、建築価格の目安は1800〜4500万円です。
クレバリーホーム
「クレバリーホーム」は、オリジナルの外壁タイルを開発し、標準仕様でメンテナンス性や耐久性の高い外壁タイルの住まいが実現できるハウスメーカーです。
子育て、共働き、ペットなどライフスタイルで重視したいポイントやテーマに合わせた、豊富な商品ラインナップを展開しています。
住宅完成引渡保証制度や最長30年のアフターサービスやメンテナンス保証も無料で付帯しています。
クレバリーホームの住まいの坪単価は50〜90万円、建築価格の目安は1500〜4000万円です。
住友不動産
「住友不動産」は、注文住宅のほか分譲住宅、分譲マンションなどの不動産事業を手掛ける総合ディベロッパーです。
マンション供給やオフィスビル建設の実績を活かして、斬新なデザインを取り入れた住まいづくりを行っています。
標準仕様で、ハイグレードな設備や仕様を提供しているのも魅力です。
住友不動産の住まいの坪単価は60〜150万円、平均坪単価は80万円、建築価格の目安は1500〜6600万円です。
タマホーム
「タマホーム」は、ローコスト住宅メーカーの中で高い知名度を誇るハウスメーカーです。
価格は抑えながらも、長期優良住宅対応など住宅性能のすぐれた住まいを提供しています。
20代の若年層からマイホームを取得した人の事例も多くあります。
タマホームの住まいの坪単価は40〜80万円、建築価格の目安は1500〜3500万円です。
地元密着の隠れ優良ハウスメーカーはどうやって探せばいい?
エリアを限定して住まいづくりを行う、地元密着型のハウスメーカーもあります。
地元密着型のハウスメーカーは、規模が小さい分住まいのコストも安く、かつ納得の住まいづくりが実現できる可能性も高いです。
地元密着型のハウスメーカーは、TVCMなどでの大規模な宣伝活動などを行っていないことが多く、なかなか見つけられないかもしれません。
以下のような方法で、隠れ優良ハウスメーカーを探してみましょう。
- 地域+ハウスメーカーまたは地域+工務店で検索する
- 地域のフリーペーパーや住宅情報誌を見る
- 電話帳で探す
- 近所で家づくりをしている人から情報を聞く
2000万円台にコストを抑えたいときのコツ
2000万円台に予算を抑えて住まいづくりを計画したくても、予算オーバーとなってしまうことがあります。
2000万円台の予算に抑えたいときに覚えておきたい、コストを抑えるための方法やコツについて解説します。
商品のグレードを下げる
ハウスメーカーが取り扱っている商品が複数ある場合、商品のグレードを下げることで予算を抑えられます。
商品のグレードを下げることで設備のグレードが下がったり、標準仕様で選べるメーカーが少なくなったりする可能性もありますが、機能性を重視して問題ないかを確認してみましょう。
特に間取りにこだわりがない場合には、完全自由設計ではなく規格住宅を選ぶことで予算を抑えることも可能です。
ハウスメーカーによっては、規格住宅でも豊富な間取りプランを用意しているところもあるので、検討してみましょう。
有料オプションを減らす
標準仕様以外に、設備を追加したり、グレードアップさせたりといったオプションを付けている場合には、思い切って減らすことも検討してみましょう。
どうしても外したくないオプションが複数ある場合には、優先順位を付けることをおすすめします。
ハウスメーカーによっては、標準仕様で機能性の高い設備や仕様を用意していることもあります。
間取りを工夫する
以下のように間取りを工夫することで、予算を抑えることが可能です。
- 部屋数を減らす
- 洋室のみにする
- 玄関ホールを作らない
- 窓の数を減らす
- リビング階段にする
- 収納スペースを減らす
部屋数を減らす
部屋数を減らすことで、設置する建具と壁の数が減りコストも減らせます。
子ども部屋はひとつにして、間仕切りをおいてふたつにする、書斎やテレワークの専用部屋は作らずリビングなどにコーナーを設けるといった工夫で、部屋数を減らせます。
洋室のみにする
和室は畳のコストがかかるため、和室をなくすことでコストカットが実現します。
玄関ホールを作らない
玄関ホールを作らないことで、部屋を区切る壁や照明器具が不要になり、コストを削減できます。
玄関ホールを作らない分、LDKを広げられるメリットもあるため検討してみましょう。
窓の数を減らす
窓の数を減らすと、窓のコストカットや断熱性の向上にもつながります。
外からのプライバシーや採光を考えて、最低限の窓にするのもおすすめです。
リビング階段にする
リビング内に階段を設ければ、廊下と壁が不要になりコストカットになります。
2階へと昇り降りするときには必ずリビングを経由することになるため、家族のコミュニケーションを取りたい人にも向いています。
収納スペースを減らす
収納スペースを減らすことで、建具や壁の費用を抑えられます。
個別の収納ではなくファミリークローゼットにするなどの工夫で、収納スペースの削減が可能です。
階数を変える
平屋よりも2階建て、3階建てよりも2階建ての方が使用する建材や設備を減らせるため、トータルコストを削減できます。
同じ面積なら2階建てでも問題ないかを考えて、階数の変更も検討してみましょう。
さらに1階と2階の総面積が同じ、凹凸のない総2階の構造にすることで、さらにコストを抑えられます。
外構は外注パートナーに依頼する
外構工事はハウスメーカーではなく、ほかの業者に外注することも可能です。
外構工事は住まいの完成後でも付け足せるため、外注パートナーへの依頼も検討してみましょう。
外注パートナーに依頼すると中間マージンが発生しないため、外構工事費が安くなるのがメリットです。
ただし、外注パートナーに依頼する場合、建物の引き渡し後でないと外構工事を開始できない点に気をつけましょう。
相見積もり&値引き交渉をする
ハウスメーカーへの値引き交渉を行うことで、住まいの総費用の値引きが期待できます。
値引き交渉を成功させるコツは相見積もりを行うことです。
相見積もりを依頼して、ほかのハウスメーカーの方が安い価格で同じプランの住まいが実現する場合、値引き交渉の材料として使えます。
まだ家は建てるな!家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話
家づくりの記事を熱心に読んでくれてる人にだけ教えてあげたいことがあってさ。
なんでしょう?
2年前に注文住宅を買ったウチの姉ちゃんが「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」って言ってたんだよね(※実話です)。
500万円の損失は痛いですね。
平均的な年収で1年働かないと得られない金額ですからね。
たしかに家づくりってトータルで何千万円の買い物だから、実際に「高級車1台分の失敗もある」って聞くと恐ろしくてさ。
逆に言うと、「家づくりの正しい手順」と「家づくりに役立つ制度」の2つさえ押さえておけば、失敗確率はゼロに近づけられますからね。
熱心にこの記事を読んでくださってる方には、家づくりで失敗してほしくないですね。
ウチの姉ちゃんは、契約直前に失敗に気づいてイチからやり直せたからよかったけどさ、気づかなかったら……
一年分の収入を失ってましたよね。
僕もこれから読みますね。
お前、読んでなかったのかよ!
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