「住宅展示場に行ってはいけない」という主張を目にして、驚かれた方も多いと思います。
結論から言うと、たしかに住宅展示場に行っても得るものが少ない人がいるのは事実です。
が、住宅展示場は家づくりの情報収集として有益な場であるのも本当なのです。
そこで今回の記事では、住宅展示場に行ってはいけない全ての理由について徹底解説するとともに、中立的な意見も添えながら、家づくりの役に立つ内容にしていきます。
「住宅展示場に行ってはいけない」はなぜ?

「住宅展示場に行ってはいけない」と言われている理由は、以下のようにさまざまなデメリットがあるからです。
- 住宅展示場を見に行くだけ、冷やかしなら時間の無駄になるから
- 住宅展示場の設備は各メーカーの最高峰品質なので参考にならないから
- 住宅展示場で出会う営業担当は優秀じゃない可能性が高いから
- 住宅展示場のハウスメーカー以外で比較しないと似たり寄ったりになるから
- 住宅展示場でアンケートに答えると、各メーカー個別のキャンペーン特典や紹介制度の資格を失うことがあるから
ひとつずつ解説します。
住宅展示場を見に行くだけ、冷やかしなら時間の無駄になるから
時間の無駄になる可能性が高いため、暇つぶし程度の目的で住宅展示場に行くのはあまりおすすめできません。
もし営業に冷やかしだと判断されると、ろくな対応をしてもらえない可能性が高いからです。
営業からすれば1日に対応できる人数にも限りがあるため、関心が薄いお客さんに時間を割けたくないのは当然ともいえます。
冷やかしと分かっていながら熱心に対応してくれる営業もいますが、購入する気のない住宅のアピールをされても、わずらわしいと感じてしまうのが実際のところでしょう。
住宅展示場の設備は各メーカーの最高峰品質なので参考にならないから
住宅展示場のモデルハウスは、各メーカーのこだわりがつまった最高峰品質の設備が備えられています。
敷地面積も複数のお客さんが入れるようかなり広めになっており、総じて贅沢な仕様です。
もし住宅展示場にある家を実現しようとしたら、有料オプションもふんだんに盛り込む必要があり、広い土地も確保しなければなりません。
住宅展示場のモデルハウスを参考に見積もりをとると、大半の人が予算オーバーとなってしまうでしょう。
実際に建てられる家とイメージがかけ離れている可能性が高く、参考にならない可能性が高いため、住宅展示場に行ってはいけないと評する方も多いのです。
住宅展示場で出会う営業担当は優秀じゃない可能性が高いから
住宅展示場で相談をすると、基本的にその場に居合わせた営業がそのまま担当となります。
しかし、住宅展示場で待機している営業は、質があまり良くないと言われています。
経験豊富で人気のある営業は、別件の打ち合わせなどで忙しいため、わざわざ住宅展示場で待機している可能性は低いと考えるのが妥当です。
理想の家づくりを実現させるためには、いかに優秀な営業担当と出会うかが重要です。住宅の質やコストにも大きく影響する場合があり、能力の低い営業が担当になるリスクは可能な限り避けなければなりません。
優秀な営業と出会える可能性が狭まる恐れがあるため、軽い気持ちで住宅展示場に行くのはおすすめできないのです。
住宅展示場のハウスメーカー以外で比較しないと似たり寄ったりになるから
住宅展示場に行くと、視野が狭くなって展示場のハウスメーカーのみを候補にしてしまう恐れがあります。
住宅展示場では、各メーカーのこだわりが詰まった渾身のモデルハウスが並んでいます。そのため、「ここより優れた住宅はなかなか無いかも…」と錯覚してしまいがちです。
また、住宅展示場の見学は、時間と体力をかなり消耗します。一軒の見学で数時間ほどを要するケースが大半で、「それなりに良い感じだし、ここでいいか…」と他と比較せずに決めてしまう方も少なくありません。
一部のハウスメーカーばかりに目がいき、似たり寄ったりの狭い選択肢の中から住宅を選ぶようになる恐れがあるため、住宅展示場に行くべきではないという声も多くあがっているのです。
住宅展示場でアンケートに答えると、各メーカー個別のキャンペーン特典や紹介制度の資格を失うことがあるから
大抵の住宅展示場では見学の前後に、家づくりに対する興味関心や条件などを確認するためのアンケート記入を求めてきます。
このアンケートに答えると、そのメーカーが提供する紹介制度や独自の割引キャンペーンが受けられなくなる恐れがあるため注意しなければなりません。
ハウスメーカーが提供する割引キャンペーンは、「建物価格3~5%引き」「一部オプション無料」など、有益なものが多いです。
仮に3,000万円の家が5%割引となった場合、150万円もお得になります。もしアンケートに答えると数百万円もの損をする恐れがあるのです。「安易に住宅展示場に行くべきではない」と言われるのも納得でしょう。
キャンペーンやプレゼントに釣られて展示場に行くのはNG?!家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話


いえ、読んでないです。

一緒にこのブログで解説者の仲なんだから読めよ!

僕は自分が出演してる記事以外は読まないので。

なんか冷めてるな!
まあいいけど…姉ちゃんが「何も準備せずに展示場に行くのは間違いだ!」って言ってたんだよね。

どういうことですか?

姉ちゃんは家を建てるとき、とにかく知ってるハウスメーカーのとこだけ回ってたらしいんだけど、、、
それは間違った家づくりの順番なんだって。

たしかにそうですね。

姉ちゃんは、いくつかのハウスメーカーと商談して、仮契約の一歩手前で踏みとどまったからよかったものの、、、
あやうく500万円も損するところだったらしいのよ。

500万の損失は大きいですね!
しかし、経験者が語ると説得力ありますね。

そうなのよ。だから、この記事を読んでる方にも姉ちゃんの話を知ってもらったら役に立つと思うのよ。

そこまで言うなら読みますよ。
なんてタイトルの記事でしたっけ?

これ実話をもとにしてるから恥ずかしいけど、「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話」ね。

わかりました。読みますよ。
たぶん。きっと。おそらく。

絶対に読まねーだろ!
住宅展示場でカモにならない、後悔しないための対策

ここでは、住宅展示場に行って後悔しないための対策法を紹介します。
- 目的をもって住宅展示場に行こう
- 住宅展示場での体験は半分で受け止めよう
- 特典目当てなら出展企業のキャンペーンや紹介制度も調べておこう
- むやみにアンケートには回答しないようにしよう
ハウスメーカーのカモになってしまわないよう、予備知識をしっかり備えたうえで見学しましょう。
目的をもって住宅展示場に行こう
住宅展示場には、明確な目的意識を持ったうえで行くようにしましょう。
来場目的を明確に伝えられれば、営業から的外れな提案をされなくなるため、無駄な時間を過ごさずに済みます。
「他社物件と比較したい」「間取りや設備の詳細を把握する」といった目的に沿って展示場の見学を進められるため、必要な情報をより効率的に収集できるでしょう。
住宅展示場での体験は半分で受け止めよう
展示場に並ぶモデルハウスは、多額の費用をかけなければ実現が難しい住宅ばかりです。
また、そもそも人によってライフスタイルが大きく異なります。モデルハウスをそのまま真似したからといって、最適な住宅環境を構築できるとは限りません。
営業も、自社住宅の良いところばかりを紹介してきます。懸念点は上手く隠して話をしてくるため、疑う気持ちで聞き入れる姿勢を持つことが大切です。
住宅展示場で得た情報や体験は、すべて鵜呑みにするのではなく、半分ほど受け入れる程度にしましょう。
特典目当てなら出展企業のキャンペーンや紹介制度も調べておこう
住宅展示場では、訪れるだけでクオカードやオリジナル商品などがもらえるキャンペーンが実施されていることが多々あります。
中には、オプション料金が半額になったり、1000万円が当たるチャンスをもらえたりなどの豪華特典を用意するメーカーも少なくありません。
せっかく訪れるのであれば、どのような特典があるのか把握したうえで、恩恵をしっかり受けなければ損といえます。
また来場者特典を得ると、紹介制度といった別の割引特典を受けられなくなる可能性もあります。そのリスクに見合った特典なのか見極めるうえでも、キャンペーンの事前リサーチは入念にしておくべきでしょう。
むやみにアンケートには回答しないようにしよう
住宅展示場のアンケートでは、住所やメールアドレス、電話番号などの記入も求められます。
ハウスメーカーの営業方針にもよりますが、たいていの場合、連絡先を記入すると後日たくさんの営業電話がかかってくるようになるため注意が必要です。
アンケートを記入すると、基本的にその場にたまたま居合わせた営業が担当になります。望んでもいないダメ営業が担当になるリスクもあるため、安易にアンケートを記入するのは避けるべきです。
アンケートはむやみに回答せず、「ここなら検討する価値がある」と思えるときにだけ回答するようにしましょう。
一部だけ記入するのも有効な手段
アンケートは、有力候補のハウスメーカーでのみ回答すべきです。しかし、アンケート回答をせずに見学をすることに罪悪感を覚えてしまう人も多いでしょう。
このような方は、住所や電話番号を記載せずに提出する方法を試してみてください。
住所や電話番号の記載は必須となっている場合もありますが、「個人情報なので書きたくありません」といったウマを伝えれば大抵は納得してくれます。
「氏名」や「見学をする理由」など、回答しやすい箇所だけ記入すればOKです。
受け身になりすぎないようにしよう
住宅展示場でカモにならないためには、受け身の姿勢になりすぎないことが大切です。
展示場で待機する営業は、自社住宅の性能にあまり詳しくない人も意外と多くいます。
ホームページに記載されているような当たりさわりのない情報ばかりを知っていて、そのデメリットをほとんど説明できないような営業もしばしば存在するのです。
受け身の体制で営業の言っていることをすべて鵜呑みにすると、「聞いていた話と違う…」と後悔する可能性があります。
質問事項をリストアップしておこう
住宅展示場で受け身になりすぎないようにするために、質問事項を事前にリストアップしておくことをおすすめします。
勉強不足の営業は、専門知識が必要となる質問に答えられません。優秀な営業かどうかを見極めるうえでも役立つため、質問事項は可能な限りまとめておくのが望ましいです。
たとえば、「耐震性の根拠を示すデータはあるのか」「〇〇(オプションや資材)を取り入れて生じる欠点は?」といった質問です。営業ならスラスラ答えられそうですが、口ごもってしまう人も意外と少なくありません。
質問を繰り返していると、より詳しい知識を持った上司があらわれて、その人が担当となってくれる場合もあります。的外れな提案をされることも少なくなるでしょう。
住宅展示場に行く前にやっておきたいこと

ここでは、住宅展示場に行く前にやっておくべき準備を5つ紹介します。
- 資金計画を立てる
- 建築時期を予定しておく
- 住居人数に適した間取りを把握しておく
- 建築エリアを決めておく
- 譲れないこだわりを家族で話し合っておく
住宅展示場での体験がより有意義になるため、これらの準備をしたうえで見学に臨んでみてください。
資金計画を立てる
理想の住まいを手に入れるためには、自身の生活環境を把握したうえで、資金計画を入念に立てることが不可欠です。
住宅展示場でどれだけ魅力的な住宅を見つけたとしても、予算が具体的に把握できていなければ参考になりません。
また、資金計画を伝えられないと営業からも予算オーバーの的外れな提案を出される恐れがあり、余計に時間がかかってしまいます。
「設備費用は〇〇円まで出せる」「ローンの条件はこれくらいにしたい」など、第三者にも正確に伝わるレベルまで資金計画を精査しておきましょう。
建築時期を予定しておく
いつまでに住宅を建てたいのか、建築時期の想定も大まかにしたうえで見学に行きましょう。
子どもの入学や進学、転職や昇進、資金計画の進捗状況など、家を建てるのに最適な時期は、個々のライフスタイルによって様々です。
建築時期の目安があれば、営業が逆算して具体的な提案をしてくれるため、計画的かつスムーズに話が進められるようになります。
住居人数に適した間取りを把握しておく
展示場訪問を効率的に活用するためにも、自分たちに適した間取りを把握しておきましょう。
一般的に、2~3人世帯なら30坪ほど、3~4人世帯なら40坪ほどの間取りがあれば十分快適に過ごせるとされています。
一方、住宅展示場のモデルハウスは打ち合わせ用のスペースも設けられているため、おおむね60坪ほどの大きめな作りになっているケースが多くなっています。
住宅面積が60坪となれば、6~7人の家族でも十分快適に過ごせるほどの広さです。そのまま参考にするには広すぎると感じる方も少なくありません。
希望する坪数や間取りを営業に伝えれば、同じような規模の建築実例や、実際の施工写真といった具体的なアドバイスをもらえる場合があり、より実用的なデータを得ることができます。
建築エリアを決めておく
住宅展示場に行く前に、家を建てたいエリアも決めておきましょう。
「職場や学校へ通いやすいところ」「駅や病院の近く」など希望を伝えれば、条件に合いそうな場所をメーカーが提案してくれる場合があります。
また、住宅展示場のスタッフは、基本的に展示場近辺の地域特性に詳しいです。ネットに掲載されてない有益な土地情報を持っている可能性も高いため、建築エリア付近の展示場に参加するのがおすすめです。
譲れないこだわりを家族で話し合っておく
住宅展示場に行く前に、家族で「これだけは譲れない」と思える点を話し合い、それをリストアップをしておきましょう。
設備や建築資材、間取り、建てるエリアなど、住宅を建てる際には非常に多くのものを決める必要があります。
しかし、すべての人が満足する理想的な住まいの実現はできません。予算にも限りがあり、人それぞれで好みも違うため何かしらの妥協は必要になります。
家族一人ひとりのこだわりをまとめておけば迷いも生じにくくなり、展示場での打ち合わせもよりスムーズに進められるようになります。
まだ家は建てるな!家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話

家づくりの記事を熱心に読んでくれてる人にだけ教えてあげたいことがあってさ。

なんでしょう?

2年前に注文住宅を買ったウチの姉ちゃんが「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」って言ってたんだよね(※実話です)。

500万円の損失は痛いですね。
平均的な年収で1年働かないと得られない金額ですからね。

たしかに家づくりってトータルで何千万円の買い物だから、実際に「高級車1台分の失敗もある」って聞くと恐ろしくてさ。

逆に言うと、「家づくりの正しい手順」と「家づくりに役立つ制度」の2つさえ押さえておけば、失敗確率はゼロに近づけられますからね。
熱心にこの記事を読んでくださってる方には、家づくりで失敗してほしくないですね。

ウチの姉ちゃんは、契約直前に失敗に気づいてイチからやり直せたからよかったけどさ、気づかなかったら……

一年分の収入を失ってましたよね。


僕もこれから読みますね。

お前、読んでなかったのかよ!
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