「一条工務店のオリジナル蓄電池の提案を受けてるけど、容量やオススメなどちゃんと勉強したい……」
「蓄電池って後付けできるのかな?使い切りレベルは何がオススメ?」
一条工務店は「電力大革命」というパッケージにおいてオリジナルの蓄電池を提案していますが、提案されるがままに受け入れてよいのか疑問に思っている方も多いことでしょう。
そこで今回の記事では、一条工務店の蓄電池の基礎知識からマニアックな知識まで徹底解説します。
一条工務店の蓄電池とは

一条工務店の蓄電池とは、太陽光発電パネルによって発電した電気を貯めて置ける装置のことです。
なお、蓄電池単体での販売はなく、太陽光発電パネル+蓄電池の「太陽光&蓄電池パッケージ(電力大革命)」として販売されています。
蓄電池に貯めた電気は、太陽光発電ができない夜間や、停電時・災害時など電力供給がストップしているときに使用できます。
また、「オリジナルV2Hシステム」を搭載しているため、家と自動車との双方向での電気のやり取りが可能。
ハイブリッド車や電気自動車と蓄電池をつなげることで、自動車への充電はもちろん、自動車から給電した電気を家で使うこともできるようになります。
また、電力使用量や発電量、設定変更などは専用のアプリから可能です。
一条工務店の蓄電池の特徴について、順に説明します。
蓄電池のメーカー
一条工務店の蓄電池は、一条工務店オリジナルの製品で、製造元は「ダイヤゼブラ電機(旧:田淵電機)」です。
ダイヤゼブラ電機の蓄電池は、EIBS7(アイビス7)のハイブリッド型となっています。
蓄電池を含め、一条工務店では住まいの設備や機器を自社工場で開発、製造することで高品質の設備や機器を低コストで搭載することに成功しています。
万が一、蓄電池に不具合が起きたときや、メンテナンスの依頼をするときにも窓口は一条工務店となりますが、修理やメンテナンスの連絡はダイヤゼブラ電機から来るのを覚えておきましょう。
蓄電池の容量/仕様
一条工務店の蓄電池の蓄電容量は、7.04kWhです。
蓄電池に充電した電気は、最大5.5kVAまで家中に供給できます。
蓄電池の価格
一条工務店の蓄電池は単体として販売はされていませんが、太陽光発電の販売価格と照らし合わせて計算したところ、購入できる金額は「約25万円」です。
さらに、約25万円を蓄電容量の7.04kWhで割ってみると、1kWhあたりの値段は3万5300円と算出されました。
各メーカーの蓄電池1kWhあたりの値段は9万円以下と定められているため、平均的な各メーカーの蓄電池の金額は、9万円×7.04kWh=「63万3,600円」です。
ほかのメーカーの蓄電池が約63万円であるのに対して、一条工務店の蓄電池は約25万円のため、半額以下という破格の価格設定であることが分かります。

現時点の価格感はわかったんだけどさ、最近の日本だといろんなものが値上がりしてるじゃん。
やっぱり住宅関連の価格も値上がりは止まらないんだよね?

そのような予想をする方が大半ですよね。
家づくりの資材の多くは世界各地からの輸入品に頼っているので、円安が加速すると値上げせざるを得ませんからね。
あと、日本国内は慢性的な大工さん不足の影響で、人件費も高くなってるんですよね。

だよなあ。
前にウチの姉ちゃんに家づくりの相談したら「いずれ家を建てるなら情報収集だけでもとにかく急げ!」って、めちゃくちゃ説教されたんだよな(※実話)。


蓄電池の寿命
一条工務店の蓄電池の寿命は、33年ほどと言われています。
一般的な蓄電池の充放電サイクルが6000サイクルであるのに対して、一条工務店の蓄電池の充放電サイクルは12000サイクルです。
充放電サイクルが2倍=蓄電池自体の気体寿命も2倍になるため、ほかの蓄電池の約2倍である、33年の寿命をほこります。
蓄電池の保証
一条工務店の蓄電池の保証期間は15年です。
故障した場合はもちろん、蓄電池容量が「JIS C 8715-1」に記載されている条件で測定した満充電量が定価供給量の60%以下を下回ったときにも交換の対象となる、「容量保証」が付帯しています。
蓄電池の充電時間
一般的な蓄電池の充電時間は約3時間〜8時間で、容量によって異なります。
1時間あたり約1.5kWh充電でき、一条工務店の蓄電池の容量は7.04kWhのため、約5時間で充電できる計算となります。
蓄電池の設置場所
一条工務店の蓄電池の設置場所は「建物の東面か北面にのみ設置可能」というルールが決まっています。
太陽光発電のパワーコンディショナーも同様です。
南面や西面は直射日光が当たる可能性があるため、太陽光の熱で蓄電池やパワーコンディショナーが劣化してしまう危険性があり、設置を避けているとのこと。
東や北側に駐車場やリビングを設けた設計の場合、蓄電池やパワーコンディショナーの設置場所に影響が出るため、注意しましょう。
蓄電池は何日(何時間もつの?)
日本の一般家庭の消費電力は、1日あたり約8~12kWhと言われているため、一条工務店の蓄電池ではフル充電で半日~18時間程度持つことになります。
おさらいになりますが、一条工務店の蓄電池は容量が7.04kWhです。
しかしながら、蓄電池は、貯めて置ける容量(蓄電容量)と、実際に使用できる電機の容量(実効容量)が異なります。
実効容量は蓄電容量の8~9割と言われているため、一条工務店の蓄電池の実効容量は5.63~6.33kWhになります。
もちろん、消費電力を抑えることでこれ以上の使用も可能です。
一条工務店の蓄電池は後付け(増設/追加)できるの?

一条工務店の蓄電池は、後付けができます。
ただし、
- 「ハイブリッドパワーコンディショナーであること」
- 「設置場所が確保できること」
- 「新築または蓄電池設置から3年以内」
という3つの条件を満たすことが必要です。
ハイブリッドパワーコンディショナーは、2019年12月以降に導入された太陽光発電と蓄電池に設置されている設備です。
2019年11月以前に設置した太陽光発電および蓄電池の場合はハイブリットパワーコンディショナーが備え付けられていないため、後付けはできません。
後付けをする場合には、ハイブリッドパワーコンディショナーの設置費用が別途発生します。
蓄電池の後付けの価格は?
後付けの条件を満たしていた場合、7kWh程度の蓄電池を後付けするときの価格は、「約60〜70万円(税別)」が目安となります。
なお、ハイブリッドパワーコンディショナーが設置されていない太陽光発電パネルと蓄電池の場合は、ハイブリッドパワーコンディショナーの設置費用が発生します。
蓄電池の後付け費用の目安は「120〜150万円(税抜)」程度となります。
蓄電池が後付けできないケースは?
蓄電池が後付けできないケースは、前述の条件を満たしていない場合です。
具体的には「ハイブリッドパワーコンディショナーが搭載されていない」「設置場所が確保できない」「新築または蓄電池設置から3年以上が経過している」のいずれかに該当していれば、蓄電池の後付けは不可能ということになります。
一条工務店の蓄電池は2台あったほうがよい?

一条工務店の蓄電池は、1台では足りないと感じたときには増設できます。
一条工務店の蓄電池を2台設置した場合の電気代や、設置するベストなタイミングについて解説します。
蓄電池を2台設置するなら「最初から」「後から追加」のどちらがオススメ?
蓄電池を2台設置する場合、最初からでも後から追加でも可能です。
ただし、最初から設置した場合の方が住まいの設計や土地の形状などに合わせて蓄電池の設置場所を考慮できます。
後から追加する場合には、立地条件などによっては設置ができない場合もあります。
また、2台目を追加する場合、最初の蓄電池設置から3年以内の制約があることも忘れずにおきましょう。
一条工務店の蓄電池の使い切りレベルのオススメ(適切な設定)

一条工務店の蓄電池を含めて、蓄電池は電力のフル充電・全放電を繰り返すことで、蓄電池の寿命が短くなりやすくなると言われています。
スマートフォンもフル充電・全放電を繰り返すことでリチウムイオンバッテリーの寿命が短くなるという現象が起きるため、イメージしやすいのではないでしょうか。
蓄電池は、寿命が短くなるのを防ぐために、「使い切りレベル」を決めて、蓄電池に残しておく電力が設定されているのが特徴です。
一条工務店の蓄電池の使い切りレベルとしておすすめの設定が、運転モードが「節エネ」、使い切りレベルが「1」です。
使い切りレベルを1にすることで、夜間に蓄電池の電池が切れてしまっても、充電は10%残っている状態となります。
そのため、フル充電・全放電による寿命の短縮の防止が可能です。
ただし、使い切りレベルを1のように低い設定にすることで発生するデメリットもあります。
万が一、夜間に停電や災害が起きて電力の供給がストップした場合、蓄電池には電気がほとんどない状態のため、家中に電気を供給できません。
夜間の停電や災害に備えたいときには、使いきりレベルを好みに合わせて高めに設定するのも良いでしょう。
まだ家は建てるな!家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話

家づくりの記事を熱心に読んでくれてる人にだけ教えてあげたいことがあってさ。

なんでしょう?

2年前に注文住宅を買ったウチの姉ちゃんが「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」って言ってたんだよね(※実話です)。

500万円の損失は痛いですね。
平均的な年収で1年働かないと得られない金額ですからね。

たしかに家づくりってトータルで何千万円の買い物だから、実際に「高級車1台分の失敗もある」って聞くと恐ろしくてさ。

逆に言うと、「家づくりの正しい手順」と「家づくりに役立つ制度」の2つさえ押さえておけば、失敗確率はゼロに近づけられますからね。
熱心にこの記事を読んでくださってる方には、家づくりで失敗してほしくないですね。

ウチの姉ちゃんは、契約直前に失敗に気づいてイチからやり直せたからよかったけどさ、気づかなかったら……

一年分の収入を失ってましたよね。


僕もこれから読みますね。

お前、読んでなかったのかよ!
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