「一条工務店の家で吹き抜けを考えてるんだけど、後悔したくない…」
「吹き抜けの一条ルール(照明や間取りの制限など)を知っておきたい…」
一条工務店での住まいづくりを検討している方において、吹き抜けをどうするか悩んでいる方も多いことでしょう。
しかしながら、吹き抜けについて調べていると「後悔」「寒い」「臭い」「音が響く」などのネガティブな情報も出てくるため、気分が落ち込むこともあるかもしれません。
そこで今回の記事では、一条工務店の吹き抜けについて基礎的なことから、良いこと悪いことも含めて中立的な立場で徹底解説していきます。
一条工務店の吹き抜けルールとは

一条工務店は高気密・高断熱の住まいが建てられるため、吹き抜けを検討している方も多いかもしれません。
ただし、一条工務店で吹き抜けを作るときには、「一条ルール」という独自の制約がある点に気を付けましょう。
具体的な一条工務店の吹き抜けルールについて解説します。
吹き抜けの面積は床面積の1/3まで
吹き抜けの面積(大きさ)は、同じ階の床面積の3分の1までという制約があります。
たとえば30坪の床面積の住まいを建てる場合、吹き抜けの大きさは10坪以上にはできません。
なぜなら吹き抜けを大きくし過ぎてしまうと耐震性能が低くなってしまうためです。
なお、吹き抜けの縦横の長さは、同じ階の2分の1までという制約もあることを覚えておきましょう。
階段は吹き抜けの扱い
階段は吹き抜けと同じ扱いになります。
前述の床面積までの大きさ制約には、階段の分も含まれる点を覚えておきましょう。
オープンステアー・ボックスステアーは吹き抜けの扱い
オープンステアーやボックスステアーも、階段と同様に吹き抜けと同じ扱いになります。
設置場所や面積などが、吹き抜けと同じ一条ルールが適用される点に注意が必要です。
吹き抜けは最終的に構造計算が必要
一条工務店の住まいでは、最初に採用できる吹き抜けの位置が決まっています。
最初の位置と別の場所に吹き抜けを設けたいときには、最初の吹き抜けの壁となる位置から内側でないと設けることができません。
そのため、最初の位置から吹き抜けの場所を移動させたいときには、構造計算が必要です。

家づくりって、ひとつひとつのオプションを調べていくだけでも奥深いよなあ……。
色んなハウスメーカーの仕様や有料のオプションを調べてるとさ、「A社はココがいい」「B社のコレは捨てがたい」……って悩みまくりなんだけど、永遠に決断できる気がしないのよ。

それは家づくりを進めるうえで必ず通る道なので、むしろ良い傾向ですよ。

え、そうなの?

前に、家康くんはお姉さんに別記事「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」で説教されてたじゃないですか?
しっかりと各社の情報収集をして比較してるから悩むわけで、悩みなくテキトーにハウスメーカーを選んで後悔するよりも百倍マシですよ。


ここからさらにマニアックな解説になるので、ぜひ勉強していってくださいね。

う……頭がパンクしそう……(プスプス)
一条工務店の家で吹き抜けにするメリット

一条工務店の家で吹き抜けを採用することで得られる、さまざまなメリットを解説します。
吹き抜けは坪単価が半額(1/2)になる
吹き抜けは、バルコニーと同様に坪単価が半額(1/2)となるメリットがあります。
2階建て住宅の場合、1階部分と2階部分両方を広くすると、施工面積が多くなることでおのずと住まいの本体価格も上がってしまいます。
一方、吹き抜けを入れることで吹き抜け分の施工面積が1/2となり、住まいの本体価格を抑えられるのです。
総2階の間取りが必須条件となっている一条工務店の商品を選びたいときにも、吹き抜けを設けることで総2階でも費用を抑えながら住まいづくりが実現できます。
家の中が広く見える
吹き抜けは、頭上に空間を設けることで視覚的に広さを感じられるようになります。
限られたスペースの中で住まいづくりをしていると、どうしても家の中が窮屈に感じてしまうこともあるかもしれません。
吹き抜けを設けることで、限られたスペースでも開放的な住まいの空間を実現できます。
採光のバランス次第で部屋全体が明るくなる
吹き抜けには、窓を設けることも可能です。
吹き抜け部分に窓を設ければ、吹き抜け周辺の部分に採光をたっぷり取れるようになり、部屋全体が明るくなります。
吹き抜けや窓の大きさ、位置によっては照明なしでも十分な明るさを確保できるでしょう。
たっぷり光の入る住まいづくりを検討しているときにも、吹き抜けは選択肢となります。
吹き抜けの位置や採光のバランスによって、設置する窓の種類や大きさも選べます。
家全体の風通しが良くなる
吹き抜けの位置や住まいの間取りによっても異なりますが、吹き抜けが各部屋をつなぐ位置にある場合、家全体の風通しが良くなるのもメリットです。
たとえば住まいの中心に吹き抜けを設けた場合、各部屋の窓を開けることで住まい全体が換気できます。
風通しの良い住まいを検討しているときにも、吹き抜けは有効です。
家族間でのコミュニケーションが取りやすくなる
吹き抜けを通じて、1階と2階にいる家族がコミュニケーションを取りやすくなるメリットがあります。
たとえば2階にいる家族が1階に呼びかけるときにも、吹き抜けの上から呼びかけるだけで、すぐに顔を合わせてコミュニケーションが取れます。
家族が自然と顔を合わせられる住まいを検討しているときにも、吹き抜けはおすすめです。
おしゃれな室内空間が実現する
吹き抜けを設けることで、おしゃれな室内空間を作ることも可能です。
大きな窓があり光があふれる吹き抜けのほか、間接照明やシーリングファンなどのアイテムを併用すれば、ホテルライクな外観の室内も実現できます。
また、吹き抜けとオープンステアーやボックスステアーを組み合わせることで、おしゃれな間取りも可能です。
一条工務店の家で吹き抜けにするデメリット

一条工務店の住まいに吹き抜けを設けることでメリットがある一方で、デメリットもあります。
吹き抜けで失敗しないために覚えておきたい、吹き抜けのデメリットについて順に解説します。
吹き抜けは音が家全体に届きやすくなる
吹き抜けは1階と2階が空間でつながるため、音が家全体に響きやすくなるのがデメリットです。
吹き抜けの間には音を物理的に吸収する天井や壁などがないため、1階の生活音が2階の部屋まで聞こえてしまいやすくなることもあるでしょう。
たとえば1階の食洗機や洗濯機といった電化製品の稼動音や、子どもの鳴き声などが2階に届くことも珍しくありません。
吹き抜けは臭いが家全体に届きやすくなる
1階と2階の間に壁や天井が存在しなくなることで、音だけでなく臭いも家全体に届きやすくなります。
たとえば焼肉や焼き魚といった臭いが残りやすい料理をした場合、1階のキッチンから2階まで臭いが届いてしまうこともあるでしょう。
くわしくは後ほど解説しますが、吹き抜けを設けるときには音や臭いへの対策が必要です。
吹き抜けは掃除が大変になる
吹き抜けを設けることで、窓や照明、シーリングファンの掃除が大変になります。
吹き抜けにあるこれらの設備は高所にあるため、脚立や長い棒などを活用して窓やサッシ、照明、シーリングファンなどの掃除をしなければいけません。
2階部分が狭くなる
吹き抜けは坪単価が1/2となるメリットがある一方、吹き抜けを設けた分だけ2階部分は狭くなります。
2階に設置したい部屋の数や間取りに応じて、吹き抜けの有無や面積を検討しなければいけません。
耐震性が落ちる
吹き抜けの幅が広すぎると、住まい全体の耐震性が落ちてしまうデメリットがあります。
ただし、一条工務店の場合、耐震性を担保するために吹き抜けの床面積制限を設けた一条ルールが存在しています。
一条工務店の場合は、吹き抜けによる耐震性の低下についてはそれほど心配しなくても良いでしょう。
1階と2階の境目の壁部分に白い境界線ができる
吹き抜けを設けると、1階と2階の境目の壁部分に、白い壁ができてしまうデメリットがあります。
住む上で特に影響はありませんが、吹き抜け部分に採用したクロスの種類によっては、雰囲気が少し変わってしまうかもしれません。
ハニカムシェードが自動(オプション)になる
吹き抜けの窓にハニカムシェードを設けると、高所のため手動での開閉はできなくなります。
自動開閉のハニカムシェードにする必要があるため、オプション費用が発生します。
空調が効きにくくなる(寒い、暑い)
吹き抜けを設ける最大のデメリットは、空調がききにくくなり冬は寒く夏は暑くなりやすいことです。
吹き抜けによって1階と2階を遮断するものがなくなり、冷暖房効率が下がってしまうためです。
ただし、一条工務店の住まいについては標準仕様で高気密・高断熱の住宅性能を持っているため、吹き抜けを設けても顕著な温度差を感じることはありません。
一条工務店の家の吹き抜けで後悔しないためのポイント

一条工務店の住まいで吹き抜けを設けることで、デメリットも発生してしまいます。
けれども、デメリットについてはしっかり対策を行っておくことで、理想的な吹き抜けのある住まいを実現できるでしょう。
一条工務店の家の吹き抜けで後悔しないために覚えておきたいポイントを解説します。
音と臭いへの対策
吹き抜けを設けることで伝わりやすくなる、音と臭いについての対策方法には以下のものがあります。
- 物理的に空間を仕切る
- 吹き抜けと部屋の間に収納を配置する
- 開閉可能な窓を設置する
- ナノイーを設置する
吹き抜け部分に壁や扉、通路を設けて空間を仕切ることで、音や臭いが伝わりにくくなります。
たとえば吹き抜けの2階部分のみを壁で覆うことで、1階部分で発生した音や臭いは2階まで届きにくくなるでしょう。
音や臭いを遮断するために、収納を配置する方法もあります。
臭いを届きにくくするための方法として、吹き抜け部分に開閉可能な窓を設置するのも効果的です。
臭いがこもりやすい料理をするときには窓を開けておくことで、吹き抜け部分から住まい全体を換気できます。
最後に、一条工務店のオプションでナノイーを設置する方法も有効です。
たとえばキッチンの近くにナノイーを設置すれば、臭いの発生元から臭いが伝わるのも防げます。
掃除の難しさ対策
吹き抜けの窓や照明、シーリングファンへの掃除の難しさを解消するには、以下の対策方法があります。
- 柄の長いアイテムを使う
- 掃除したい場所へアクセスしやすくする
高所にある窓や照明、シーリングファンを掃除するときに足場を組もうとすると、手間がかかるだけでなく転落による事故の危険性もあります。
柄の長いモップや高所ワイパーなどのお掃除アイテムを使用し、安全に掃除するようにしましょう。
また、吹き抜け部分に廊下を設けるなど窓や照明、シーリングファンにアクセスしやすくする方法も有効です。
空調管理への対策
一般的に吹き抜けを設けると冷暖房効率が下がるため、暑い、寒いといった問題が発生します。
ただし、一条工務店の住まいは高気密・高断熱のためあまり吹き抜けによる空調問題は発生しないと言えるでしょう。
吹き抜けの大きさや住まいの立地条件などにより空調の利きが悪いと感じたときには、シーリングファンを設置して上下の空気をかき混ぜるようにする方法が有効です。
上空にたまりやすい暖かい空気と、足元にたまりやすい冷たい空気をシーリングファンが攪拌してくれるため、冷暖房効率のアップにつながるでしょう。
吹き抜けのクロス
吹き抜けの1階部分と2階部分の境界線に白い部分が出現してしまうため、デザインに影響を受けにくいクロスを選ぶことをおすすめします。
なお、吹き抜け部分をオプションクロスにすると、1階部分+2階部分と2面分のオプション費用が発生し、割高になってしまうため注意しましょう。
吹き抜け階段の注意点
吹き抜けは前述通り、階段も吹き抜け部分にカウントされるという一条ルールがあります。
吹き抜けと階段の大きさを合わせて床面積の1/3以内に抑える必要があるため、吹き抜けを設ける場合あまり広さのある階段を設けることができません。
なお、オープンステアーやボックスステアーも同様となりますので、覚えておきましょう。
吹き抜けの照明は何がオススメ?
吹き抜けの照明は間接照明やスポットライトなどがおすすめです。
たとえば間接照明を吹き抜けの壁下部分から照らすように配置すれば、吹き抜け全体を効率的に明るくできます。
吹き抜けは空間が広がる分、多くの照明が必要になるといったイメージもありますが、間接照明やスポットライトを活用したり、設置場所を工夫したりすれば、多くの照明設置は不要です。
吹き抜け部分の明るさと予算、雰囲気やデザインなどを考えて照明を選びましょう。
吹き抜けの窓はどんな種類がある?
一条工務店の窓には、以下の3種類があります
- FIX窓
- 開き窓
- 引違い窓
FIX窓は開閉できない窓で、縦長、横長などのデザインがあります。
開き窓は外側に観音開きで開閉できる窓です。
引き違い窓は、ベランダやバルコニーへの窓にも採用されている一般的な引き型の窓になります。
吹き抜けの窓は、高所はFIX窓、換気用に開き窓を設けると良いでしょう。
一条工務店の窓については、別記事「【一条工務店の窓】サイズ、ルール、種類で後悔しない全知識」でくわしく解説しています。
まだ家は建てるな!家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話

家づくりの記事を熱心に読んでくれてる人にだけ教えてあげたいことがあってさ。

なんでしょう?

2年前に注文住宅を買ったウチの姉ちゃんが「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」って言ってたんだよね(※実話です)。

500万円の損失は痛いですね。
平均的な年収で1年働かないと得られない金額ですからね。

たしかに家づくりってトータルで何千万円の買い物だから、実際に「高級車1台分の失敗もある」って聞くと恐ろしくてさ。

逆に言うと、「家づくりの正しい手順」と「家づくりに役立つ制度」の2つさえ押さえておけば、失敗確率はゼロに近づけられますからね。
熱心にこの記事を読んでくださってる方には、家づくりで失敗してほしくないですね。

ウチの姉ちゃんは、契約直前に失敗に気づいてイチからやり直せたからよかったけどさ、気づかなかったら……

一年分の収入を失ってましたよね。


僕もこれから読みますね。

お前、読んでなかったのかよ!
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