「一条工務店の住まいでエアコンの提案を受けたけど、オススメを調べておきたい」
「後付けするときの注意点や、エアコンと床暖房の併用できるのか調べておきたい」
一条工務店での家づくりを検討している方においては、エアコン選びについて情報収集している方も多いことでしょう。
エアコンは決して安い買い物ですから、失敗したくないと考えるのは当然のことだと思います。
そこで今回の記事では、一条工務店でのエアコンについて標準やオプションなどの基礎知識からマニアックな知識まで徹底解説します。
一条工務店のエアコン(標準/オプション)
一条工務店の住まいには、標準仕様でエアコンが1台ついてきます。
オプションで、標準仕様のエアコンを他メーカーに変更したり、追加したりも可能です。
一条工務店の標準仕様・オプションのエアコンをそれぞれ解説します。
長府製作所
一条工務店の住まいの標準仕様のエアコンは、長府製作所製の「RAYエアコン」です。
RAYエアコンは、一条工務店の床暖房の室外機として使用する特殊なエアコンとなっています。
夏期に床暖房を使用しないときには、エアコンとして使用可能です。
ただし、RAYエアコンには再熱除湿機能が付帯していないデメリットがあります。
再熱除湿機能とは、一度冷やした空気をもう一度暖めて排出する機能です。
空気を暖めるさいに電力を消費するため、省エネタイプのエアコンには搭載されないことが多くなりましたが、再熱除湿機能がないと、部屋の温度が下がり過ぎてエアコンが使えなくなります。
エアコンが使えなくなると部屋の温度が調整できなくなるだけでなく、湿度のコントロールもできなくなってしまいます。
逆に適切な湿度に調整できれば、エアコンの温度を極端に上げ下げしなくても快適な室内環境を保てます。
再熱除湿機能がないことに加えて、後で解説する全館空調「さらぽか」との兼ね合いで、RAYエアコンをオプションでほかのメーカーのエアコンへ変更したり、追加したりといった場合も多いです。
ダイキン
ダイキン製エアコンは、オプション品です。
以下の商品ラインナップがあります。
- フィルター自動清掃機能なし(6・8・10・12・14・18畳用)
- フィルター自動清掃機能付き(6・8・10・12・14・18・20・23畳用)
- ハイグレードエアコン(6・8・10・12・14・18・20・23・26・29畳用)
室外機用設備として、以下のオプションも選べます。
- 壁面置き台(幅700、幅1000)
- 高置台
- 二段置き台
- 風向き調整板
- 基礎付け架台
三菱
三菱製のエアコンは、オプション品です。
以下の商品ラインナップがあります。
- フィルター自動清掃機能なし(6・8・10・12・14・18畳用)
- ハイグレードエアコン(6・8・10・12・14・18・20・23・26・29畳用)
室外機用設備として、以下のオプションも選べます。
- 壁面用備付台
- 一段架台
- 二段架台
- 吹出ガイド
Panasonic
Panasonic製エアコンは、オプション品です。
- フィルター自動清掃機能なし(6・8・10・12・14・18畳用)
- フィルター自動清掃機能付き(6・8・10・12・14・18・20畳用)
おすすめのエアコンは?
さらぽか空調の使用の有無や、ほかの部屋にエアコンを追加したいかによっておすすめのエアコンは異なります。
床暖房やさらぽか、エアコンとの関係性については後ほど解説します。
また、メーカーによってエアコンで対応している部屋の広さや機能が異なります。
重視したいポイントに応じたエアコンを選ぶことをおすすめします。
一条工務店はエアコンの施主支給(持ち込み)できる?
一条工務店のエアコンは、標準仕様やオプション品を使用するだけでなく、施主支給(持ち込み)も可能です。
ただし、実際に設置するエアコンの機種の選定や取り付け計画などは、自分で考える必要があります。
エアコンを建てたときに設置するか、後付けにするかの判断基準は?
一条工務店の住まいのエアコンは、建てたときに設置することも、後付けにすることも可能です。
以下のような場合は、後付けの選択肢もあります。
- 床暖房+RAYエアコンの除湿機能に不安があるとき
- 空き部屋を将来子ども部屋などに活用したいとき
- 実際に住んでみてからエアコンが必要かどうか検討したいとき
後付けは事前に準備をしないことで、費用が高額になったり、取り付け作業が面倒になったりすることがあります。
建てたときにまとめて設置してしまうか、準備も踏まえて後付けをじっくり検討したいかを判断しましょう。
後付けする可能性が高い部屋は何をしておくべきか?
エアコンの後付けをする可能性が高い部屋は、建物の建設時に以下の準備をしておきましょう。
- エアコン用のコンセント設置
- 穴あけ(先行スリーブ)
- 専用電源の引き込み
エアコン用のコンセント設置と穴あけは、オプションで追加できます。
エアコン用のコンセントやダクト用の穴が開いていないと、エアコンが設置できず後付けの工事が必須となってしまいます。
また、エアコンを使用するには専用の電源も必要です。
設計上、専用電源が引き込める部屋でないとエアコンは設置できません。
エアコンを将来的に後付けしたい部屋には、建設時にエアコン設置に必要な設備をしっかり準備しておくことで、スムーズにエアコンの後付けができます。
一条工務店の床暖房とエアコンは併用できない?
一条工務店の住まいは、全館床暖房が標準仕様の商品がほとんどです。
ところが、床暖房と標準仕様のRAYエアコンは併用することができません。
RAYエアコンは、全館床暖房の室外機の役割も兼ねているためです。
そのため、全館床暖房を使用しているときは室外機として、全館床暖房を使用していないときにはエアコンとして使用することができます。
床暖房とエアコンを併用したいときには、RAYエアコンをほかのメーカーのエアコンに変更するか、追加で別のエアコンを設置する必要があります。
なお、RAYエアコンをほかのメーカーのエアコンに変更した場合、床暖房のための室外機がなくなってしまうため、室外機のみの別途設置もしなければいけません。
一条工務店ならエアコン1台だけで他の部屋にはいらない?
一条工務店の住まいは、高気密・高断熱の住まいです。
そのため、エアコンは標準仕様の1台だけあれば必要ないのでは?という意見も多くあります。
結論から言えば、エアコン1台では以下に対応できないことがあります。
- 湿気対策ができない
- 酷暑傾向が続いているため夏の暑さに耐えられない
除湿や夏の暑さ対策のために、2階部分または一番冷やしたい場所にエアコンを増設するケースもあります。
住んでいる地域の気候や住まいの造りによってもエアコンを増設すべきか、しないべきかは異なります。
住まいづくりの計画時、エアコン増設についても相談してみることをおすすめします。
一条工務店のエアコンvs全館空調「さらぽか」
一条工務店の標準仕様のエアコンであるRAYエアコンでは、再熱除湿機能がないため除湿ができないことは前に解説しました。
そこで、オプションで全館空調「さらぽか」を使用する方法もあります。
全館空調さらぽかとは、デシカントによる湿度調整機能付換気システムと全館床冷暖房、全館床暖房による一条工務店オリジナルの全館空調システムです。
ショッピングモールやビルなどでも使用されているデシカント方式除湿機を小型化して搭載することで、1年中外気を冷やして除湿しながら換気を行います。
夏はさらっと快適に、冬は床暖房で足元からぽかぽか、の快適な住環境が実現できます。
除湿対策を検討しているときには、全館空調さらぽかの導入もおすすめです。
全館空調さらぽかを導入するときにも、標準仕様としてRAYエアコンが付いてきます。
RAYエアコンは全館空調さらぽかの室外機としても使用するため、さらぽかとRAYエアコンの冷暖房機能を同時に使用することはできません。
全館空調さらぽかによって除湿ができないデメリットをカバーできますが、近年の気候変動によって酷暑となったため、エアコンなしでは夏の暑さに耐えられないこともあるかもしれません。
そこで、全館空調さらぽか+エアコンを増設する選択肢もあります。
エアコンを買う&買い替えるときのポイントは?
一条工務店の住まいのエアコンを増設したいとき、または全館空調にせずエアコンを使用している場合、新しい機種が出たため買い替えたいといったケースも出てきます。
住まいのエアコンを買う、または買い替えたいときのポイントを解説します。
掃除が簡単な構造か?
エアコンは使用していると内部にホコリがたまったり、フィルター部分にカビが発生してしまったりするケースがあります。
定期的な掃除が必要となるため、掃除のさいにかんたんに取り外せる構造のものを選ぶと良いでしょう。
なお、冷房や除湿運転時に発生した水を流用して熱交換器の汚れを洗浄する「自動熱交換器洗浄」や、カビの発生を防ぐ「内部乾燥」、フィルター掃除の手間を省ける「フィルター自動お掃除」といった機能が搭載されているものもあります。
何畳の部屋にエアコンを設置するのか?
設置する部屋の広さに応じたエアコンを選ぶことは必須ですが、実際に設置する部屋の広さ以上に対応している製品を選ぶことをおすすめします。
たとえば南向きの部屋や西日の入る部屋は、室温が高くなりやすいため部屋の広さ+2畳に対応できるエアコンを選ぶと安心です。
取付できる壁面か?配管が通れるか?
エアコンを後付けできるときには、壁面にエアコンのダクトを通せるか、エアコンの専用電源を引き込めるかが重要になります。
前述通り、エアコンを後付けする可能性のある部屋についてはあらかじめエアコンの専用電源やコンセント、壁の穴追加をしておくことがおすすめです。
後から何もない部屋にエアコンを設置したいときには追加で工事をする必要があります。
室外機の設置場所はあるか?
エアコンの使用には室外機が必要です。
一般的に室外機は1階なら家周辺の空いているスペースや庭、2階ならベランダなどに設置します。
室外機を設置できない場合は、当然エアコンも設置できません。
エアコンの室外機の設置場所があるかも考えて、エアコンの追加を検討しましょう。
必要電力は足りるのか?
エアコンを起動するときには、電力を消費します。
エアコンを使用する台数によっては、現在契約している電力容量を超えてしまい、ブレーカーが落ちる原因となります。
必要電力は足りているかを確認し、場合によって電力契約の変更も必要です。
コンセントの位置は?
エアコンへ給電するコンセントの位置も重要です。
壁の高いところにエアコン専用のコンセントがない場合、後付け工事が求められます。
故障したときの代替策はあるか?
エアコンが故障した場合の代替策についても検討しておきましょう。
エアコン代わりに使用できるものには、以下のものがあります。
- 扇風機
- サーキュレーター
- スポットクーラー
- 輻射式パネル冷暖房
それぞれの器具によって機能や発生するコストは異なります。
設置する場所、使用する人に応じたものを選びましょう。
まだ家は建てるな!家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話
家づくりの記事を熱心に読んでくれてる人にだけ教えてあげたいことがあってさ。
なんでしょう?
2年前に注文住宅を買ったウチの姉ちゃんが「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」って言ってたんだよね(※実話です)。
500万円の損失は痛いですね。
平均的な年収で1年働かないと得られない金額ですからね。
たしかに家づくりってトータルで何千万円の買い物だから、実際に「高級車1台分の失敗もある」って聞くと恐ろしくてさ。
逆に言うと、「家づくりの正しい手順」と「家づくりに役立つ制度」の2つさえ押さえておけば、失敗確率はゼロに近づけられますからね。
熱心にこの記事を読んでくださってる方には、家づくりで失敗してほしくないですね。
ウチの姉ちゃんは、契約直前に失敗に気づいてイチからやり直せたからよかったけどさ、気づかなかったら……
一年分の収入を失ってましたよね。
僕もこれから読みますね。
お前、読んでなかったのかよ!
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