ネットでアキュラホームの検索をすると、「潰れる」といった不穏なワードも同時に表示されます。
家づくりの依頼を検討中の方であればとても不安になるワードですが、実際のところはどうなのか気になっていることも多いと思います。
そこで今回の記事では、アキュラホームの事業報告書などの財務的な公開情報から、倒産リスクについて考察していきます。
結論:アキュラホームが潰れる可能性は低い

アキュラホームは、少なくとも数年以内に潰れる可能性はかなり低いです。
そう断言できるのは、以下の3つの理由があるからです。
- 令和5年度は黒字に回復したから
- 実は長年の間、増収増益だったから
- 全国各地への出店、研究所への投資に積極的だから
それぞれ解説するので、アキュラホームに依頼すべきか悩まれている方は、ぜひ目を通したうえで検討してみてください。
理由①:令和5年度は黒字に回復したから
以下は、アキュラホームにおける令和3年~5年度の事業報告書から、「経営利益」「当期純利益」を抜粋して作成した表です。
令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | |
経営利益 | 1,602,102 | △683,827 | 1,826,087 |
当期純利益 | 722,694 | △1,154,912 | 781,199 |
■出典:AQURA HOME事業報告(令和5年3月1日から令和6年2月29日まで)
https://www.aqura.co.jp/files/co/Page/publicnotice/AC39_2023_hosoku.pdf
令和4年度では赤字となってしまっているものの、翌年の令和5年度では過去最高域まで黒字回復しています。
逆境をばねに改革に取り組んだ結果、わずか1年で驚異的な回復を遂げたのです。組織全体のリカバリー能力の高さがうかがえるでしょう。
このように、一時的に苦しい状況でも立て直せる体制が整っている証拠があるため、潰れる可能性は低いと考えられます。
理由②:実は長年の間、増収増益だったから
アキュラホームは、1994年に創業してから2022年にいたるまで、増収増益を続けてきた実績があります。
1994年創業から10年後の2004年には約8倍もの売上高を達成し、その後も毎年のように10%近い成長を続けています。
また、アキュラホームで働く社員からの口コミを見ると、「基本給が手厚い」「着実に昇給される」といった意見が多く見られます。増収増益を着実に実現している証拠です。
これだけ安定的に増収している企業であれば、少なくとも数年で潰れてしまうようなリスクは低いといえるでしょう。
理由③:全国各地への出店、研究所への投資に積極的だから
アキュラホームは、関東・関西・東海など、全国各地に出店しているハウスメーカーです。
国内だけでなく、2021年にはベトナムへの出店を実現した経歴があり、積極的に事業の拡大へ取り組んでいます。
また、埼玉県の本社ビル近くに15,000㎡を超える大規模な「木造建築技術研究所」を設置しており、建築技術における向上意識にも余念がありません。
長きにわたって潰れずに運営を続けている企業は、往々にして、現状に甘えずに成長を続ける意識を持っているものです。
事業拡大と建築技術の向上に積極的に取り組んでいるアキュラホームは、今後も持続的に発展していく可能性が高く、潰れる心配も少ないといえます。
なぜ「アキュラホーム 潰れる」という検索ワードがあるの?

「アキュラホーム 潰れる」といったネガティブな検索ワードが散見されるのは、主に以下の理由が考えられます。
- 令和4年度に赤字に転落したから
- アキュラホームが潰れる可能性を心配した方がたくさん検索しているから
それぞれ解説します。
理由①:令和4年度に赤字に転落したから
創業から長きにわたって黒字経営を実現していたアキュラホームですが、令和4年度の決算時に、約11.5億円もの損失を出してしまったのです。
十億円もの赤字を出してしまったのですから、「アキュラホームは潰れてしまうのでは」と不安になってしまうのも無理はありません。
もちろん何年も赤字を継続している企業であれば、今後潰れる可能性は非常に高いといえるでしょう。
とはいえ、アキュラホームは翌年の令和5年度に過去最高収益を達成しています。倒産の可能性を過度に心配する必要はないといえるでしょう。
理由②:アキュラホームが潰れる可能性を心配した方がたくさん検索しているから
アキュラホームは令和4年度に赤字を出してから、多くの人々から「潰れるのでは…?」と不安視されました。
その不安から、「アキュラホーム 潰れる」といった検索をネットでする人も増え、アキュラホームの経営状況の危険性に関する検索ワードもたくさん表示されるようになったと考えられます。
どれだけ優良なハウスメーカーであっても、ネガティブな検索ワードは出てくるものです。アキュラホームだけが特別に悪評が多いというわけではないため、過度に不安になる必要はないでしょう。
後悔したくないならハウスメーカーは1社だけに惚れ込まない!必ず比較しよう
ここで家づくりでの後悔を減らすための大事なポイントをご紹介します。
大事なポイントとは、いくら素敵なハウスメーカを見つけたとしても、最初から1社だけに決め込んで契約してしまうのはNGだということです。
なぜなら私たちは、各ハウスメーカーを比較するからこそ、自分が本当に家づくりに求めていることやこだわりが見えてくるからです。
人はいちど何か惚れ込むと他が見えなくなりがちですから、あえて冷静な視点を取り戻すためにも、あえて興味がなくとも他のメーカーに相談することをオススメします。


正しい比較……ですか?

そう。
家づくりで後悔しないためには、正しい比較をするための手順が大事なんだってさ。

ほうほう、その話は面白そうですね。

うん。これから家づくりを検討している人にはめっちゃ役に立つから、別記事「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」は読んでほしいな。

個人的には「家づくりで実際に500万円損した人の話」が読みたいですね。

悪趣味だな……。
もし建築会社が倒産したらどうなるの?

住宅建築を依頼した会社が倒産した場合、施主にも大きな影響を及ぼします。
ここでは、アキュラホームに依頼した後に倒産した場合を想定し、「建築依頼中に倒産した場合」と「建築後に倒産した場合」の2つのシーンに応じて、どのようなリスクが起こりえるのか解説します。
建築依頼中に、アキュラホームが倒産したらどうなるの?
建築依頼中にハウスメーカーが倒産した場合は、そのハウスメーカーが「住宅完成保証制度」に加入していたか否かによって、施主に及ぶ影響も大きく変わります。
住宅完成保証制度は、倒産などの理由で工事ができなくなったとしても、住宅が完成するまでは工務店が責任をもってくれる制度のことです。
しかし、アキュラホームはこの制度への加入を明言していません。そのため、建築依頼中にアキュラホームが倒産した場合、建築途中でどのようになるかは未知数です。
建築を進めるためには、工事の引き継ぎをしてくれる工務店を新たに探す必要があります。足場や建設機械などの再設置も必要となるため、追加の出費は免れないでしょう。
事前に支払った着手金や中間金などの払い戻しも期待できません。お金を払ったにも関わらず家も完成しないという最悪の事態になるケースもありえます。
建築後に、アキュラホームが倒産したらどうなるの?
住宅の建築後にアキュラホームが倒産した場合は、アフターサービスが受けられなくなるリスクが生じます。
アキュラホームでは、建築後10年目までの建物定期点検を無償で行うサービスを提供していますが、倒産するとこれも受けられなくなります。
定期点検をしてもらいたい場合は別の業者に依頼する必要があり、追加で費用を払わなければなりません。
なお、住宅に以下の不具合が見つかった場合は、建設されてから10年以内の住宅であれば保険でカバーされる可能性があります。
- 手抜き工事などが原因で住宅に欠陥がある
- 雨漏りなどによって柱や梁が腐っている
これらの不具合がある場合は、「住宅品質確保促進法」という法律があるおかげで、住宅会社が倒産していたとしても保証を受けられるようになっています。
ハウスメーカーの倒産リスクを最小限にするために施主ができることは?

ハウスメーカーが倒産した場合、施主側にもさまざまな悪影響を及ぼすようになります。
倒産リスクを最小限にするためにも、以下のポイントに注目したうえで依頼先を決めるようにしましょう。
- 依頼する会社の財務状況を調べる
- 依頼する会社の評判や口コミを調べる
- 倒産した際のシミュレーションをしておく
一つずつ解説します。
依頼する会社の財務状況を調べる
まず、依頼する会社の財務状況を調べ、経営が危険な状態に陥ってないか確認しましょう。
知名度のあるハウスメーカーの場合は、財務状況が明らかに悪化した際にはネットニュースで取り上げられるため、検索すればある程度の財務状況は把握できます。
また、ホームページにアクセスして決算公告を調べるのも、会社の財務状況を調べるうえで有効な手段です。
決算広告では、会社のもっている資産や負債の内訳を見ることが可能で、経営の悪化状況や倒産リスクを調べるうえで役立ちます。
複数年の決算公告をたどってみて何年も減収が続いているようであれば、資金繰りが悪化していると考えられます。
倒産リスクも相応に高いと考えられるため、依頼は避けたほうが賢明でしょう。
依頼する会社の評判や口コミを調べる
依頼する会社の評判や口コミも、倒産リスクを把握するうえでは有益な参考資料となります。
特に参考になるのが、実際に働いている社員や元社員からの評判です。
経営が悪化している会社は往々にして、急な減給やリストラといったコストダウン策を実行します。
「賞与がガクッと減った…」「社員が減った…」といった口コミが近々で公開されていたら、その会社は経営状況が悪化しているのだと判断できるため、依頼をするのは危険だといえます。
「ハウスメーカー名 社員 口コミ」と検索すれば、リアルな評判が閲覧できます。依頼前にチェックしてみましょう。
倒産した際のシミュレーションをしておく
万が一倒産した際にも適切な対処ができるよう、以下のようなシミュレーションを事前にしておきましょう。
- 工事の引き継ぎが可能な施工店を調べておく
- 住宅完成保証制度の有無をチェックしておく
- 倒産時に必要となる予備費の計算をしておく
建築会社が倒産した際のダメージを最小限にするためには、いかに無駄な出費をしないかが重要になります。
「すぐにほかの工務店を見つけなきゃ…」焦った状態で探すと、不誠実な業者に依頼したり、不必要な契約をしたりする可能性もあり、余計な出費を伴う事態になりかねません。
万が一の事態にも最小限の被害で済むよう備えておきましょう。
独自の工法で他社には真似できない会社はリスク?
独自工法を売りにしているハウスメーカーが倒産した場合、リスクも相応にあるのは否めません。
メーカー独自の技術が活用されている住宅のため、工事を引き継いでくれる業者もなかなか見つかりません。
最悪の場合、いったん解体しなければならないケースも考えられるでしょう。
引き継ぎ業者がなるべく近い工法を提案してくれるとは思いますが、事前に想定していた住宅が建てられる保証はまずないといえます。
倒産した時を想定すると、他社には真似できない工法を提供する会社は、少々リスキーといえるでしょう。
まだ家は建てるな!家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった話

家づくりの記事を熱心に読んでくれてる人にだけ教えてあげたいことがあってさ。

なんでしょう?

2年前に注文住宅を買ったウチの姉ちゃんが「家づくりの順番を間違えて500万円損するところだった」って言ってたんだよね(※実話です)。

500万円の損失は痛いですね。
平均的な年収で1年働かないと得られない金額ですからね。

たしかに家づくりってトータルで何千万円の買い物だから、実際に「高級車1台分の失敗もある」って聞くと恐ろしくてさ。

逆に言うと、「家づくりの正しい手順」と「家づくりに役立つ制度」の2つさえ押さえておけば、失敗確率はゼロに近づけられますからね。
熱心にこの記事を読んでくださってる方には、家づくりで失敗してほしくないですね。

ウチの姉ちゃんは、契約直前に失敗に気づいてイチからやり直せたからよかったけどさ、気づかなかったら……

一年分の収入を失ってましたよね。


僕もこれから読みますね。

お前、読んでなかったのかよ!
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